東海北陸自動車道

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高速自動車国道
有料

東海北陸自動車道

東海北陸自動車道
総距離 184.8 km
開通年 1986年昭和61年) - 2008年平成20年)
起点 一宮市一宮JCT
主な
経由都市
各務原市岐阜市関市美濃市
郡上市高山市飛騨市
白川村南砺市
終点 砺波市小矢部砺波JCT
接続する
主な道路
記法
記事参照
Template(ノート 使い方) ウィキプロジェクト 道路
城端SA五箇山地区(南砺市)空撮(2008年10月)

東海北陸自動車道(とうかいほくりくじどうしゃどう、TOKAI-HOKURIKU EXPRESSWAY)は、起点の愛知県一宮市から岐阜県経由して富山県砺波市へ至る、東海地方北陸地方を横断する高速道路高速自動車国道)である。通称東海北陸道(とうかいほくりくどう、TOKAI-HOKURIKU EXPWY)。

概要[編集]

国土開発幹線自動車道の予定路線には以下のとおりとされている。

起点 主たる経過地 終点
一宮市 関市 岐阜県大野郡荘川村付近 砺波市

下記の通り高速自動車国道路線とされている。

起点 重要な経過地 終点
一宮市 各務原市 岐阜市 関市 美濃市 郡上市 高山市 飛騨市 白川村 砺波市

東海北陸両地域は国道41号国道156号で結ばれているが、岐阜・富山県境を中心に未改良区間が多く危険であることから、安定した交通の確保と交流の活性化を目的として建設された。全線の開通により太平洋側と日本海側が直結される(中部内陸地帯の開発と発展に大きな効果が期待されている)。一宮JCT - 小矢部砺波JCTの総事業費は、約1兆2,500億円。[1]

2000年(平成12年)頃は岐阜県飛騨地方から富山県南砺市にかけて豪雪地帯を通過するため、通行止めとなって本来の利用目的である時間短縮などのメリットがあまりないと考えられていた。そのため、マスメディア国会などでは「不要な高速道路」の代表例として挙げられていた。
しかし、全線開通により名古屋岐阜など東海地方と金沢富山など北陸地方を最短で結ぶ大動脈となり、一宮JCT - 小矢部砺波JCT間が北陸道経由に比べ約65kmの短縮、美濃IC - 白鳥IC間の4車線化によって渋滞が緩和され、所要時間が大幅に短縮されるなどマスコミや国会の代表例とは対照的となった。白鳥IC以北は暫定2車線かつ長い上り坂であるため、高鷲トンネルを先頭に連休は渋滞することが多い。

高速道路統計月報によると、全線開通以前の2007年(平成19年)10月と全通3年後の2011年(平成23年)10月の比較で、一宮JCT-美濃ICで120%、美濃IC-荘川ICで150%、荘川IC-小矢部砺波JCTで200%、と東海と北陸を行き来する車両が大幅に増加した。

また、中央自動車道に比べ急カーブや急勾配が少ないため非常に走りやすい。注意すべきは長い下り坂が多いためスピードが出やすいことである。道路の整備に伴い北陸方面には東海地方からの、飛騨地方には西日本からの観光客が増えつつある。

通過する自治体[編集]

接続高速道路[編集]

接続が計画されている地域高規格道路[編集]

インターチェンジなど[編集]

