林 (高松市)

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林地区
はやし
日章旗 日本
地方 四国地方
都道府県 香川県
自治体 高松市
旧自治体 木田郡林村
面積
5.80km²
世帯数
4,655世帯
総人口
11,044
登録人口、2012年10月1日現在)
人口密度
1,904.14人/km²
隣接地区 高松市木太地区
高松市太田地区多肥地区
高松市三谷地区
高松市川島地区川添地区
高松市役所林出張所
高松市役所林出張所
北緯34度18分5.8秒 東経134度4分29.5秒 / 北緯34.301611度 東経134.074861度 / 34.301611; 134.074861座標: 北緯34度18分5.8秒 東経134度4分29.5秒 / 北緯34.301611度 東経134.074861度 / 34.301611; 134.074861
所在地 〒761-0301
香川県高松市林町字青塚1405番地6
林地区の位置(香川県内)
林地区
林地区
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(はやし)は高松市東部にある一地区で、高松市役所林出張所の管内。上林町、林町、六条町の3町からなる。かつては全域が「木田郡林村」(はやしむら)として存在し、1956年9月30日に高松市に編入された。

地理[編集]

地区は高松市東部に位置し、高松市中心部の郊外に位置するほぼ正方形をした地区である。人口は2010年時点で1万11人(男4,945人/女5,066人)、世帯数は4221世帯であり[1]、人口・世帯数は高松市の地区では多い部類に入らないが2010年までの10年間における人口増加率は約2倍と高松市を構成する地区の中で最も高い。面積は5.802[2]、人口密度は1平方キロメートルあたり1,904.14人と高松市の地区の中では平均的である。

地形[編集]

全域が高松平野の一部であるため、大きな起伏は存在しない。ただし、扇状地を形成する高松平野の特性上、地区の南に行けば行くほど標高は上がり、同時に斜度もきつくなる。河川は地区の東側を流れる春日川やそこへ合流する古川が位置する。讃岐平野の特徴であるため池は地区の中央には存在せず、地区の北端と西端に集中して存在する。

  • 山:なし
  • 川:春日川、古川
  • 湖沼:亀池、長池、下池、分ヶ池

土地利用[編集]

かつて地区内は基本的にの広がる田園地帯であり、散村状に民家が点在していたが、特に2000年代に入ると北西部で区画整理太田第2土地区画整理事業、事業主:高松市)が行われたり、国道11号高松東バイパス県道43号中徳三谷高松線などの幹線道路の開通、高松道高松中央I.C.の供用開始などの相次ぐ交通アクセス向上の影響で、幹線道路沿いにロードサイド店などが立地していった。それでも地区の大部分にあたるそれ以外の地域は、これまで市街化調整区域であったため農地転用による開発が制限されていたが、2004年に県によってその線引きが撤廃された影響で農地だった土地が次々と宅地化しており、結果高松市中心部のベッドタウンとして2010年までの10年間に人口が約2倍に急増した。しかし、これら地域は意図的に道路や下水道などのインフラ整備が行われていないため、スプロール化やそれに伴う高松市全体の地盤沈下などが懸念されている。

人口[編集]

2002年(平成14年) 6,772人
2003年(平成15年) 6,839人
2004年(平成16年) 7,098人
2005年(平成17年) 7,388人
2006年(平成18年) 7,734人
2007年(平成19年) 8,584人
2008年(平成20年) 9,031人
2009年(平成21年) 9,563人
2010年(平成22年) 10,011人
高松市 / 登録人口10月1日時点)

隣接する地域[編集]

  • 北:高松市
  • 西:高松市、
  • 南:高松市
  • 東:高松市、

高松市林出張所管内[編集]

  • 上林町 761-0302
  • 林町 761-0301
  • 六条町 761-0303

歴史[編集]

1989年までは旧高松空港があり、地区名を取って「林の飛行場」とも呼ばれていた。

年表[編集]

高松市編入以前は「林村」を参照

旧高松空港(1980年)
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成

町名の変遷[編集]

