アルピコ交通上高地線

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アルピコ交通上高地線
北アルプスを望みながら走る上高地線の3000系(2008年2月)
北アルプスを望みながら走る
上高地線の3000系(2008年2月)
路線総延長 14.4 km
軌間 1067 mm
電圧 1500 V(直流
uexKBHFe
浅間線
ABZ3rg BHFq STRq
篠ノ井線 / 大糸線
KBHFl STRlg
0.0 松本駅
BHF
0.4 西松本駅
WBRÜCKE
/薄川
BHF
1.1 渚駅
WBRÜCKE
奈良井川
BHF
1.9 信濃荒井駅
BHF
2.6 大庭駅
AKRZu
長野自動車道
BHF
4.4 下新駅
BHF
5.4 北新・松本大学前駅
BHF
6.2 新村駅
BHF
7.6 三溝駅
BHF
8.6 森口駅
BHF
9.5 下島駅
BHF
11.1 波田駅
BHF
12.7 渕東駅
KBHFxe
14.4 新島々駅
exKBHFe
15.7 島々駅 1985年廃止

上高地線(かみこうちせん)は、長野県松本市松本駅から同市の新島々駅までを結ぶアルピコ交通鉄道路線である。アルピコ交通への社名変更後も引き続き「松本電鉄上高地線」の名称も併用されている。

松本市西郊を走り、沿線の通勤・通学および上高地への観光の足となっている。終点の新島々駅にはバスターミナルが設けられ、上高地方面などへのバスが発着し観光客や登山者の拠点となっている。

かつては島々駅まで線路が延びていたが、1983年の台風10号による土砂災害により新島々 - 島々間が廃止された。

目次

[編集] 路線データ

  • 路線距離(営業キロ):14.4km
  • 軌間:1067mm
  • 駅数:14駅(起終点駅含む)
  • 複線区間:なし(全線単線
  • 電化区間:全線(直流1500V)
  • 閉塞方式:自動閉塞式

[編集] 運行形態

おおむね30 - 40分間隔で運転されている。全列車が松本 - 新島々間の運転で区間運転列車の設定はない。JRの「ムーンライト信州」などの夜行列車に接続して早朝に臨時ノンストップ列車が運転されることがある。

ワンマン運転を実施しており、駅員のいない駅で乗降する場合は列車内で整理券をとり、運賃箱への運賃投入を行う。

制限速度は、松本 - 渚間ではカーブが多く駅間隔が短いため40km/hで、渚 - 新島々間ではカーブが少なく駅間隔が長いため50km/hで走行している。

[編集] 利用状況

[編集] 輸送実績

[編集] 収入実績

[編集] 営業成績

[編集] 施設

[編集] 電路設備

架線シンプルカテナリー方式を用いている。架線柱は木柱だが、コンクリート柱化工事が進行中である。一部には架線支持具としてJR等にあるような可動ブラケットが採用されている。

[編集] 保安設備

全線でATSを使用している。またCTC京三製作所製:RCH6型)が導入され、各行き違い駅の信号制御が集中して行なわれている。各列車行き違い駅等には連動装置が設置されている。

常置信号機は、閉塞信号機には全区間において2位式(緑・赤)が採用され、そのほか場内信号機・出発信号機・入換信号機などが設けられている。なお、松本駅の出発信号機は電車が完全にホームから出発しなければ赤にならず、停車中は緑を現示する。

[編集] 踏切

駅構内踏切を含め、53箇所の踏切がある。信濃荒井駅新村駅波田駅では、駅構内に警報機があるが、遮断棒がない。森口駅は警報機がないが列車の信号機が赤のままなら渡れる。