  • IC番号欄の背景色がである区間は既開通区間に存在する。施設欄の背景色がである区間は未開通区間または未供用施設に該当する。未開通区間の名称は全て仮称。
  • (数字)は、他路線の番号。
  • BSのうち、○/●は運用中の施設。無印はBSなし。
  • スマートICは背景色で示す。
  • 路線名の特記がないものは市道
IC
番号
施設名 接続路線名 一宮
から
km
BS 備考 所在地
一宮西港道路計画路線
- 西尾張IC[4] 県道14号岐阜稲沢線(西尾張中央道) 2017年度供用開始予定[5] 愛知県 一宮市
(25-1) 一宮JCT. 名神高速道路 0.0 -
1 一宮西IC 県道14号岐阜稲沢線(西尾張中央道) 1.0 名神方面出入口
2 尾西IC 県道148号萩原三条北方線 3.9 高山方面出入口
3 一宮木曽川IC 国道22号名岐バイパス 7.7
- 木曽川本川橋 - - 橋長 598m
岐阜県 各務原市
- 川島PA - 11.3 ハイウェイオアシス併設
河川環境楽園
4 岐阜各務原IC 国道21号那加バイパス 13.3
- 蘇原BS - 18.8 岐阜市
5 関IC 国道248号 25.5 関市
- 小瀬BS - 27.8
- 関SA - 28.0 岐阜・名古屋方面
- 長良川SA - 30.1 高山方面
5-1 美濃関JCT. 東海環状自動車道 31.4 -
6 美濃IC 県道94号岐阜美濃線 32.4 美濃市
- 古城山PA - 38.4 美濃方面
7 美並IC 国道156号 49.6 郡上市
- 瓢ヶ岳PA - 50.9 高山方面
8 郡上八幡IC 国道156号
濃飛横断自動車道(計画中)[3]
59.8
9 ぎふ大和IC/PA 県道52号白鳥板取線 66.0
10 白鳥IC 中部縦貫自動車道
油坂峠道路福井方面
76.4
11 高鷲IC 県道45号高鷲インター線 84.4
- 鷲見橋 - 87.7 - 橋脚高日本一 118m
11-1 ひるがの高原SA
ひるがの高原スマートIC
岐阜県道321号ひるがの高原線 91.5
12 荘川IC 国道158号 98.3 高山市
- 松ノ木峠PA - 109.1
109.4
日本の高速道路の最高地点 1085m
上下線で0.3km差異がある
13 飛騨清見IC 中部縦貫自動車道
高山清見道路高山方面
117.3
- 飛騨河合PA - 130.2 飛騨市
- 飛騨トンネル - - 長さ 10,710m
危険物積載車両通行禁止
白川村
14 白川郷IC 国道156号 142.2
- 飛騨白川PA - 143.6
143.5
上下線で0.1km差異がある
15 五箇山IC 国道156号 157.4 富山県 南砺市
- 袴腰トンネル - 162.0 - 長さ 5,939m
危険物積載車両通行禁止
- 城端SA - 169.9 ハイウェイオアシス併設
桜ヶ池クアガーデン
16 福光IC 国道304号 173.8
- 南砺スマートIC 県道279号安居福野線 2014年度供用開通予定[5]
(19) 小矢部砺波JCT. 北陸自動車道 184.8 小矢部市
砺波市
能越自動車道 高岡方面

SA・PA[編集]

売店はすべてのSAと川島PA(下り線)・瓢ヶ岳PA・ぎふ大和PA(上り線)に設置されている。飛騨河合PA(下り線)と飛騨白川PA(上り線)は冬季を除く土日・繁忙期の期間限定で営業している。このうち24時間営業を行っているのは、関SAと長良川SAで、関SA、ひるがの高原SA(上下線)、城端SA(上下線共有)にはコンビニがある。レストランは関SA・長良川SAのみで、川島PA(下り線)と城端SAはハイウェイオアシス内にある。フードコートはすべてのSA(城端SAはハイウェイオアシス内)と、川島PA(上り線)・瓢ヶ岳PA・ぎふ大和PA(上り線)に設置されている。そのうち関SA・長良川SAのみ24時間営業である。

川島PAと城端SAの2箇所にハイウェイオアシスが併設されている。川島PAに隣接する河川環境楽園では、観覧車水族館など様々な施設がある。城端SAにはヨッテカーレ城端と桜ヶ池クアガーデンが隣接し軽食農産物直売所温泉宿泊施設などがある。

ひるがの高原SAの上り線には、複合商業施設クックラひるがのが隣接している。また一般道側にも駐車場があるため、当エリアからだけでなく、当エリアを介さずに利用することもできる。

ガソリンスタンドは関SA(上り線)・長良川SA(下り線)・ひるがの高原SAに設置されており、城端SAとすべてのPAには設置されていない。長良川SAのガソリンスタンドを除き24時間営業であり、ひるがの高原SAのガソリンスタンドは上下線ともセルフ式になっている。

地理[編集]

高速道路の標高日本一
松ノ木峠PA付近)
海抜 1085m(109.3KP)

木曽川に近い濃尾平野から長良川沿いを北上し、急峻な山岳地帯(飛騨高地)を経て砺波平野へと到る。

東海北陸自動車道に架かるは上下線合わせて400本近くある。太平洋側に流れ出る木曽三川のうち、木曽川を1回、長良川を8回、そして日本海側に流れ出る庄川を7回、それぞれ渡っている。