実施後 実施年月日 実施前
林町 昭和31年9月30日 大字下林
上林町 昭和31年9月30日 大字上林
六条町 昭和31年9月30日 大字六条

経済[編集]

高松市の平均と比較して第一次産業(+1.1%)及び第二次産業従事者(+3.7%)の割合が高く、第三次産業従事者(-4.9%)の割合が低い。

第一次産業[編集]

  • 就業者数:166人、構成比:4.6%(2005年国勢調査)[3]

地区内には多くの農地が存在し、主に稲作を中心とした農業が行われている。しかし、特に区画整理が行われた北西部では農地が次々と宅地に転用され、その他の場所でも国道11号高松東バイパス香川県道43号中徳三谷高松線など新たな道路建設が進むにつれて農地が減少する傾向にある。

第二次産業[編集]

  • 就業者数:830人、構成比:23.1%(2005年国勢調査)[3]

地区内に大規模な第2次産業集中地帯は無いが、香川インテリジェントパーク周辺に軽工業系の工場が位置している。

第三次産業[編集]

  • 就業者数:2592人、構成比:72.2%(2005年国勢調査)[3]

商業施設は国道11号高松東バイパス県道43号中徳三谷高松線などの新たに建設された4車線道路沿いにロードサイド店が多く立地している。

1992年には旧高松空港跡に香川インテリジェントパークが造成され、県の産業支援施設や民間の技術研究所が立地している。

主な企業
主な商業施設

教育[編集]

地区内の小学校は市立林小学校が存在し、中学校は存在しない。小学校区は林小学校が地区のほぼ全域を校区としており、また、六条町の一部は川添地区にある市立川添小学校、上林町の一部は多肥地区にある市立多肥小学校の校区である。中学校区は多肥小学校の校区が市立龍雲中学校となっている他は全域が川添地区にある市立協和中学校の校区である[5][6]

大学
小学校・中学校

太字の校名は地区内に位置する学校で、それ以外は地区内には位置しないが校区が地区内にかかっている学校。

幼稚園・保育所
  • 市立林幼稚園
  • 市立林保育所

行政[編集]

この地区は1956年以降高松市の一部であるため地区単独での自治権はもたない。この地区の行政サービスの中心としては高松市林出張所があり各種住民サービスに対応している。またそこは公民館も兼ねていて林コミュニティセンターとして地域交流・生涯学習の中心となっている。

地区内に交番などは無いが(過去には林町1170番地10に林駐在所があった。)隣接する多肥地区高松南警察署があり当地区はその管内となっている。同じく消防も多肥地区の高松市南消防署の管内である。

主な行政施設
  • 高松市林出張所

生活[編集]

公共施設[7][8][9]
医療機関[10]

※町別50音順

交通[編集]

道路[編集]

高速道路
国道
主要地方道
その他県道
市道
  • 高松市道木太林線(旧空港通り)

鉄道[編集]

地区の北東にはことでん長尾線の線路がわずかに通っているが地区内に駅は存在しない。最寄の駅としてはその長尾線の元山駅水田駅が挙げられ、それぞれの駅に近い六条町の北部と北東部の各一部では鉄道を利用することが可能である。しかし、それら駅を利用可能な場所は地区のごく一部に限られるため、やはり林地区の代表駅的性格は持たない。

  • なし

バス[編集]

地区内を通るバス路線はことでんバスで、高松駅方面にサンメッセ・川島・西植田線の1路線4系統と、伏石駅方面に伏石駅サンメッセ線1系統が存在する。これらバスの路線網は地区のほぼ全域に及ぶが、上林町には路線バスが一線も無い。

