映画 クロサギ

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映画 クロサギ
監督 石井康晴
脚本 篠崎絵里子
原作 黒丸
夏原武【原案】
出演者 山下智久
堀北真希
加藤浩次極楽とんぼ
市川由衣
大地真央
竹中直人
飯島直子
笑福亭鶴瓶
田山涼成
奥貫薫
岸部シロー
杉田かおる
哀川翔
山﨑努
音楽 山下康介
主題歌 NEWS太陽のナミダ
撮影 原田幸治
森哲郎
編集 松尾茂樹
製作会社 「映画 クロサギ」製作委員会
配給 東宝
公開 日本の旗 2008年3月8日
上映時間 120分
製作国 日本の旗 日本
言語 日本語
興行収入 17.1億円
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映画 クロサギ』(えいが クロサギ)は、2008年公開の日本映画。漫画『クロサギ』を原作としたテレビドラマ『クロサギ』の劇場版。

あらすじ[編集]

この世に詐欺師は、3種類ある。人を騙して金銭を奪う「シロサギ」、異性の肉体と心を弄(もてあそ)ぶ「アカサギ」、そして悪辣(あくらつ)なシロサギ・アカサギのみを獲物にするプロフェッショナル「クロサギ」だ。黒崎は、フランチャイズチェーン詐欺被害に遭った父親が一家心中を図り、唯一一人、生き残ったというおぞましい過去を持っていた。やがて、成長してクロサギとなった黒崎は、幸せを捨て、世に蔓延る詐欺師たちを食らい続ける。

詐欺師を束ねる業界の黒幕として君臨する、桂木から情報を得て、巨大詐欺を企む石垣徹を新たなターゲットとして追うことになる。普段の黒崎は、オンボロ・アパートを経営し、そこには検事を目指し大学法学部で学ぶ、吉川氷柱も住んでいた。潔癖性で詐欺師を嫌悪する氷柱だが、敢えて危険を冒す黒崎のことだけは心配でならなかった。そんな氷柱の思いを知りながらも、黒崎は父親を騙し死に追い込んだ、御木本を追っていた。黒崎の逮捕に意欲を見せる警視庁エリート刑事である、神志名将の執拗な追及を避けながら、奪われた人生を取り戻すために。

御木本を追う黒崎は、桂木の情報で桶川レイコから依頼を受けた。難病の娘・桃花を抱える彼女は、ダイヤ付き印鑑の贈答⇒実印詐欺で大金を騙し取られた被害者だった。その犯人である石垣は、神志名も追い掛ける大物詐欺師だ。そこに石垣の過去を知るという女、銀座クラブのママ・さくら(大地真央)が現れる。さくらから聞いた栃本物産の計画倒産のことを知らされ、かつて石垣は、大規模な手形詐欺によって100社以上の会社を暗黒に落とし込んだ、伝説のシロサギであり、そして今また、巨大な詐欺事件を企んでいると言う。

新たなターゲットとして照準を石垣に定めた黒崎は、IT企業Wing Bladeの若社長に化けて、電子マネーを介したマネーロンダリング(資金洗浄)企画を餌(エサ)に彼に近付いて行く。調査を進めていた黒崎は、東京中央署の桃山哲次刑事や、汚れた大企業のみを相手にする詐欺師・白石陽一などもまた、大物の石垣を追っていることを知る。氷柱やゆかりの心配を余所に、陰謀に巻き込まれて行く黒崎。石垣の趣味であるオセロの対戦で、彼の懐に飛び込んだ黒崎は、先ずはパソコンの取り込み詐欺で、さらにはネット上の偽電子マネーサイトe-moneyBdyを作成しての振込詐欺で、石垣の息の根を止めることができるか・・・?!

キャスト[編集]

スタッフ[編集]

その他[編集]

  • 2007年8月25日にクランクイン。同年9月からエキストラ募集し、東京都を中心に撮影された。
  • 石垣(竹中)の会社の撮影では、社内、エントランスホールやエレベーターホール、駐車場など、全面的に利用出来た名古屋市の名古屋ルーセントタワーにて撮影された。劇中でのビルの名前は品川ルーセントタワーとなっている。
  • テレビシリーズの放送が終了した際に多くの視聴者から続編希望が寄せられ映画化が決まった。
  • 公開記念特番によると、予告編のラストで印象的な、雨の中で黒崎が叫ぶシーンは何度も撮り直しされ、そのシーンの撮影が終了したと同時にクランクアップとなった。
  • ストーリーは、原作単行本12巻収録の『贈答詐欺』と『倒産詐欺』がベースとなっている。
  • 2008年2月20日によみうりホールで行なわれた試写会の際、精巧にカラーコピーした試写状による試写状詐欺が発生した[1]
  • 関連番組として、2008年3月5日水トク!枠で「あなたも狙われている!緊急警告!悪徳サギの最新ウラ手口完全撃退スペシャル」を黒崎役の山下がナビゲートした[2]

脚注[編集]

  1. ^ 日刊スポーツ (2008年3月7日). “映画「クロサギ」試写会で偽造招待状”. 2008年3月18日閲覧。
  2. ^ あなたも狙われている!緊急警告!悪徳サギの最新ウラ手口完全撃退スペシャル

外部リンク[編集]