標高の高い所を通過する高速道路であり、白鳥ICの以北から急峻な山岳地帯に入るため冬季はチェーン規制を実施することが多い。ぎふ大和ICが海抜300m、白鳥ICが海抜430m、高鷲ICが海抜700m、ひるがの高原SAが海抜873mであり、特に白鳥IC付近の長良川を渡る付近から登り坂になり高鷲ICまでの8kmで300mの高低差がある。そのため上り線ではブレーキ故障車の緊急待避所が設けられている。

郡上市高鷲町ひるがの高原には中央分水界(海抜957m)があり、現地にはそれを示す標識が設置されている。高山市にある松ノ木峠は標高1,085mで、高速道路標高日本一である[注釈 2]。2013年4月19日、松ノ木峠PAが開設。日本の高速道路にあるSA・PAの中では最も標高が高い場所となった[注釈 3]

ひるがの高原SAより南は横風の影響を受けやすく、北部においても特に冬期間、山腹と山腹を繋ぐ橋梁部で谷風による突風があるため注意が必要である。また、ぎふ大和IC-荘川ICにかけてによる規制も若干ある。

主なトンネルと橋[編集]

木曽川本川橋
鷲見橋(中央橋脚 高さ118m)

山地部を通るためトンネルが多い。飛騨清見IC-白川郷ICには飛騨トンネル(10,710m)が、五箇山IC-福光ICには袴腰トンネル(5,939m)があるため、同区間ではタンクローリーなどの危険物積載車両は通行できない[注釈 4]。3,000m級では各務原トンネルと城端トンネル、2,000m級では軽岡トンネルと椿原トンネルがある。

愛知県と岐阜県の県境南派川に架かる橋。
木曽川に架かる橋。
直線トンネルでの長さは日本有数。
長良川と長良川鉄道越美南線を跨ぐ橋。
過去に対面通行区間での過積載トラック乗用車の正面衝突による大事故があったため、このトンネルを含む区間は当初の予定を前倒しして4車線化工事が始まった。
橋脚の高さ118mは日本一。
  • 本谷橋(高鷲IC-荘川IC) : 198m
橋桁に日本道路公団が波形鋼板を初めて採用している。
関越自動車道関越トンネル(11,055m)、首都高速道路中央環状新宿線山手トンネル(10,900m)に次ぎ国内3番目のトンネル長。危険物積載車両の通行は禁止。
  • 白川橋(飛騨清見IC-白川郷IC)
白川郷の合掌造り集落に隣接し、周辺環境と調和した橋。(2004年(平成16年)土木学会デザイン賞・最優秀賞)
椿原橋(つばきはらばし)は、椿原ダムの下流側で庄川を跨ぐ延長322mの橋である[6][7]。最大支間は155m、全幅は11.65mあり、張り出し架設工法が採用された[6][7]。従来のトラス橋は、床組構造に上横構を採用することが一般的であった[7]が、プレストレスト・コンクリートとの合成床版の採用することで剛性が向上するため、部材の省略やトラスの上弦で床版を直接支持、また床版支間を大きくすることが可能となり、結果として従来より合理化した構造となった[7][8][9]。また、1995年(平成3年)に世界遺産に登録された白川郷・五箇山の合掌造り集落のうち、白川郷附近を通過するため、周囲の景観に配慮して設計された[6][10]
飛越大橋(ひえつおおはし)は、岐阜県と富山県の県境の庄川に架かる延長276mの橋[11]
危険物積載車両の通行は禁止。

その他2,000m以上のトンネル[編集]

トンネルの数[編集]

区間 上り線 下り線
一宮JCT-岐阜各務原IC 0 0
岐阜各務原IC-関IC 2 2
関IC-美濃IC 1 1
美濃IC-美並IC 11 11
美並IC-郡上八幡IC 7 9
郡上八幡IC-ぎふ大和IC 3 3
ぎふ大和IC-白鳥IC 1 1
白鳥IC-高鷲IC 2
高鷲IC-荘川IC 3
荘川IC-飛騨清見IC 6
飛騨清見IC-白川郷IC 10
白川郷IC-五箇山IC 6
五箇山IC-福光IC 2
福光IC-小矢部砺波JCT 0
合計 54 56

