村上政彦

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

村上 政彦(むらかみ まさひこ、1958年8月23日 - )は、日本の小説家

経歴[編集]

三重県生まれ[1]。不登校、高校中退を経験した後[2]玉川大学文学部に進学するが、授業料未納により除籍。業界紙記者、学習塾経営などを経て[1]1987年に『純愛』で海燕新人文学賞受賞(同時受賞者は吉本ばなな[1]。『ドライヴしない?』で1990年下半期芥川賞候補、『ナイスボール』で1991年上半期、『青空』で同年下半期、『量子のベルカント』で1992年上半期、『分界線』で1993年上半期と、計5回芥川賞候補となる[3]。『ナイスボール』を原作とした映画『あ、春』が、相米慎二監督、佐藤浩市主演で1998年に制作された。

某文芸誌の長編に専念するが、テーマが国家論だったため、資料調べにほぼ10年を費やす。執筆には7年かかり、2019年にようやく完成した。その間、『蜜蜂の軍隊』(文學界)、『陽炎の島』(同)の他には、小説に手を出さなかった。2019年から『季刊文科』に短篇連作『結交姉妹』を連載。2020年、『陽炎の島』に大幅な加筆をして、長篇『台湾聖母』として刊行した。

日本文藝家協会常務理事(財務委員長)[1]日本ペンクラブ会員[1]文化庁文化審議会国語分科会委員[4]。ムラマサ小説道場主宰。

著書[編集]

  • 『ナイスボール』福武書店、1991年、のち集英社文庫
  • 『ドライヴしない?』(『純愛』所収)福武書店、1991年
  • 『Zoo』海越出版社、1993年
  • 『アラブの電話』福武書店、1994年
  • 『魔王』集英社、1994年
  • 『トキオ・ウィルス』講談社、1995年、のちハルキ文庫
  • 『ニュースキャスターはこのように語った』集英社、1997年
  • 『東京難民殺人ネット』角川春樹事務所(ハルキ・ノベルス)2000年
  • 『「君が代少年」を探して 台湾人と日本語教育』平凡社新書、2002年
  • 『ハンスの林檎』潮出版社、2006年
  • 三国志に学ぶリーダー学』潮出版社、2008年
  • 『三国志に学ぶ勝利学』潮出版社、2010年
  • 『世界の文学名場面を読む』第三文明社・21c文庫、2012年 
  • 『小説を書いてみよう』第三文明社、2013年
  • 『作文を書いてみよう こうすれば、きみも文章が書ける』第三文明社、2014年
  • 『台湾聖母』コールサック社、2020年
翻案

脚注[編集]

  1. ^ a b c d e αとω(アルファとオメガ) - 村上政彦|鳥影社”. www.choeisha.com. 2021年10月27日閲覧。
  2. ^ 村上政彦 | 講師情報”. 講演会インフォ. 2021年10月27日閲覧。
  3. ^ web-daisanbunmei. “連載エッセー「本の楽園」 第56回 先送りしない法”. WEB第三文明. 2021年10月27日閲覧。
  4. ^ https://www.bunka.go.jp/seisaku/bunkashingikai/kokugo/gaiyo/meibo_kokugo.html

外部リンク[編集]