東メボン
東メボンは(英語: East Mebon)は、カンボジアのアンコール遺跡群にある10世紀のヒンドゥー教寺院である[1]。王ラージェンドラヴァルマン2世 (Rajendravarman II) の統治時代(在位944-968年)に築かれ[1]、現在は干上がった東バライ貯水池の中心にある人工の島であった場所に建っている。
目次 |
位置 [編集]
東メボンはヒンドゥー教のシヴァ神と、王の両親に敬意を表して捧げられた。その場所は、クメール建築の配置と基本的な方角に対する関係を反映する。寺院は南北を軸として、ラージェンドラヴァルマンの主寺院であるプレ・ループ が、ちょうど東バライの外側より南、約1,200メートルの位置に建設された。さらに、東メボンの東西の軸上にラージェンドラヴァルマンの治世時代にもう一つ造られた ピミアナカスという宮殿寺院が、ちょうど西に約6,800メートルの位置にある。
構成 [編集]
プレループの一般的様式で造られた東メボンは、西暦952年に捧げられた[1][2]。それは2つの周壁、およびラテライトの3層構造の基壇をもち、砂岩、煉瓦、ラテライト、化粧漆喰(スタッコ)という耐久性のあるクメールの建設資材をすべて含んでいる。最上部には、基壇の角にある4つの小塔に囲まれた四角い基壇の上に中央塔(祠堂)がある。その塔は煉瓦造りであり、まぐさ、偽扉および柱の部分は砂岩で造られており[3]、かつて化粧漆喰を鋲で固定した穴が見られる。
東メボンの彫刻は多様かつ優れており、1段目と2段目の角には高さ2メートルの独立した石のゾウがある。宗教的場面としては、インドラ神が彼の3つの頭をもつゾウ、アイラーヴァタの上に乗るものや、シヴァ神がその乗り物の聖牛ナンディンの上に乗るものがあり、まぐさの彫刻は特に洗練されている。
今日、上層より外側を見ると、かつて寺院を囲んだ水の巨大な広がりが想像される。また、基部にある4つの桟橋は、寺院にかつては舟で渡ったことを思い起こさせる。
関連項目 [編集]
脚注 [編集]
参考文献 [編集]
- 石澤良昭 『アンコール・ワット』 講談社〈講談社現代新書〉、1996年。ISBN 4-06-149295-0。
- Freeman, Michael and Jacques, Claude. Ancient Angkor. River Books, 1999. ISBN 0-8348-0426-3.
- Rooney, Dawn. Angkor. Airphoto International Ltd. 2002.
- Rooney, Dawn F. (2011). Angkor: Cambodia's Wondrous Khmer Temples (6th ed.). Odissey. ISBN 978-962-217-802-1.