トンネルの坑口にあるカウントは上り線54、下り線56となっている。上り線1本目城端トンネル坑口には1/54。下り線1本目権現山トンネル坑口には1/54のプレートが記載されている。下り線は54から56とトンネルの数が変化する。美並IC-郡上八幡ICの山田トンネルから分母が56と表示されている。上下線のトンネル数の違いは、美並IC-郡上八幡ICの下り線のみにある貝付トンネルと雛成第一トンネル、雛成第二トンネル[注釈 5]のためである。白川郷IC-五箇山ICにある楮成出トンネルもスノーシェルターが楮トンネルと成出トンネルを繋いでおり、1つのトンネルとなっている。

白鳥IC-小矢部砺波JCTは暫定2車線の対面通行となっているため、建設されているトンネルは上下線で1本となっている。実際に建設されているトンネルの数は上り線45、下り線38である。

歴史[編集]

  • 1964年昭和39年)7月1日 : 東海北陸自動車道建設法公布・施行。
  • 1966年(昭和41年)7月1日 : 同法廃止、同時に国土開発幹線自動車道建設法の改正により国土開発幹線自動車道の予定路線とされる。
  • 1970年(昭和45年)6月18日 : 一宮JCT-白鳥IC 基本計画告示。
  • 1971年(昭和46年)6月8日 : 福光IC-小矢部砺波JCT 基本計画告示。
  • 1972年(昭和47年)6月20日 : 一宮JCT-美濃IC 整備計画・施行命令。
  • 1973年(昭和48年)11月1日 : 白鳥IC-福光IC 基本計画告示。
  • 1978年(昭和53年)11月21日 : 福光IC-小矢部砺波JCT 整備計画・施行命令。
  • 1979年(昭和54年)3月2日 : 美濃IC-白鳥IC 整備計画・施行命令。
  • 1980年(昭和55年)10月29日:各務原トンネルにて起工式[12]
  • 1986年(昭和61年)
    • 1月21日 : 白鳥IC-荘川IC 整備計画決定。
    • 2月16日 : 開通を記念して日本初の高速道路マラソンを実施[12]
    • 3月5日 : 岐阜各務原IC-美濃IC開通。
  • 1988年(昭和63年)9月22日 : 白鳥IC-荘川IC 施行命令。
  • 1989年平成元年)3月29日 : 荘川IC-福光IC 整備計画決定。
  • 1990年(平成2年)12月28日 : 五箇山IC-福光IC 施行命令。
  • 1991年(平成3年)3月28日 : 荘川IC-飛騨清見JCT 施行命令。
  • 1992年(平成4年)3月28日 : 福光IC-小矢部砺波JCT開通により、北陸自動車道と接続。
  • 1993年(平成5年)11月19日 : 飛騨清見JCT-五箇山IC 施行命令。
  • 1994年(平成6年)3月25日 : 美濃IC-美並IC開通。
  • 1996年(平成8年)
    • 3月28日 : 小矢部砺波JCTで能越自動車道と直結。
    • 4月18日 : 美並IC-郡上八幡IC開通。
    • 11月12日 : 飛騨トンネル起工。
  • 1997年(平成9年)
    • 3月24日 : 一宮木曽川IC-岐阜各務原IC開通。
    • 11月10日 : 郡上八幡IC-白鳥IC開通。
  • 1998年(平成10年)
    • 2月20日 : 尾西IC-一宮木曽川IC開通。
    • 12月13日 : 一宮JCT-尾西IC開通により、名神高速道路と接続。
  • 1999年(平成11年)
    • 3月18日 : 美濃IC-白鳥IC 4車線化工事着手。
    • 11月1日 : 白鳥ICで中部縦貫自動車道(油坂峠道路)と接続。
    • 11月27日 : 白鳥IC-荘川IC開通。
  • 2000年(平成12年)
    • 9月30日 : 五箇山IC-福光IC開通。
    • 10月7日 : 荘川IC-飛騨清見IC開通、開通区間の109.3KP付近が日本の高速道路の標高最高地点となる。
  • 2002年(平成14年)11月16日 : 白川郷IC-五箇山IC開通。
  • 2003年(平成15年)12月24日 : 瓢ヶ岳PA-郡上八幡ICの4車線化工事着手。
  • 2004年(平成16年)
    • 11月27日 : 飛騨清見ICで中部縦貫自動車道(高山清見道路)と接続。
    • 12月4日 : 美濃IC-瓢ヶ岳PA、白鳥IC付近の4車線化。
  • 2005年(平成17年)
    • 3月19日 : 美濃関JCT開通により、東海環状自動車道と接続。
    • 7月14日 : ぎふ大和IC-白鳥ICの4車線化工事着手。
  • 2006年(平成18年)6月1日 : 郡上八幡IC-ぎふ大和ICの4車線化工事着手。
  • 2007年(平成19年)1月13日 : 飛騨トンネル貫通。
  • 2008年(平成20年)
    • 7月5日 : 飛騨清見IC-白川郷IC開通により、全線開通
    • 7月18日 : 瓢ヶ岳PA-郡上八幡ICの4車線化。
  • 2009年(平成21年)
    • 2月20日 : ぎふ大和IC-白鳥ICの4車線化。
    • 4月1日 : ひるがの高原スマートIC恒久化。
    • 4月27日 : 白鳥IC-飛騨清見IC 4車線化整備計画変更。
    • 7月17日 : 郡上八幡IC-ぎふ大和ICの4車線化。これにより、一宮JCT-白鳥ICは4車線となった。
    • 9月5日 : 白鳥IC-飛騨清見ICの4車線化工事着手。
    • 10月9日 : 前原誠司国土交通大臣が補正予算で計上された白鳥IC-飛騨清見ICの4車線化事業を凍結すると表明。
  • 2010年(平成22年)4月9日 : 国土交通省より、一時凍結のあった白鳥IC-飛騨清見ICの4車線化事業を再着手すると表明。
  • 2011年(平成23年)3月1日 : 南砺スマートICの連結を許可[13]
  • 2012年(平成24年)4月20日 : 白鳥IC-飛騨清見ICの4車線化事業許可。
  • 2013年(平成25年)
    • 3月28日 : ぎふ大和PAの施設がリニューアルオープンし、駐車場・トイレがそれぞれ拡張・増設。
    • 4月19日 : 松ノ木峠PAが正式に供用を開始。当PA及び ひるがの高原SA・ぎふ大和PAの駐車場混雑状況を示した三段標識(画像を参照)を使用開始[14]
三段標識の一例(荘川IC-飛騨清見IC)

