暗号研究者の一覧

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暗号研究者の一覧(あんごうけんきゅうしゃのいちらん)は、暗号・暗号学・暗号理論などの研究者の一覧である。高度な専門分野となった近年はともかく、古くは政治家や他分野の専門家として著名な者もいる。

古典暗号時代[編集]

  • ポリュビオス(Polybius、前201年 - 120年頃) - ポリュビオス暗号。
  • ブレーズ・ド・ヴィジュネル(en:Blaise de Vigenere、1523年4月5日 - 1596年) - ヴィジュネル暗号と呼ばれる多表式換字暗号を考案した。250年間、解読法は公開されず、解読不能かと思われていた。
  • アントワーヌ・ロシニュル(en:Antoine Rossignol、1600年 - 1682年) - フランスの暗号作成・解読の専門家。敵国の暗号文を数多く解読し、フランスでは"ロシニュル"という言葉で万能鍵を意味するようになった。大暗号と呼ばれるノーメンクラタを考案し、ルイ14世の王室で使用された。暗号の父とも呼ばれる。
  • フリードリヒ・W・カシスキ(en:Friedrich Wilhelm Kasiski、1805年11月29日 - 1881年5月22日) - プロイセンの暗号研究者。1863年に95ページからなる暗号の書籍を出版し、ヴィジュネル暗号などの多表式換字暗号の解読法を公開した。この解読法はカシスキテストとして呼ばれる。
  • エードゥアルト・フライスナー・フォン・ヴォストローヴィッツ(en:Eduard Fleissner von Wostrowitz、1825年 - 1888年) - 回転式グリル暗号を考案。1881年に出版した書籍にて発表。
  • エチエンヌ・バズリ(en:Etienne Bazeries、1846年8月21日 - 1931年11月7日) - フランス軍の暗号解読者。M-94の原形となったバゼリーシリンダを考案。これはジェファーソンの輪の改良したものだった。
  • フリッツ・ナベル(Fritz Nebel) - ADFGX暗号を考案。
  • ジョルジュ・パンヴァン(Georges Painvin) - ADFGX暗号、ADFGVX暗号を解読。

近代暗号時代[編集]

機械式暗号の開発者[編集]

  • エドワード・ヒュー・ヒーバン(en:Edward Hugh Hebern、1869年4月23日 - 1952年2月10日) - 最初のロータ暗号機(へバーン暗号機)の開発。
  • アルトゥール・シェルビウス(en:Arthur Scherbius、1878年10月20日 - 1929年5月13日) - ドイツの電気技術者。エニグマの開発
  • アルヴィド・ゲルハルド・ダム(en:Arvid Gerhard Damm、????年 - 1927年) - ヘゲリン暗号機の原形
  • ボリス・ツェーザル・ヴィルヘルム・ハゲリン(en:Boris Caesar Wilhelm Hagelin、1892年7月2日 - 1983年9月7日) - ダムの暗号機を改良。商業的成功。M-209。戦後連合国の援助の元、スイスに暗号機会社を設立。
  • アレキサンダー・フォン・クリハ(Alexander von Kryha) - クリハ暗号。

暗号解読者[編集]

  • アグネス・マイヤー・ドリスコール夫人(en:Agnes Meyer Driscoll、1889年 - 1971年) - アメリカの暗号解読者。エニグマや日本軍の暗号を沢山解読した。
  • ローレンス・F・サフォード米海軍中佐(en:Laurance F. Safford、1890年 - 1973年) - アメリカ軍の暗号学者。第1次世界大戦後に暗号組織を設立した。
  • ウィリアム・フレデリック・フリードマン(en:William Frederick Friedman、1891年9月24日 - 1969年12月12日) - アメリカ軍の暗号学者。1930年代にSISを開設し、SISの解読チームが日本軍のパープル暗号の解読を行った。
  • エリザベス・フリードマン(en:Elizebeth Smith Friedman、1892年 - 1980年10月31日) - アメリカの暗号解読者。ウィリアム・フリードマンの夫人。
  • マリアン・レイエフスキー陸軍大尉(en:Marian Adam Rejewski、1905年8月16日 - 1980年2月13日) - ポーランドの数学者・暗号学者。初期のエニグマの解読に成功。
  • ウィリアム・ゴードン・ウィルチマン(en:William Gordon Welchman、1906年6月15日 – 1985年10月8日) - 英国の数学者で、第2次世界大戦中にブレッチレイ・パーク(GCCS)にて暗号解読に従事した。Hut 6のリーダ。
  • スチュアート・ミルナー・バリー(en:Stuart Milner-Barry、1906年9月20日 - 1995年3月25日) - 英国のチェスプレーヤ。ブレッチレイ・パークにて暗号解読に従事した。
  • アブラハム・シンコフ(en:Abraham Sinkov、1907年 - 1998円) - SISの暗号解読者。
  • ランブロス・カリマホス(en:Lambros Demetrios Callimahos、1910年12月16日 - 1977年10月28日) - NSA国家暗号学校(NCS)最上級解読コース教授、フリードマンの主著「軍事暗号学」共著
  • 釜賀一夫(Kamaga Kazuo、1917年1月1日 - 2003年11月23日) - 日本陸軍の暗号理論、米軍の暗号解読。筆名加藤正隆。
  • 長田順行(Nagata Junkou、1929年4月4日 - 2007年8月31日) - 日本暗号協会会長。


  • ルイス・W・トーデラ博士 - 長年にわたってNSA副長官
  • リー・タトワイラー米海軍中尉-日本海軍の暗号解読の中心人物
  • フレデリック・マルムグレン - 「暗号解読」コンテスト優勝
  • ソロモン・クルバック
  • ミルトン・ザスロー - NSA中国暗号解読班長、NSA長官特別補佐官
  • アン・Z・カラクリスティー -NSA暗号解読総責任者
  • ピーター・メリーチャーチ -GCHQ長官

現代暗号時代[編集]

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  • ロス・アンダーソン(Ross Anderson) - Serpent開発者
  • レオナルド・エーデルマン(Leonard M.Adelman、1945年 - ) - RSA開発者の一人
  • エルガマル(Taher ElGamal) - ElGamal暗号の開発者
  • 岡本龍明 (Tatsuaki Okamoto) - M-O-V (Menezes-Okamoto-Vanstone) Attack など

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  • (Lars Knudsen、 - ) - DEAL, Serpentの開発者。

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  • ホアン・ダーメン(Joan Daemen) - Rijndeal開発者
  • デビッド・チャウム(David Chaum) - ブラインド署名の発明者。プライバシ保護可能な電子マネー方式。

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  • エリ・ビハム(Eli Biham) - 差分解読法の開発者。Serpent開発者。
  • ホルスト・ファイステル(Horst Feistel、1915年1月30日 - 1990年11月14日) - LuciferやDESの設計者。Feistel構造で知られる。
  • アモス・フィアット(Amos Fiat) - ゼロ知識。フィアット・シャミア署名。
  • (Uriel Feige) - ゼロ知識。
  • バート・プレネール(en:Bart Preneel) - RIPEMD-160の開発者の一人。
  • ベラーレ(Mihir Bellare) - OAEP開発。

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  • シュエチァ・ライ(Xuejia Lai) - IDEA開発者。中国人


  • フィリップ・ロガウェイ(Phillip Rogaway) - OAEP開発。

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関連項目[編集]