また、高松中央IC付近には高速バスの停留所(高松中央インターバスターミナル・高松中央インター南バス停)がある。

ことでんバス
  • サンメッセ・川島・西植田線
    • 川島線・サンメッセ香川経由便(61・62):さこ - 林支所 - 亀の町 - サンメッセ香川 - 日本IBM・穴吹住環境研究所前 - 古川橋 - 六条橋
    • 西植田線(63・62):さこ - 林支所 - 亀の町 - サンメッセ香川 - 日本IBM・穴吹住環境研究所前 - 古川橋 - 六条橋
    • 川島線・レインボー通り経由便(64・65):香川大学工学部前 - 県立図書館 文書館前 - サンメッセ香川 - 日本IBM・穴吹住環境研究所前 - 古川橋 - 六条橋
    • 川島線・林新道経由便(66・67):さこ - 林支所 - 下り原 - 林新道 - 六条橋
  • 伏石駅サンメッセ線
    • 香川大学工学部前 - 県立図書館・文書館前 - サンメッセ西(太田駅行のみ) - サンメッセ香川 - サンメッセ東

メディア[編集]

放送[編集]

ケーブルテレビ
地上波テレビ放送

基本的に高松市東部古高松地区前田山にある高松局を受信する。そのほか、古い建物などでは岡山県玉野市金甲山にある岡山局を受信している世帯もあるが、それらの世帯でもほとんどは加えて高松局も受信している。高松局を受信する場合はアナログ放送でもUHFアンテナ1本で全チャンネルが受信できるが、アナログ放送において岡山局を受信する場合はUHFアンテナとVHFアンテナの2本が必要となる。なお、デジタル放送は全てUHFアンテナ1本で済む。

局名 NHK高松 NHK岡山 RNC KSB RSK TSC OHK 出力 偏波面 送信
場所
総合 教育 総合 教育
デジタルリモコン番号 1ch 2ch 1ch 2ch 4ch 5ch 6ch 7ch 8ch
高松 デジタル 24ch 13ch - - 15ch 17ch 21ch 18ch 27ch NHK1kW/民放500W 水平 前田山
アナログ 37ch 39ch - - 41ch 33ch 29ch 19ch 31ch NHK10kW/民放5kW
岡山
(北讃岐)
デジタル (24ch) (13ch) 32ch 45ch 20ch 30ch 21ch 18ch 27ch 2kW(200W) 水平 金甲山
アナログ - - 5ch 3ch 9ch 25ch 11ch 23ch 35ch V10kW/U20kW

県外波

名所・旧跡・観光・レジャー[編集]

地区内に主だった観光施設はない。

  • 林坊城遺跡(弥生時代
  • さこ長池遺跡(弥生時代)
  • 上林城・浄願寺城 - 陸軍林飛行場の建設により遺構は全て消滅。残存地名:岡屋敷、城の出水、城
  • 高岡城 - 残存地名:防城
  • 中林城 - 残存地名:城山、坊城、鳥屋敷之町、下戸井之町、居屋敷之町

参考文献[編集]

  1. ^ 登録人口(平成22年10月1日現在)/第2表 町別・男女別人口” (EXCEL). 高松市 (2010年10月1日). 2010年11月15日閲覧。
  2. ^ 平成18年版高松市統計年報/1.土地・気象” (EXCEL). 高松市 (2006年4月1日). 2010年11月15日閲覧。
  3. ^ a b c 統計区別集計(平成17年国勢調査)/25 統計区,産業(大分類),従業上の地位(3区分)別15歳以上就業者数” (EXCEL). 高松市 (2005年10月1日). 2011年6月13日閲覧。
  4. ^ http://www.anabuki-kensetsu.co.jp/07_corporate_profile/pdf/03.pdf
  5. ^ 高松市立小中学校校区一覧(学校名)” (PDF). 高松市 (2010年5月1日). 2010年11月15日閲覧。
  6. ^ 合併前の林村には元々中学校はなく、協和中学校は林村と川添村の組合立だった。
  7. ^ コミュニティセンター一覧”. 高松市. 2010年11月15日閲覧。
  8. ^ 郵便局一覧/香川県内”. 日本郵政. 2010年11月15日閲覧。
  9. ^ 高松地区の都市公園” (PDF). 香川県 (2007年12月3日). 2010年11月15日閲覧。
  10. ^ 病院情報/香川県高松市”. Yahoo!Japan. 2010年11月15日閲覧。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]