飛騨清見IC - 白川郷ICの24.9kmは最後の開通区間となった。この区間では籾糠山直下を貫く飛騨トンネルが長らく掘削されていたが、大量の湧水に悩まされるなどの難工事を経て2007年(平成19年)1月13日に本坑が貫通した[注釈 6]。これを受けて全線開通の時期を当初2008年(平成20年)3月末と予定していたが、飛騨トンネル貫通点付近での地山の崩落や壁面の膨張などが発生したことを受け、さらに開通時期を2008年(平成20年)7月頃に延期[15]、その後の発表を経て2008年(平成20年)7月5日15時に中日本高速道路は飛騨清見IC-白川郷IC24.9kmを開通させ、この日をもって東海北陸自動車道は全線開通となった。この区間の総事業費は1,860億円となる。

道路管理者[編集]

  • 中日本高速道路
    • 名古屋支社羽島保全・サービスセンター : 一宮JCT-一宮木曽川IC
    (羽島保全・サービスセンター管理区間はこの他、東名高速道路春日井IC-小牧IC、名神高速道路小牧IC-関ヶ原IC、中央自動車道小牧JCT-小牧東IC
    • 名古屋支社岐阜保全・サービスセンター : 一宮木曽川IC-郡上八幡IC
    (羽島保全サービスセンター管理区間はこの他、東海環状自動車道可児御嵩IC-関広見IC)
    • 名古屋支社高山保全・サービスセンター : 郡上八幡IC-白川郷IC
    • 金沢支社富山保全・サービスセンター : 白川郷IC-小矢部砺波JCT
    (富山保全・サービスセンター管理区間はこの他、北陸自動車道朝日IC-小矢部IC)

ハイウェイラジオ[編集]

  • 一宮西(一宮JCT-尾西IC)
  • 木曽川(一宮木曽川IC-岐阜各務原IC)
  • 関(関IC-美濃関JCT)
  • 美濃(美濃IC-古城山PA)
  • 郡上八幡(郡上八幡IC-ぎふ大和IC/PA)
  • ひるがの(高鷲IC-荘川IC)
  • 椿原(白川郷IC-五箇山IC 小白川TN・椿原TN内)
  • 城端(五箇山IC-城端SA 城端TN内)

車線・最高速度[編集]

