林文子

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日本の旗 日本の政治家
林 文子
はやし ふみこ
Fumiko Hayashi at Yokohama City Hall.jpg
2011年5月、横浜市役所にて
生年月日 1946年5月5日(68歳)
出生地 東京都
出身校 東京都立青山高等学校
前職 ビー・エム・ダブリュー東京代表取締役社長
ファーレン東京代表取締役社長
ダイエー代表取締役会長兼CEO
東京日産自動車販売代表取締役社長
現職 東京女学館大学客員教授
所属政党 無所属
公式サイト 横浜市長 林文子 ウェブサイト

Flag of Yokohama, Kanagawa.svg 第30・31代 横浜市長
当選回数 2回
任期 2009年9月1日 - 現職
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2011年5月、横浜市役所で厚木基地司令官のエリック・ガードナー大佐(左)と会談の折[1]トモダチ作戦パッチを受け取る林

林 文子(はやし ふみこ、1946年5月5日 - )は、日本実業家政治家神奈川県横浜市長(第30・31代)、東京女学館大学国際教養学部客員教授

ファーレン東京株式会社代表取締役社長ビー・エム・ダブリュー東京株式会社代表取締役社長、株式会社ダイエー代表取締役会長最高経営責任者日産自動車株式会社執行役員東京日産自動車販売株式会社代表取締役社長などを歴任した。

経歴[編集]

東京都生まれ。東京都立青山高等学校卒業後、東洋レーヨン(現:東レ)松下電器産業立石電機(現:オムロン)に勤務。

結婚後、本田技研工業系新車ディーラーのホンダオート横浜、ホンダオートボックス(現Honda Cars神奈川北)の販売営業として勤務。

逸話[編集]

  • 幼少期は貧困で大学進学がかなわなかった。
  • ビー・エム・ダブリュー東京では5年間に400台を販売し、1993年には社長の種子島経によって抜擢され、同社として初の女性支店長に就任。業績の悪い販売店に赴任し、部下の長所を徹底的に誉め潜在能力を引き出すことで、成績トップの店舗に立て直した。
  • 2004年、米経済紙『ウォールストリート・ジャーナル』「注目される女性経営者50人」に選出された。
  • 2005年7月、アメリカの雑誌『フォーブス』の「世界で最も影響力のある女性100人」で66位に選ばれた。
  • 2005年10月、アメリカの雑誌『フォーチュン』の「米国外のビジネス界『最強の女性』」で10位に選ばれた。
  • 2005年12月、『日経ウーマン』の「ウーマン・オブ・ザイヤー2006」でキャリアクリエイト部門1位、総合2位に選ばれた。
  • 2009年3月17日、母校である東京都立青山高等学校の「先輩教室」に講師として招待され、在学生を対象に講演を行った。
  • 市長就任後から出演しているテレビ神奈川の番組『ずばり!横濱』では、都立青山高校の後輩である佐藤亜樹と共演している。
  • 歌舞伎落語などの古典芸能を愛好しており、とりわけ立川談志のファンである。経営者時代は、毎朝一席、CDで談志の落語を聴いていた[5]

政策[編集]

待機児童問題への取り組み[編集]

市長就任直後に「保育所待機児童解消プロジェクト」を立ち上げ[6]、2010年には全国最多の1552人であった横浜市の待機児童数が、2013年4月1日現在でゼロを達成したと発表された[7]

福島第一原子力発電所後の対応[編集]

2011年8月24日、暫定基準値500ベクレル/kgを超えた牛1頭の牛肉が市内の小学校給食に使用されていたと発表された[8]。8月31日、林は新聞のインタビューで小学校給食に提供された汚染牛肉への対応が「後でに回っている」かどうか聞かれ、「後手に回ったとは思ってない。最も恐れたのは、放射線に対する漠然とした不安の広がり。正しい情報や知識を伝えるのが必要と考え、そこに専心した。過度の対応は逆に、市民に不安を与える。風評被害は、避けなければならない」と回答した[9][10]

同年9月5日に横浜市特別講演会 「知ろう 学ぼう 放射線」〜放射線の基礎知識と影響について〜が開催され、唐木英明東京大学名誉教授・日本学術会議副会長がコーディネーターとして参加した[11]。講演会では井上登美夫横浜市立大学医学部教授は放射線被ばくによる発がん性を「放射線被ばくで100-ミリシーベルト= 10万マイクロシーベルト以下は証拠なし」とした[12]

9月10日、横浜市が市内全戸に配布した「広報よこはま 放射線特集号」は井上と唐木が監修したが、井上は「長年放射線医療に携わってきた医師として、現在公表されている横浜市の空間放射線量などの測定結果を見ると、放射線の問題を過度に心配する必要はないと考えます。むしろ心配・不安などによるストレスの方が健康に影響するのではないかと懸念しています」と主張し、唐木は「規制値を超える放射性セシウムで汚染された牛肉が出回り、騒ぎになりました。しかし、規制値は『安全と危険の境界』ではないので、一時的にその牛肉を食べてしまった人にも健康影響が出るような心配はないのです」[13]と断言したりしたため、「横浜の子どもたちを放射能から守る会」のメンバーらは「事実と異なって故意に放射能の危険性を過小評価している」と批判し、9月16日に広報の回収、掲載内容の訂正と謝罪文の掲載そして放射線対策部責任者の解任等を求める林市長宛の抗議文を提出した[14]

