松永美穂

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松永 美穂(まつなが みほ、1958年 - )は、日本のドイツ文学者翻訳家早稲田大学文学学術院文化構想学部教授。専攻はドイツ語圏の現代文学[1][2]

人物・来歴[編集]

愛知県生まれ。 1982年東京大学文学部ドイツ文学科卒業。同大学大学院修士課程修了。1987年東京大学大学院人文科学研究科博士課程単位取得満期退学。ドイツ学術交流会奨学生としてハンブルク大学に留学。東京大学工学部国際交流室助手。1988年フェリス女学院大学国際交流学部専任講師、1993年同大学助教授、1998年早稲田大学第一文学部助教授、1999年同大学教授。

2000年、翻訳したベルンハルト・シュリンク朗読者』がベストセラーになり、第54回毎日出版文化賞特別賞受賞[3][4]。 2015年より日本翻訳大賞選考委員。

著書[編集]

  • 『ドイツ北方紀行』(NTT出版、気球の本) 1997
  • 『誤解でございます』(清流出版) 2010

翻訳[編集]

  • 『才女の運命 有名な男たちの陰で』(インゲ・シュテファン、あむすく) 1995
  • 『夜の語り部』(ラフィク・シャミ、西村書店) 1996
  • 『ひとりぼっちの欲望』(マルギット・ハーン、三修社、ドイツ文学セレクション) 1997
  • 『頭のなかの性』(ユッタ・ハインリヒ、鳥影社・ロゴス企画) 2000
  • 『アルネの遺品』(ジークフリート・レンツ新潮社、新潮クレスト・ブックス) 2003
  • 『誘惑。』(M・シュトレールヴィッツ、鳥影社・ロゴス企画部) 2004
  • 『年老いた子どもの話』(ジェニー・エルペンベック河出書房新社) 2004
  • 『遺失物管理所』(ジークフリート・レンツ、新潮社、新潮クレスト・ブックス) 2005
  • 『夏の家、その後』(ユーディット・ヘルマン、河出書房新社) 2005
  • 『ジャングルの子 幻のファユ族と育った日々』(ザビーネ・キューグラー、河野桃子共訳、早川書房) 2006
  • 『ワイキキ・ビーチ。』(マーレーネ・シュトレールヴィッツ、論創社) 2006
  • 車輪の下で』(ヘルマン・ヘッセ光文社古典新訳文庫) 2007
  • 『幽霊コレクター』(ユーディット・ヘルマン、河出書房新社) 2008
  • 『第三帝国のオーケストラ ベルリン・フィルナチスの影』(ミーシャ・アスター、佐藤英共訳 早川書房) 2009
  • 『ふしぎな家族』(ペーター・シュタム、長崎出版) 2009
  • 『マルカの長い旅』(ミリヤム・プレスラー、徳間書店) 2010
  • 『木犀!・日本紀行』(セース・ノーテボーム、論創社) 2010
  • 『黙祷の時間』(ジークフリート・レンツ、新潮社、新潮クレスト・ブックス) 2010
  • 『母さんがこわれた夏』(マリャレーナ・レムケ、徳間書店) 2013
  • 『マグノリアの眠り』(エヴァ・バロンスキー、岩波書店) 2013
  • 『ヨハンナの電車のたび』(カトリーン・シェーラー、西村書店 東京出版編集部) 2014
  • マルテの手記』(リルケ光文社古典新訳文庫) 2014
  • アルプスの少女ハイジ』(ヨハンナ・シュピリ、編訳、柚希きひろ絵、学研) 2015
    • 『アルプスの少女ハイジ』(ヨハンナ・シュピリ、角川文庫) 2021
  • 『ヴォルテール、ただいま参上!』(ハンス=ヨアヒム・シェートリヒ、新潮社) 2015
  • 『三十歳』(インゲボルク・バッハマン、岩波文庫) 2016
  • 『誰もいないホテルで』(ペーター・シュタム、新潮社) 2016
  • 『キツネとねがいごと』(カトリーン・シェーラー、西村書店) 2017
  • 『儀式』(セース・ノーテボーム、論創社) 2017
  • 『ナミコとささやき声』(アンドレアス・セシェ、西村書店) 2017
  • 『わたしの信仰 キリスト者として行動する』(アンゲラ・メルケル, フォルカー・レージング編、新教出版社) 2018
  • 『たいこたたきの少年』(バーナデット・ワッツ文と絵、西村書店・東京出版編集部) 2018
  • 『ぼくの兄の場合』(ウーヴェ・ティム、白水社、エクス・リブリス) 2018
  • 『言葉の色彩と魔法』(ラフィク・シャミ、ロート・レープ絵、西村書店・東京出版編集部) 2019
  • 『才女の運命 男たちの名声の陰で』(インゲ・シュテファン、フィルムアート社) 2020
  • みずうみ / 人形使いのポーレ』(シュトルム、光文社古典新訳文庫) 2020
  • 『人形つかいマリオのお話』(ラフィク・シャミ、たなか鮎子絵、徳間書店) 2020
  • 『ナチ・ドイツ最後の8日間』(フォルカー・ウルリヒ、すばる舎) 2022

ゼバスティアン・メッシェンモーザー[編集]

  • 『リスとお月さま』(ゼバスティアン・メッシェンモーザー、コンセル) 2007
  • 『リスとはじめての雪』(ゼバスティアン・メッシェンモーザー、コンセル) 2008
  • 『リスとはるの森』(ゼバスティアン・メッシェンモーザー、コンセル) 2010
  • 『リスと青い星からのおきゃくさん』(ゼバスティアン・メッシェンモーザー、コンセル) 2012

ベルンハルト・シュリンク[編集]

  • 朗読者』(ベルンハルト・シュリンク、新潮社、新潮クレスト・ブックス) 2000、のち文庫
  • 『逃げてゆく愛』(ベルンハルト・シュリンク、新潮社、新潮クレスト・ブックス) 2001、のち文庫
  • 『帰郷者』(ベルンハルト・シュリンク、新潮社、新潮クレスト・ブックス) 2008
  • 『週末』(ベルンハルト・シュリンク、新潮社) 2011
  • 『夏の噓』(ベルンハルト・シュリンク、新潮社) 2013
  • 『階段を下りる女』(ベルンハルト・シュリンク、新潮社) 2017
  • 『オルガ』(ベルンハルト・シュリンク、新潮社、新潮クレスト・ブックス) 2020

脚注[編集]