区間 車線
上下線=上り線+下り線
最高速度
一宮JCT-白鳥IC 4=2+2 80km/h
白鳥IC-飛騨清見IC 2=1+1
(暫定2車線)
70km/h
飛騨清見IC-小矢部砺波JCT[注釈 7]

全線が4車線(片側2車線)で計画されているが、白鳥IC-小矢部砺波JCTは暫定2車線による対面通行の区間である(当初は美濃IC-白鳥ICも暫定2車線で供用していた)。インターチェンジ付近(荘川IC、飛騨清見IC、五箇山IC、福光IC)とサービスエリア・パーキングエリア付近(ひるがの高原SA、松ノ木峠PA、飛騨白川PA)には追越車線が設置されている。山地部を通るが登坂車線が存在せず、代わりにゆずり車線が上り線2箇所、下り線3箇所に存在する。

白鳥IC-飛騨清見ICに関しては、2009年(平成21年)4月27日の第4回国土開発幹線自動車道建設会議にて着工の前提となる整備計画変更が了承され、合併方式で4車線化事業中[16]であり、2014年度(平成26年度)(一部2012年度(平成24年度))の開通を予定していた。一時は民主党の2009年度(平成21年度)補正予算の執行見直しにより、当区間(41km・805億円)を含む高速道路6路線6区間の予算凍結が決定したものの、転じて2010年(平成22年)4月9日には国土交通省よりこの区間の再着手を決定した[注釈 8]。その後、2012年(平成24年)4月6日前田武志国土交通省大臣は(同年4月より)4車線化事業を道路会社の負担で再開することを発表した。2018年度(平成30年度)までに完成予定[17]

飛騨トンネルを含む飛騨清見IC-小矢部砺波JCT(67.5km)については、NEXCO中日本の2012年度から5年間の経営計画[18]にて、「より安全・安心・快適にご利用いただくために、東海北陸自動車道(飛騨清見IC-小矢部砺波JCT)など、対面通行区間(暫定2車線)を4車線化する検討を進めます。」と記載されている。

  • 上り線 : 高鷲IC付近、白川郷IC付近
  • 下り線 : 高鷲IC付近、ひるがの高原SA-荘川IC(分水嶺の標識辺り)[注釈 9]、荘川IC-松ノ木峠PA(軽岡トンネル出口付近)[注釈 9]

料金[編集]

  • 飛騨清見IC-白川郷IC : 飛騨特別区間(普通区間の1.6倍)
  • 飛騨特別区間以外の区間 : 普通区間

割引[編集]

平日夕方割引(料金割引社会実験、終了)

2007年(平成19年)8月20日から岐阜各務原IC-郡上八幡IC間で実施。 同区間内のみの利用で平日15時-17時の間に料金所をETC無線通行する場合、30%引き。2009年(平成21年)3月27日終了。

東海北陸道全線開通記念割引(終了)

全線開通日から実施。ETCの有無にかかわらず、対象エリア内のICにおいて流入・流出し、かつ、新規開通区間(飛騨清見IC-白川郷IC)を利用する全車両が対象。新規開通区間の料金の半額相当額(普通車で600円)を定額で割引。ETC時間帯割引との重複適用はしない。当初予定は2008年(平成20年)10月31日までであったが[19]、延長を重ね[20][21]、2009年5月12日に終了[22]

特別区間割引(飛騨トンネル区間)

2009年(平成21年)5月13日からETC車限定で実施。飛騨清見IC-白川郷IC間の対距離料金を30%引き(ターミナルチャージは割引対象外)。発着地の限定はなく、時間帯割引との重複適用はしない。

2011年(平成23年)8月1日からはETCの有無にかかわらず全車両が対象になり、割引率は37.5%に引き上げられ(=普通区間と同等に引き下げ)、ETC時間帯割引も重複適用されるようになった。

交通量[編集]

高山方面や世界遺産でもある白川郷・五箇山の合掌造り集落を通過すること、また白鳥ICや高鷲ICの周辺にスキー場が多いことから休日の交通量が平日に比べて非常に多く、2005年度(平成17年度)の昼間12時間交通量調査では高速道路におけるベスト5に計3区間入る。白鳥IC-高鷲ICが1.7倍、郡上八幡IC-ぎふ大和IC、ぎふ大和IC-白鳥ICが1.6倍となっている。対面通行とトンネルの連続が重なる白鳥IC以北で渋滞する事が多いようである[注釈 10]。特に、スキーシーズンは関越自動車道と並んで渋滞の多い高速道路となっている。

