日本IBM大和事業所
IBM大和事業所(アイビーエムやまとじぎょうしょ)は、米国IBMの日本法人、日本アイ・ビー・エムのかつての事業所の一つであった。所在地は神奈川県大和市下鶴間1623番地で、日建設計により建物が設計され、1985年に設立された。その最盛期には日本アイ・ビー・エムの研究・開発部門のほとんどはこの事業所に集中していた。ThinkPadやThinkCentreなどのPC製品は、IBMからLenovoに事業譲渡された後も当事業所内に置かれた「レノボ大和事業所」で引き続き研究開発が行われたが、2010年末に横浜市みなとみらい地区に移転した。
日本IBM豊洲事業所に2012年7月から「IBM東京ラボラトリー」が開設されるのに伴い、大和事業所は閉鎖された。[1]
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概要 [編集]
IBM大和事業所は、米国IBMの日本法人、日本アイ・ビー・エムの事業所の一つであった。所在地は、神奈川県大和市下鶴間1623番14号で、1985年に設立され、2012年に閉鎖された。建築設計は日建設計である。
日本アイ・ビー・エムの研究・開発部門のほとんどはこの事業所に集中していた。当初は東京都千代田区三番町にあった東京基礎研究所(Tokyo Research Laboratory)も、こちらへ統合されていた。
2011年4月26日、日本アイ・ビー・エムは大和事業所を2013年に閉鎖し、豊洲事業所に機能を移転させることを発表した。[2]
2012年7月に予定通り閉鎖。
IBM大和開発研究所 [編集]
沿革 [編集]
IBM大和開発研究所(Yamato Development Laboratory)の簡単な沿革は次の通り:[3]
- 非標準製品の開発はRPQなどの手続きにより日本でも小規模に行なわれていた(1960年代)
- IBM日本開発研究所(Japan Development Laboratory)を東京・飯倉に開設(1972)
- IBM藤沢工場(後に日立製作所へ売却)の敷地内へ移転してIBM藤沢開発研究所 Fujisawa Development Laboratoryとなる(1975)
- 現在の場所へ移転(1985)
- 東京プログラミングセンター(オフィスシステム、銀行システム、小売業システムなど)が川崎から移転 (1989)
- IBM東京基礎研究所もここへ移転(1993)
- IBMがパーソナル・コンピューター部門をレノボ(聯想集団)に売却、大和研究所のIBM ThinkPad部署を分離(2005)
- IBM東京ラボラトリーが日本IBM豊洲事業所に開設されるのに伴い、大和事業所は閉鎖 (2012年7月)
主な製品と技術 [編集]
これまでに公開された主な製品と技術は次の通り。
世界向け [編集]
- IBM 3767 プリンター端末機 & SNA - 1974
- IBM 3276 3270表示・制御装置 - 1975
- IBM 3101 ASCII表示端末 - 1979
- IBM 3178 低価格3270表示端末 - 1983
- IBM 3179 低価格3270カラー表示端末 - 1984
- IBM ThinkPad - 1992
- IBM 9516 TFT LCD表示装置 - 1996
など
日本およびアジア太平洋向け [編集]
- IBM漢字システム - 1971
- Double-byte Technical Coordination Office (DTCO) アジア言語のサポートセンター - 1982
- マルチステーション5550、日本語DOS、文書プログラム - 1983
- IBM 3270漢字エミュレーター、IBM 5250漢字エミュレーター
- IBM JX - 1984
- VM/オフィスシステム (Office & Document Prosessing System、略称:ODPS) - 1986
- IBM 4680 ストア・システム日本版(5550を利用)、IBM 4692 POSワークステーション日本版 - 1986
- IBM SAIL/ESA (System Development Aid for IMS/ESA On-Line Applications) 金融機関向けパッケージ
- DOS/V - 1990 & PCオープン・アーキテクチャー推進協議会 (OADG)を主導 - 1991
- PS/V - 1992
- ViaVoiceの日本語音声認識技術と製品
- ホームページ・ビルダー - 1994
- IBM FormWave (ワークフローシステム) - 1995
など
歴代の研究開発研究所長 [編集]
これまでの研究開発研究所長(または開発・製造担当)は
- Ed Hoffler(1971~1974)
- 三井 信雄(1974~1977)
- 明午 慶一郎
- 渡部 一
- 安井 敏雄(1987-1991)
- 石田 清二
- 丸山 力
- 内永 ゆか子(2004-2007)
- 坂上 好功(2007-2008)
- 久世 和資(2009~)
所内にシステム開発研究所、ソフトウェア研究所、マイクロエレクトロニクス事業所などがあり、その所長などもウェブ上では散見される。
製品・技術開発のトピック [編集]
Lenovo Japan 大和事業所 [編集]
IBMのノート形パーソナルコンピュータであるThinkPadシリーズの開発を当初より手がけ、世界的に有名になった。2005年にIBMのパーソナルコンピュータ事業はレノボへ譲渡された。ThinkPad・ThinkCentreなどの主要PC製品の開発グループもレノボへと移籍したが、IBM大和事業所内に併設されているLenovo大和事業所で研究・開発を継続した。2010年12月には横浜市みなとみらい地区のみなとみらいセンタービルへ移転したものの[4]、横浜事業所大和研究所として大和の名称を残している[5]。
それ以外 [編集]
ThinkPadシリーズの開発で得たノウハウをデジタル家電や自動車などの組み込み系コンピュータの開発、設計、また他社への開発支援などへの展開に利用していくという発表が2005年にあった。[6]
IBM東京基礎研究所 [編集]
IBM東京基礎研究所(Tokyo Research Laboratory、略称:TRL)は、1983年にアジアで初めてのIBM基礎研究所として東京に設立され、1993年にこちらへ移っている。米国のニューヨーク州ヨークタウン・ハイツ(トーマス・J・ワトソン研究所)、スイスのチューリッヒなどにあるIBM基礎研究所と連絡もしながら、基礎研究をしている。2008年の要員は200名。
アクセス [編集]
参照 [編集]
- ^ 「IBM東京ラボラトリー」を豊洲に開設 (日本IBMプレスリリース 2011.04.26.)
- ^ 日本IBM、大和事業所を閉鎖 東京・豊洲に移転 :日本経済新聞 (2011.04.26.)
- ^ IBM history of Far Eastern Languages in Computing. Part 3. IBM Japan taking the lead, accomplishments through the 1990s (IEEE Annals of the History of Computing, Volume 27, Issue 1, Jan.-March 2005)
- ^ レノボ・ジャパン、みなとみらい21地区に 研究開発拠点「大和事業所」を移転
- ^ レノボ・ジャパン、移転後の新しい「大和事業所」の名称を発表
- ^ ThinkPadからデジタル家電へ--IBM大和事業所が衣替え(2005.05.31.)
関連項目 [編集]
外部リンク [編集]
- 日本IBMの事業所・施設案内:研究開発施設
- ThinkPadから組み込みソフトへ――IBM大和事業所の今 (2005.08.01.)
- 日本IBM、R&D拠点である大和研究所の取り組みを発表 (2008.07.24.)
- IBM東京基礎研究所
座標: 北緯35度30分19.8秒 東経139度27分7.8秒
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