木曽ぶし三度笠

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
木曽ぶし三度笠
橋幸夫シングル
B面 新三ひとり旅
リリース
ジャンル 演歌
時間
レーベル ビクター
作詞・作曲 佐伯孝夫(作詞)
吉田正(作・編曲)
橋幸夫 シングル 年表
喧嘩富士
(1960年11月5日)
木曽ぶし三度笠
(1960年)
磯ぶし源太
(1961年3月5日)
テンプレートを表示

「木曽ぶし三度笠」は、1960年12月10日に発売された橋幸夫の5枚目のシングルである(VS-455)。同名の映画が作られ、その主題歌となっている。

概要[編集]

  • 1960年7月、橋は「潮来笠」でデビューしたが、その年、5枚のシングルをリリース。特に10月、11月、12月に「おけさ唄えば」、喧嘩富士、そして本楽曲と、新人では異例の3ヶ月連続の新譜リリースとなった[1]
  • 背景には、リリースする新曲が全てヒット賞を獲得し続けた事と、人気の沸騰で、ビクター興業部門が1週間のワンマンショー開催を早々と決めたため、早急に楽曲を揃える必要に迫られた事などの事情があった[2]とされる。
  • 本楽曲も前4作同様、佐伯孝夫作詞、吉田正作曲の作品である。
  • 佐伯の歌詞と吉田の曲は「木曽のなー、仲乗りさん、木曽の御嶽山....」の木曽節を挿入した民謡入り歌謡曲となっており、佐渡おけさを織り込んだ「おけさ唄えば」とこの木曽節三度笠は多くの民謡ファンにも受け入れられた[3]という。
  • 橋の股旅物の中でも人気が高く、コンパクト盤での再収録も多かった曲である。踊りの振付けは、楳茂都梅延である。
  • 橋は、1975年の第26回NHK紅白歌合戦で本曲を歌唱している。
  • c/wの「新三ひとり旅」も、佐伯、吉田の作品で、本曲の映画「木曽ぶし三度笠」の主題歌である。
  • 1961年に年間で27万枚を売り上げ、ビクターの年間ヒット賞を受賞した[4]

収録曲[編集]

  1. 木曽ぶし三度笠
    作詞:佐伯孝夫、作・編曲:吉田正
  2. 新三ひとり旅
    作詞:佐伯孝夫、作:吉田正、編曲:小沢直与志

収録アルバム[編集]

  • 『橋幸夫/全曲集』1989/10 VDRY-30005
  • 『橋幸夫/豪華版全曲集』 [2CD] 1992/10 VICL-40059~60
  • 『橋幸夫全曲集』1993/10 VICL-453
  • 『<BEST ONE>』1996/10 VICL-816
  • 『橋幸夫』1995/10 VICL-8160
  • 颯爽!橋幸夫 股旅名曲集』1972/7(LP・SJX-10032)<COLEZO!>で復刻 2005/3(VICL-41192)

......他、なお「新三ひとり旅」のCD音源は、芸能生活45周年記念盤『歌の架け橋』2005/12に収録されている。

映画「木曽ぶし三度笠」[編集]

木曽ぶし三度笠
監督 加戸敏
脚本 犬塚稔
製作 武田一義
出演者 小林勝彦橋幸夫
音楽 高橋半
撮影 武田千吉郎
製作会社 大映
公開 日本の旗1961年3月1日
上映時間 70分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
テンプレートを表示
  • 本作を主題歌とする「木曽ぶし三度笠」(大映京都)が小林勝彦主演で制作され、橋幸夫も出演し、1961年3月1日に公開された[5]
  • ものがたりは、中乗り新三と名のるやくざ(小林勝彦)が、渡世のしがらみで面倒な乱闘をしいられるが、通りかかった飛脚三平(橋幸夫)の機転で窮地を脱し、暴れまくる痛快歌謡股旅物

スタッフ[編集]

出演者[編集]

出典[編集]

  1. ^ 橋幸夫・小野善太郎共著『橋幸夫歌謡魂』ISBN 4-948735-16-7 ワイズ出版(東京)1993/6 22-23頁
  2. ^ 玉置宏・田中宏幸『玉置宏の昔の話で、ございます』ISBN 4-09-387525-1 小学館(東京)2004/12 119-120頁
  3. ^ 『ミュージックブック・橋幸夫傑作集~時代物篇~』(MBK3111)日本ビクター出版 1964年9月刊行 14頁
  4. ^ 週刊サンケイ』1962年2月12日号(田家秀樹『読むJ‐POP―1945‐1999私的全史 あの時を忘れない』徳間書店、1999年、59-60頁。ISBN 4-19-861057-6
  5. ^ 橋幸夫・小野善太郎共著『橋幸夫歌謡魂』前掲 279頁