東メボン

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索
東メボンの中央祠堂
右側:東バライ、東メボン、プレ・ループ

東メボンは英語: East Mebonクメール語: ប្រាសាទមេបុណ្យខាងកើត)は、カンボジアアンコール遺跡群にある10世紀のヒンドゥー教寺院である[1]。王ラージェンドラヴァルマン2世英語版の統治時代(在位944-968年)に築かれ[1]、現在は干上がった東バライ貯水池の中心にある人工の島であった場所に建っている。

位置[編集]

東メボンはヒンドゥー教シヴァ神と、王の両親に敬意を表して捧げられた。その場所は、クメール建築の配置と基本的な方角に対する関係を反映する。寺院は南北を軸として、ラージェンドラヴァルマンの主寺院であるプレ・ループが、ちょうど東バライの外側より南、約1,200メートルの位置に建設された。さらに、東メボンの東西の軸上にラージェンドラヴァルマンの治世時代にもう一つ造られたピミアナカスという宮殿寺院が、ちょうど西に約6,800メートルの位置にある。

まぐさ石(リンテル)の彫刻
ゾウの彫像

構成[編集]

プレ・ループの一般的様式で造られた東メボンは、西暦952年に捧げられた[1][2]。それは2つの周壁、およびラテライトの3層構造の基壇をもち、砂岩煉瓦、ラテライト、化粧漆喰(スタッコ)という耐久性のあるクメールの建設資材をすべて含んでいる。最上部には、基壇の角にある4つの小塔に囲まれた四角い基壇の上に中央塔(祠堂)がある。その塔は煉瓦造りであり、まぐさ、偽扉および柱の部分は砂岩で造られており[3]、かつて化粧漆喰を鋲で固定した穴が見られる。

東メボンの彫刻は多様かつ優れており、1段目と2段目の角には高さ2メートルの独立した石のゾウがある。宗教的場面としては、インドラ神が彼の3つの頭をもつゾウ、アイラーヴァタの上に乗るものや、シヴァ神がその乗り物の聖牛ナンディンの上に乗るものがあり、まぐさの彫刻は特に洗練されている。

今日、上層より外側を見ると、かつて寺院を囲んだ水の巨大な広がりが想像される。また、基部にある4つの桟橋は、寺院にかつては舟で渡ったことを思い起こさせる。

脚注[編集]

参考文献[編集]

関連項目[編集]

座標: 北緯13度26分48秒 東経103度55分12秒 / 北緯13.44667度 東経103.92000度 / 13.44667; 103.92000