有価証券のペーパーレス化

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有価証券のペーパーレス化(無券面化;英dematerialization of securities)とは、事務の効率化のため、従前の(私法上の意味での)有価証券(社債券や株券)を通じた権利(社債や株式)の発行・流通の制度を改め、券面の存在を前提としない振替制度に改革することである。また、広義には、有価証券の存在を前提としつつも流通に際して券面の交付を要しない制度にすることを広く指し、この場合には不動化大券化を含む。

有価証券は、本来、権利の流通を円滑にするために用いられるようになったものであったが、券面という物理的な存在は盗難や偽造、紛失などの危険も同時に増大させるものであり、また発行・保管に係るコストの増大にもつながる。さらにIT技術の発達は権利の流通面における券面の存在の必要性を大きく縮小させた。そこで、より機動的で安全な新たな権利の流通制度が設けられるようになり、権利は券面から切り離されることとなったのである。

日本におけるペーパーレス化の動向[編集]

なお2006年5月施行の会社法により、株式はすでに株券不発行が原則となっている。
  • 2010年7月 - 受益証券発行信託の受益権の振替制度開始。

証券取引法・金融商品取引法における取扱い[編集]

券面から切り離された権利は商法上の意義における有価証券ではないが、金融商品取引法(旧証券取引法)においては、本来的に有価証券とされているものについては、ペーパーレス化されてもなお当該有価証券とみなされて同法による規制の対象となる。

関連項目[編集]