時の娘

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時の娘』(ときのむすめ、The Daughter of Time )は、ジョセフィン・テイ作の長編推理小説1951年に発表された。

テイの代表作と呼ばれる本作は、探偵役が歴史上の謎を解き明かす歴史ミステリの名作として、またベッド・ディテクティヴの嚆矢的作品として知られ、高木彬光の『成吉思汗の秘密』や『邪馬台国の秘密』、『古代天皇の秘密』などに影響を与えた。日本語版の翻訳権は早川書房が独占所有する。

[編集] 物語

アラン・グラント警部は犯人を追跡中に怪我をし、しばらくの間病院のベッドで横になることになった。彼はふとしたきっかけから、イングランドリチャード3世に興味を持つようになり、知人から渡された当時の文献などを調べ、リチャード3世の知られざる素顔、そして彼が2人の王子エドワードリチャードロンドン塔に幽閉して殺害したとする悪名高い逸話は真実なのかを、寝たきり探偵的に推理していく。

[編集] タイトルについて

タイトルの『時の娘』(The Daughter of Time )とは、「真実は時の娘」(英語:Truth is the daughter of time.あるいはTruth, the daughter of Time. ラテン語:VERITAS TEMPORIS FILIAあるいは、VERITAS FILIA TEMPORIS)というフレーズの一部であり、「時の娘」とは「真実」「真理」(Truth)を意味する。「真実は、今日は隠されているかもしれないが、時間の経過によって明らかにされる(明らかになる)」という意味だとされている。フランシス・ベーコンの『ノヴム・オルガヌム』(Novum Organum)(「真理は「時」の娘であり、権威の娘ではない。」Veritas Temporis filia dicitur, non Authoritatis.)やメアリー1世の肖像画(「真実は時の娘」はメアリー1世のモットーだと言われている)、メアリー1世の時代のコイン(4ペンス銀貨)、レオナルド・ダ・ヴィンチの残したメモなど、様々な所に見受けられるフレーズである。もちろん、この小説の冒頭にも引用がある。

この「時の娘」というフレーズが登場する古い記述は、アウルス・ゲッリウスが紀元前2世紀に著した『アッティカ夜話』(Noctes Atticae)の 12巻11章においてである。ペレグリノスという哲学者が、ソポクレスの「何も隠そうとしてはならない。時はすべてを聞く者にしてすべてを白日に晒すから」(英語:See to it lest you try aught to conceal; Time sees and hears all, and will all reveal.)という詩の一節を口ずさむという形で登場する。また、アウルス・ゲッリウスは同じ章において、「今となっては名前が記憶から抜け落ちてしまった別の古い詩人が、真実を時の娘と呼んだ(英語:called Truth the daughter of Time.(原文:Veritatem Temporis filiam esse) 」と記述している。

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