日本逸史

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

日本逸史』(にほんいっし)は、平安時代初期の歴史書『日本後紀』を復原すべく、鴨祐之が編纂した歴史書である。40巻。元禄5年(1692年)に成立、享保9年(1724年)に刊行された。

概要[編集]

日本後紀』は延暦11年(792年)から天長10年(833年)、桓武・平城・嵯峨・淳和の四代を対象にした勅撰の歴史書(六国史の第三)であるが、応仁の乱の頃に散逸し、所在不明となり、偽書も作られていた。鴨祐之は『日本後紀』の復原を志し、諸書に引用された記事をまとめた。『類聚国史』、『日本紀略』、『類聚三代格』、『政事要略』その他の記事を原文のまま、編年体で記述している。

この後、塙保己一の門人が京都で『日本後紀』の写本(40巻中の10巻分)を発見し、寛政11年(1799年)以降に刊行した。

外部リンク[編集]