上高地線の踏切警報機は今では貴重になった機械的に音を発生させる電鐘式のものが多い。一部、警報音発生器(JRにあるような電子音)で鳴らしている場所もあるが、前者の電鐘踏切は2009年9月現在は信濃荒井駅付近・森口駅付近(煙草屋裏踏切)・北新・松本大学前駅付近(北新踏切)・波田駅付近(波田踏切)の計4箇所に残っている。電鐘の音は各電鐘踏切によって音が高かったり低かったりと様々である。また上高地線の電鐘式踏切の特徴はすべての電鐘式踏切の電鐘の上に雪害対策や上方への音の拡散を防ぐのための傘(皿という人もいる)が乗っていることである。しかし最近では新村駅付近の踏切などでは黄色いスピーカーが取り付けられて電鐘から電子音に変更され(同時に電鐘の上の傘は撤去)、上高地線の電鐘式踏切も消滅傾向にあるが、電鐘は電子音になっても何らかの理由で外されず取り付けられたままである。

[編集] 車両

[編集] 歴史

  • 1919年(大正8年)12月5日 筑摩鉄道、松本 - 龍島間19kmの免許認可を受ける。
  • 1921年(大正10年)1月 松本 - 森口を第一期線、森口 - 龍島を第二期線として着工。
  • 1921年(大正10年)10月2日 島々線 松本 - 新村間6.2kmが開業。
  • 1922年(大正11年)5月3日 新村 - 波多(現在の波田)間4.9kmが開業。西松本(現在の渚)駅開業[1][2]
  • 1922年(大正11年)9月26日 波多 - 島々間4.6kmが開業。
  • 1924年(大正13年)2月20日 渕東駅開業[1]
  • 1924年(大正13年)2月20日 赤松(現在の新島々)駅開業[1]
  • 1927年(昭和2年)5月1日 西松本駅開業。これまでの西松本駅を渚駅に改称[1]
  • 1929年(昭和4年)12月19日 島々 - 龍島間の免許失効。
  • 1955年(昭和30年)4月1日 島々線を上高地線に改称。
  • 1956年(昭和31年)5月1日 波多駅を波田駅に改称。
  • 1957年(昭和32年)11月1日 架線電圧を600Vから750Vに昇圧。
  • 1966年(昭和41年)10月1日 赤松駅を新島々駅に改称。新島々駅にバスターミナル新設。島々駅は無人駅に。
  • 1967年(昭和42年)7月15日 国鉄名古屋駅から直通の島々行き臨時急行列車気動車で乗り入れ開始(1973年に乗り入れ廃止)。
  • 1973年(昭和48年)12月1日 貨物営業廃止。
  • 1983年(昭和58年)9月28日 新島々 - 島々間が台風による土砂災害で不通となり休止に。
  • 1985年(昭和60年)1月1日 休止中の新島々 - 島々間が廃止。
  • 1986年(昭和61年)12月24日 架線電圧を1500Vに昇圧。ワンマン運転開始。
  • 1999年(平成11年)10月25日 ATS設置。
  • 2002年(平成14年)2月2日 北新駅を北新・松本大学前駅に改称(松本大学開学のため)。

[編集] 駅一覧

[編集] 営業中の区間

全駅長野県松本市に所在。

駅名 駅間キロ 営業キロ 接続路線
松本駅 - 0.0 東日本旅客鉄道篠ノ井線大糸線
松本電気鉄道浅間線 - 1964年4月1日廃止
西松本駅 0.4 0.4  
渚駅 0.7 1.1  
信濃荒井駅 0.8 1.9  
大庭駅 0.7 2.6  
下新駅 1.8 4.4  
北新・松本大学前駅 1.0 5.4  
新村駅 0.8 6.2  
三溝駅 1.4 7.6  
森口駅 1.0 8.6  
下島駅 0.9 9.5  
波田駅 1.6 11.1  
渕東駅 1.6 12.7  
新島々駅 1.7 14.4 乗鞍高原白骨温泉上高地方面行き路線バス
  • 交換可能駅:信濃荒井駅、新村駅、森口駅、波田駅、新島々駅
  • 有人駅(駅員配置駅):松本駅、新村駅(毎日7:20 - 15:50営業)、波田駅、新島々駅[3]
  • 委託駅(すべて平日のみ営業):大庭駅(7:30 - 9:45営業)、下新駅(7:20 - 9:50営業)、北新・松本大学前駅(7:20 - 20:00営業)、森口駅(7:20 - 16:20営業)[3]
  • 無人駅:西松本駅、渚駅、信濃荒井駅、三溝駅、下島駅、渕東駅