全線開通後は交通量の増加が著しく、特に白川郷IC以北では各区間前年度と比較して2倍以上の増加となっている。通行する車両は小型車が約8割を占めており、大型車・特大車の割合は全線開通後に140-150%増加したが1割ほどである。中型車を合わせても2割に満たない。

平成22年度の交通センサスでは、大型車の混入率が全線平均で20%近くあり、一宮IC~一宮木曽川IC、飛騨清見IC~小矢部砺波JCT間が20%を越えている。平日は大型車の混入率が高いと見られ、全線開通後は年々増加している。

2010年度(平成22年度)[編集]

平成22年度道路交通センサス
平日24時間交通量(台)

愛知県

  • 一宮JCT-一宮西IC : 43,860
  • 一宮西IC-尾西IC : 32,416
  • 尾西IC-一宮木曽川IC : 35,818

岐阜県

  • 一宮木曽川IC-岐阜各務原IC : 32,774
  • 岐阜各務原IC-関IC : 25,589
  • 関IC-美濃関JCT : 20,134
  • 美濃関JCT-美濃IC : 18,428
  • 美濃IC-美並IC : 15,208
  • 美並IC-郡上八幡IC : 14,205
  • 郡上八幡IC-ぎふ大和IC : 11,149
  • ぎふ大和IC-白鳥IC : 10,315
  • 白鳥IC-高鷲IC : 9,207
  • 高鷲IC-ひるがのSIC : 8,624
  • ひるがのSIC-荘川IC : 8,397
  • 荘川IC-飛騨清見IC : 8,086
  • 飛騨清見IC-白川郷 : 5,239

富山

  • 白川郷IC-五箇山IC : 4,626
  • 五箇山IC-福光IC : 5,305
  • 福光IC-小矢部砺波JCT : 6,034

2005年度(平成17年度)[編集]

平成17年度道路交通センサス
平日24時間交通量(台)

愛知県

  • 一宮JCT-一宮西IC : 35,716
  • 一宮西IC-尾西IC : 25,636
  • 尾西IC-一宮木曽川IC : 28,688

岐阜県

  • 愛知県・岐阜県境-岐阜各務原IC : 25,436
  • 岐阜各務原IC-関IC : 22,120
  • 関IC-美濃関JCT : 17,532
  • 美濃関JCT-美濃IC : 16,079
  • 美濃IC-美並IC : 13,144
  • 美並IC-郡上八幡IC : 12,145
  • 郡上八幡IC-ぎふ大和IC : 9,264
  • ぎふ大和IC-白鳥IC : 8,605
  • 白鳥IC-高鷲IC : 7,575
  • 高鷲IC-荘川IC : 7,125
  • 荘川IC-飛騨清見IC : 5,072

富山県

  • 岐阜県・富山県境-五箇山IC : 2,033
  • 五箇山IC-福光IC : 2,621
  • 福光IC-小矢部砺波JCT : 3,656

2002年度(平成12年度)[編集]

区間別日平均交通量(区間平均)

  • 一宮JCT-飛騨清見IC : 12,310台(前年度比103.2%)
    • 最大 : 一宮JCT-一宮西IC : 30,515台(108.8%)
    • 最小 : 荘川IC-飛騨清見IC : 4,040台(106.1%)
  • 白川郷IC-小矢部砺波JCT : 2,298台(98.2%)

ギャラリー[編集]

脚注[編集]

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注釈[編集]