2011年6月の環境省からの事務連絡や8月に施行された特措法で、焼却灰の放射性セシウムが1キログラム当たり8千ベクレル以下の汚染レベルの場合は一般廃棄物と同様に焼却・埋め立て処分が可能となったが(事故前には放射性セシウムが0.1ベクレル/g(100ベクレル/kg)以上であれば放射性廃棄物と規定[15])、大桑正貴横浜市議会議員(みんな、栄区)による被災地からの災害廃棄物の質問に対し、林は「可燃性のものについて受け入れを考えている。焼却灰は最終処理場の残容量が限られており、市外への埋め立て処分が必要」、「災害廃棄物の受け入れ要請があった場合は特措法などを踏まえ、市民の安全を第一に考えて対応を検討していく」と答弁した[16]。これに対し、横浜市民らでつくる「浜汚染対策協議会」は20日に「現時点での受け入れはしないと回答を示していただきたい」と市に要望書を出した[17]

同年9月9日には安全性が確保できたとして、放射性物質が検出されて保管していた焼却灰約2700トンを南本牧廃棄物最終処分場に埋め立てる方針を表明したが[18][19]、5日後の9月14日には林市長実施を「凍結する」と発表した[20]

著書[編集]

  • 「失礼ながら、その売り方ではモノは売れません」(2005年7月、亜紀書房
  • 「一生懸命って素敵なこと」(2006年1月、草思社
  • 「林文子 すべては『ありがとう』から始まる」(2006年1月、日本経済新聞出版社
  • 「不思議なほど仕事がうまくいく『もう一言』の極意」(2007年10月、草思社)

哲学[編集]

  • 「社員のゆとりが顧客の心をつかむ」
  • 「社員が休日を過ごして、ぎすぎすしないことが社員を束ね顧客に新しい提案力を育む」

脚注[編集]

  1. ^ “米軍厚木基地が8月の防災訓練に初参加へ、林市長「トモダチ作戦」に謝意/横浜市”. 神奈川新聞. (2011年5月10日). http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1105100053/ 2011年5月19日閲覧。 
  2. ^ ザ選挙 - 横浜市長選挙(2009/08/30投票)結果
  3. ^ “横浜市長選 現職の林文子氏が再選”. NHK NEWSWEB. (2013年8月25日). http://www3.nhk.or.jp/news/html/20130825/k10014020681000.html 2013年8月26日閲覧。 
  4. ^ ザ選挙 - 横浜市長選挙(2013/08/25投票)結果
  5. ^ “立川談志さん惜しみ、林市長「毎朝一席聴いて、元気出していた」/横浜”. 神奈川新聞. (2011年11月25日). http://news.kanaloco.jp/localnews/article/1111250007/ 2011年11月25日閲覧。 
  6. ^ “待機児童0”! 話題の首長、林文子横浜市長のデスクをチェック! Update: 2013/07/09 ELLE
  7. ^ 横浜市「全国最多」から3年、待機児童ゼロに 林市長「成功モデルできた」2013.5.20 12:06 MSN産経二ュース
  8. ^ 横浜市の小学校給食、基準値超放射性セシウム検出の牛肉を使用/神奈川 2011年8月24日 カナロコ
  9. ^ 林市長インタビュー 放射線問題「対応は最善」2011年8月31日 東京新聞
  10. ^ 平成23年第3回定例会審議速報 9月2日(金)議案関連質疑 6 井上さくら 横浜市会
  11. ^ 横浜市特別講演会 「知ろう 学ぼう 放射線」〜放射線の基礎知識と影響について〜
  12. ^ 井上先生講演資料ダウンロード 横浜市特別講演会 「知ろう 学ぼう 放射線」〜放射線の基礎知識と影響について〜
  13. ^ 訂正前の広報よこはま震災対策特別号(放射線特集)
  14. ^ 放射能の危険性過小評価に住民抗議――『広報よこはま』の“安全神話”2011 年 10 月 17 日 6:13 PM 週刊金曜日
  15. ^ 核原料物質、核燃料物質及び原子炉の規制に関する法律第61条の2第4項に規定する製錬事業者等における工場等において用いた資材その他の物に含まれる放射性物質の放射能濃度についての確認等に関する規則(平成17年11月22日経済産業省令第112号)
  16. ^ 汚染レベルの低い可燃性廃棄物を受け入れる考え、林横浜市長が答弁/神奈川 2011年9月7日 カナロコ
  17. ^ がれき受け入れしないで、市民団体が市に要望書/横浜2011年10月21日 カナロコ
  18. ^ 〜安全を確認〜 横浜市記者発表資料 平成223年9月9日 横浜市災害対策本部 放射線対策部
  19. ^ 放射性物質検出の焼却灰、中区で埋め立て処分の方針/横浜市 2011年9月10日 カナロコ
  20. ^ 放射性物質検出の焼却灰、一転し埋め立て「凍結」、市長「説明不十分」と説明/横浜市2011年9月15日 カナロコ

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

公職
先代:
中田宏
Flag of Yokohama, Kanagawa.svg 横浜市長
第30・31代 : 2009年 -
次代:
(現職)
ビジネス
先代:
永安省三
東京日産自動車販売社長
2008年 - 2009年
次代:
永安省三
先代:
中内功
ダイエー最高経営責任者
2005年 - 2006年
次代:
(廃止)