[編集] 廃止区間

この区間は全駅とも廃止当時長野県東筑摩郡波田町に所在。

駅名 駅間キロ 松本からの
営業キロ
接続路線
新島々駅 - 14.4 上記参照
島々駅 1.3 15.7  

島々駅は駅名の通り旧安曇村(現、松本市安曇地区)の域内の島々への設置が予定されていた。その際も近くに龍島温泉がある事から駅名を龍島か龍島温泉の候補があった。しかし、地盤が脆い事や水蒸気爆発の恐れなど地形の関係で建設が不可能なことと建設費が膨大となるため旧波田町(現、松本市波田)の前渕地区の位置に設置された。ちなみに龍島地区に駅を設置する当初、駅名を龍島か龍島温泉か島々かのいずれとするか議論されていた事もあった。その後、前述の建設費用等の関係で龍島温泉駅着工を中止にし、説明会で一部の住民から駅の建設予定地を途中駅建設予定地のある大野田地区に変更することが提案された。その際も駅をそのまま駅名を島々にするか当初予定の大野田にするか議論が持ち込まれた。しかし、当時の工法では建設が困難な地盤の弱い地形こととバスの操車場やバスターミナル建設なども予定されていたため、この地では用地が足りないとされ、地盤の安定している龍島地区から東に1.8kmほど離れた現在の前渕地区に駅を建設した。ここでも駅名を島々か前渕かのどちらとするかなどが論議されたが、最終的には島々に決定した。

[編集] 未成区間

免許区間
島々駅 - (龍島地区:本来の島々駅予定地) - 稲核駅
計画区間
島々駅 - 大野田駅 - 龍島温泉駅 - 稲核駅 - 水殿駅 - 奈川口駅 - 沢渡駅 - 上高地口駅 - 平湯温泉駅 - 丹生川駅 - 塩屋町駅 - 山口町駅 - 江名子町駅 - 馬場町駅 - 飛騨高山駅

元々上高地線は上高地を目指すためではなく、飛騨山脈を貫き、信州松本と飛騨高山を結び信濃飛騨を高山線(松本高山線)として繋げる壮大なる構想があった。しかし、膨大な建設費がなどがかかるとされ、その後の免許失効などにより島々以遠が開通することはなかった。建設は島々までとなり、開業当初は島々線として運行され、1955年4月1日には知名度を高めるために島々線から上高地線へと改称、そして新島々 - 島々間が廃止された後も運行され続けている。現在、松本市と高山市を結ぶ交通は自社バス濃飛バスが共同運行する特急バス高山線(濃飛は松本線)があり、こちらの方が事実上、未成線の代用バスとなっている。本数は2010年現在、4本程度(松本市街地 - 岐阜長野県境地帯まで行く新穂高温泉行を併せると6本ほどある)。

[編集] 運賃

大人普通旅客運賃(小児半額・10円未満切り上げ) - 2008年3月15日現在

距離 (km) 運賃(円)
- 2.9 170
3.0 - 4.0 190
4.1 - 5.0 240
5.1 - 6.0 300
6.1 - 7.0 350
7.1 - 8.0 390
8.1 - 9.0 440
9.1 - 10.0 480
10.1 - 11.0 520
11.1 - 12.0 560
12.1 - 13.0 600
13.1 - 14.0 640
14.1 - 14.4 680

[編集] 脚注

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  1. ^ a b c d 今尾恵介監修『日本鉄道旅行地図 6号 北信越』新潮社、2008年、p.39
  2. ^大正11年 長野県統計書 第1編』(国立国会図書館近代デジタルライブラリーより)を見ると、西松本が現在の渚駅の位置である松本から56チェーン(≒1.1km)の位置にあり、また波多-島々間に途中駅がない。
  3. ^ a b 営業時間は、松本電気鉄道発行 2009年12月16日改正時刻表による。

[編集] 関連項目

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