映画倫理委員会
| 映画倫理委員会 | |
|---|---|
| 団体種類 | 任意団体 |
| 設立 | 1956年12月 |
| 所在地 | 〒104-0061 東京都中央区銀座3-9-18 東銀座ビル2F |
| 起源 | 映画倫理規程管理委員会 |
| 活動地域 | |
| 活動内容 | 劇場用映画、予告篇、ポスターなどの審査 |
| ウェブサイト | http://www.eirin.jp/ |
映画倫理委員会(えいがりんりいいんかい、英語: Film Classification and Rating Committee、略称:映倫)は、主に映画作品の内容を審査し、レイティング設定を行う日本の任意団体である。
目次 |
概要 [編集]
1949年に「映画倫理規程」が制定され、この実施・管理のため業界内部組織として映画倫理規程管理委員会(旧映倫)が発足した。1956年に若者の享楽的な風俗を描いた映画『太陽の季節』が公開された際には、各地で未成年者の観覧が禁止される社会問題となり[1]、その反省を受けて委員を外部の有識者に委嘱し、運営を映画界から切り離す組織改編が行われ、同年12月に新たな自主規制機関となる映画倫理管理委員会が発足した[2]。
2009年4月23日に「映画倫理規程」に代わり「映画倫理綱領」が制定され、同時に委員会の名称も映画倫理委員会に改められた。また、年齢層に対応して推薦する映画を選定するため、映画倫理委員会委員長の諮問機関として年少者映画審議会が設置された。なお、全国興行生活衛生同業組合連合会(全興連)に加盟する映画館は、映倫の審査した作品のみを上映することになっている。
レイティングは主にアメリカの倫理基準を参考にした独自のものであり、申請者は審査結果に異議がある場合は再審査を請求できる。区分には、G(年齢にかかわらず誰でも観覧できる)、PG12(12歳未満の年少者の観覧には、親または保護者の助言・指導が必要)、R15+(15歳未満は観覧禁止)、R18+(18歳未満は観覧禁止)の4種類があり、2009年より色分け表示が導入された。
詳細は「映画のレイティングシステム#日本」を参照
規程では質の批評は行わないことになっているものの、基準には時代の流れが反映される。1990年代前半には『美しき諍い女』により性表現が、1990年代後半から2000年代は『バトル・ロワイアル』を始めとした暴力表現や『スワロウテイル』などの反社会的表現が規制の対象になった。
DVD作品やゲームソフトなどの審査は別団体が行うが、経済産業省の指導により2006年7月に映像コンテンツ倫理連絡会議が設置され、日本ビデオ倫理協会(NEVA、ビデ倫)、コンピュータソフトウェア倫理機構(EOCS、ソフ倫)、コンピュータエンターテインメント協会(CESA)、コンピュータエンターテインメントレーティング機構(CERO)、日本アミューズメントマシン工業協会(JAMMA)とともにレイティングの審査基準・表示の統一化を検討している。
問題点 [編集]
委員の平均年齢が60歳以上、近年まで女性が委員に起用されなかったことなど、審査体制が時代にそぐわなくなっていることがたびたび指摘されている。また基準の不透明さや、本来行われないはずの質の批評が行われていることも問題視されている。
そのほか、2007年4月に公開された『バベル』で、観客が点滅映像により光過敏性発作を起こした際には映像技法の審査の不備が、同じく2007年4月公開の『ツォツィ』のR-15指定を巡り再審査が却下された際には、再審査に関し成文化されたルールが未整備であることが問題となった[3]。
わいせつ基準の緩和 [編集]
2008年に出されたメイプルソープ事件の最高裁判決によりわいせつ基準が緩和され、それに伴い映倫の基準も緩和された。一定の要件を満たせばヘアのみならず性器であってもモザイクを施さなくてもよいとされ、性器が無修正で描写されている作品が多数上映されている。男性器が描写されている例としては、ジャッカスやベティブルー等の作品があげられる。ヘアのみならず女性器までもが描写されている例としては、愛のキンゼイレポート、クリムト等の芸術作品が挙げられる。
過去の例をみる限り、その要件は以下のように厳しいものとなっている。ただし、『ジャッカス』映画版のような芸術性などが認められない作品でも性器の無修正描写が許可されており、その基準は不明確なものとなっている。
- 外国文化尊重の観点から、洋画に限られる。
- 海外で芸術的評価を受けている描写、または医学的な描写、性教育目的の学術的描写等の正当な理由があること。
- 露骨な描写ではないこと(アップにしないなど)。
- 静止画像ではないこと。
- セックスシーンではないこと。
- 未成年者に配慮し、R指定とすること。
脚注 [編集]
- ^ 「太陽族映画に反発 各地で観覧を禁止」 朝日新聞、1956年8月3日付朝刊。
- ^ “映倫の概要 映倫の歴史と自主規制活動”. 映画倫理委員会. 2011年6月22日閲覧。
- ^ 「映画『ツォツィ』、映倫へのR-15再審査請求は却下」 ORICON STYLE ニュース、2007年4月13日。