  1. ^ 岐阜市と各務原市の市境に沿って通過しているため、〈各務原市 - 岐阜市 - 各務原市 - 岐阜市 - 各務原市 - 岐阜市 - 各務原市 - 岐阜市 - 関市 - 岐阜市〉となる。
  2. ^ 真上に跨道橋が架かっており、標高日本一の標識が掲げてある。
  3. ^ 松ノ木峠に近い軽岡トンネルは高速道路トンネルの最高標高1,050mである。
  4. ^ 飛騨トンネル(荘川IC-白川郷IC)は国道156号、袴腰トンネルは国道156号・国道304号で迂回可能だが、後者の場合は高さ3.5m以上の車両が通過できないトンネルがあるため、飛騨清見ICから中部縦貫自動車道・国道41号経由で富山ICへ抜ける方法もある。
  5. ^ 上り線ではスノーシェルターが繋いでおり、雛成トンネルとして1本のトンネルとなっている。
  6. ^ 貫通当時、日本国内で2番目に長い道路トンネルであった。
  7. ^ トンネル連続区間あり。
  8. ^ 2009年(平成21年)10月13日に開かれた国土交通省政策会議の初会合で馬淵澄夫副大臣らは「既に決定された整備計画を覆すものではなく、整備手法や整備主体などを再検討する必要がある。また4車線化事業は、4車線化によらない交通対策の検討も求めており4車線化事業自体を凍結するということではない。」と説明した。また、4車線化事業を担当する中日本高速道路は事業が凍結された後も、設計・測量などの事前調査業務(計4件、約4,100万円)を発注していた。中日本高速道路は政府の方針に従わなかったとして、国土交通大臣より文書での厳重注意を受けた。
  9. ^ a b 冬期になると道路標識にカバーがかけられる。
  10. ^ ゴールデンウィークお盆帰省ラッシュ時には高鷲トンネル付近を先頭に40-50kmの渋滞が発生することもある。

出典[編集]

  1. ^ 北日本新聞社 富山のニュース東海北陸道、全線開通 富山-一宮IC間、3時間切る
  2. ^ 小矢部砺波JCTは砺波市と小矢部市の市境にあり、北陸自動車道金沢方面ランプは小矢部市。
  3. ^ a b “悲願の道路”完成へ一歩 濃飛横断道、金山下呂トンネル貫通 (岐阜県下呂市)”. 中日新聞社. 2011年4月18日閲覧。
  4. ^ 地方建設専門紙の会東海北陸自動車道「西尾張IC」を追加へ 設置に向け調査、検討を
  5. ^ a b [1] (PDF)
  6. ^ a b c 景観と調和したトラス橋 (PDF)”. 虹橋 No.70. 日本橋梁協会. pp. 28-29 (2006年1月). 2013年2月22日閲覧。
  7. ^ a b c d 椿原橋 (PDF)”. PC設計NEWS No.39. 住友三井建設. 2013年2月22日閲覧。
  8. ^ 上部構造のコスト縮減への取り組み (PDF)”. 国土交通省近畿地方整備局. p. 11. 2013年2月22日閲覧。
  9. ^ 椿原橋”. 宮地エンジニアリング. 2013年2月22日閲覧。
  10. ^ 白川郷・五箇山の合掌造り集落”. 世界遺産オンライン. 文化庁. 2013年2月22日閲覧。
  11. ^ 上平村ふるさとメール7号”. 北日本新聞 (2002年8月8日). 2013年2月22日閲覧。
  12. ^ a b 図夢in中部 vol.22 (PDF)”. 建設コンサルタンツ協会中部支部 (2008年9月2日). 2013年2月4日閲覧。
  13. ^ 国土交通省 報道発表資料:高速道路へのスマートインターチェンジの追加設置について
  14. ^ 中日本高速道路のポスターを参照。
  15. ^ 貫通後も飛騨トンネル坑内の壁面が膨張、東海北陸自動車道の開通を延期 - nikkei BPnet2007年11月6日付
  16. ^ 白鳥IC-飛騨清見JCT4車線化、年度内に着手 - 岐阜新聞 Web[リンク切れ]
  17. ^ 2012年4月20日 東海北陸道4車線化や名二環の事業許可 - 中日新聞 CHUNICHI Web
  18. ^ 経営計画2012 チャレンジV -道を通じて感動を 人へ、世界へ- 2.高速道路事業施策-中日本高速道路、2012年05月10日
  19. ^ 東海北陸自動車道 飛騨清見IC~白川郷ICが2008年7月5日に開通します -一宮JCTと小矢部砺波JCT間が着工以来36年経て全線開通 - 期間限定『東海北陸道全線開通記念割引』を実施-[リンク切れ] - 中日本高速道路、2008年4月16日
  20. ^ 東海北陸自動車道全線開通記念割引を延長します -開通記念割引を年末まで延長-[リンク切れ] - 中日本高速道路、2008年10月22日
  21. ^ 東海北陸自動車道全線開通記念割引を継続します -2009年3月31日まで引き続き実施-[リンク切れ] - 中日本高速道路、2008年12月18日
  22. ^ 東海北陸道全線開通記念割引の終了について[リンク切れ] - 中日本高速道路

関連項目[編集]

外部リンク[編集]