最高指揮官
本項目では、国家において、その国の軍隊を指揮監督する最高の権限を有する地位としての最高指揮官(さいこうしきかん/英:Commander-in-chief)について述べる。この意味での最高指揮官は、軍隊の指揮系統(en)の頂点に位置する。最高指揮官の有する軍隊に対する権限を最高指揮権、統帥権という。
国家の制度設計上、最高指揮官をどのように規定するかは、その国の政軍関係の基本となる。元首が最高指揮官とされている国が多いが、例外もある。近代においては、文民統制の観点から、最高指揮官を非軍人とする一方、立法府による軍隊に対するコントロールを及ぼそうとする体制もある。
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大統領[編集]
大統領又は首相など、選挙などで選ばれた国家の長が最高指揮権を持つとされている国。
- アメリカ合衆国
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詳細は「アメリカ合衆国大統領#軍指揮権」を参照
- アメリカ合衆国の各軍の最高指揮権は合衆国大統領にある。ただし、議会への配慮を定めた戦争権限法が1973年に成立している。
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- イエメン
- イスラエル
- エジプト
- エジプト・アラブ共和国では、1971年憲法(en)の下においては、国家元首である共和国大統領が軍の最高司令官とされていた(第150条)。なお、宣戦布告については国会の承認を先に得ることが必要である[3]。2011年革命に際し、エジプト軍最高評議会によって1971年憲法は停止されており、憲法改正が行われる予定である。
- シリア
- シリア・アラブ共和国では、1973年制定のシリア・アラブ共和国憲法(en)第103条により、大統領を全軍の最高司令官と定めている。大統領は、軍の最高司令官としての職務のため必要な決定や命令を発布することができる[5]。
- チュニジア
- チュニジア共和国では、チュニジア共和国憲法(en)第44条において、大統領が軍の最高統帥者と定められている[6]。
- トルコ
国王[編集]
国王のように、世襲などが国家の長と規定されている人物が最高指揮権を持つとされている国。
- クウェート:
- タイ:
最高指揮官が変更した国[編集]
憲法改正などで、国の最高指揮官の規定が変更になった国。
日本[編集]
帝国陸海軍[編集]
詳細は「統帥権」を参照
大日本帝国憲法下における日本軍の最高指揮権は天皇大権の一つである統帥大権と規定され、天皇が最高指揮官であった(大日本帝国憲法第11条)。
自衛隊[編集]
日本国憲法は軍の不存在の建前をとっているが、日本国憲法の実際的な解釈と自衛隊法第7条により、内閣総理大臣が自衛隊の最高指揮監督権を持つと規定されている。
スウェーデン[編集]
1974年にスウェーデンの憲法が現行のものとなったことに伴って、スウェーデン国王[15]は法令上の最高指揮権を失った。現在の最高指揮官は軍人(通常は大将)であるスウェーデン軍最高指揮官であり、これは他国における参謀総長などと同格の地位と考えられる。またスウェーデン政府には国防省が存在するが、スウェーデン憲政において発達してきた独特の習慣である大臣規則により、大臣個人が軍に干渉できない、文民統制の原則からするとやや特異な規定となっている。また国王はもはや軍の最高指揮官ではないものの、軍の儀式には国家元首として出席する。
脚注[編集]
- ^ 松本弘 「第1章 イエメン共和国」『中東基礎資料調査-主要中東諸国の憲法-』 日本国際問題研究所、2001年。
- ^ 臼杵陽 「第2章 イスラエル国」『中東基礎資料調査-主要中東諸国の憲法-』 日本国際問題研究所、2001年。
- ^ 池田美佐子 「第3章 エジプト・アラブ共和国」『中東基礎資料調査-主要中東諸国の憲法-』 日本国際問題研究所、2001年。
- ^ 総務省大臣官房企画課『韓国の行政』
- ^ 宇野昌樹 「第5章 シリア・アラブ共和国」『中東基礎資料調査-主要中東諸国の憲法-』 日本国際問題研究所、2001年。
- ^ 岩崎えり奈 「第6章 チュニジア共和国」『中東基礎資料調査-主要中東諸国の憲法-』 日本国際問題研究所、2001年。
- ^ 澤江史子 「第7章 トルコ共和国」『中東基礎資料調査-主要中東諸国の憲法-』 日本国際問題研究所、2001年。
- ^ 『[ミニ時典]ロシア首相とは』 読売新聞 1998年3月25日朝刊。
- ^ 2012年現在は、女王であるエリザベス2世
- ^ 保坂修司 「第4章 クウェート国」『中東基礎資料調査-主要中東諸国の憲法-』 日本国際問題研究所、2001年。
- ^ 2013年現在はフアン・カルロス1世
- ^ 2013年現在はラーマ9世
- ^ 日本貿易振興機構(ジェトロ) バンコクセンター編「2007年タイ王国憲法」[1]
- ^ 2013年現在の元首は女王マルグレーテ2世
- ^ 2013年現在の国王はカール16世グスタフ