日本短波放送札幌送信所

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日本短波放送札幌送信所(にほんたんぱほうそうさっぽろそうしんしょ)は、北海道札幌市東区に置局していた日本短波放送(ラジオたんぱ)短波送信所1961年8月26日開局、1996年3月31日廃局(同年10月17日根室送信所に移転)。

概要[編集]

日本短波放送札幌送信所の空中写真(1993年7月)
国土交通省 国土地理院 地図・空中写真閲覧サービスの空中写真を基に作成
  • 所在地および敷地は札幌市東区北40条東12丁目から15丁目にかけて所在した
  • 首都圏の冬期・夜間のスキップ対策目的で設置
  • 反射器付空中線を用い南方に指向性送信していた(ソビエト連邦ロシア方向の輻射を抑制)
  • 現在は住宅地となっている

送信施設概要[編集]

周波数
MHz
放送局名 呼出符号 空中線
電力
放送対象地域 放送区域
内世帯数
3.945 → 3.925
1971年12月28日変更
日本短波放送
通称「ラジオたんぱ」[1]
JOZ4 10kW 全国放送 約5,110万世帯
  • 送信機:NEC SGP-138A(1961年製)、HFB-7840C(1989年製)
  • 空中線:反射器付変形ダイポール2列1段

沿革[編集]

  • 1955年(昭和30年)10月20日 - 実用化試験局申請
  • 1959年2月8日 - 札幌中継局申請
  • 1961年8月26日 - 札幌飛行場至近、日本電信電話公社烈々布無線送信所の一部を貸借して開局。運用・保守も電電公社に委託(JOZ4 3945kc[2] 10kW)
  • 1962年 - 札幌無線送受信所へ名称変更
  • 1963年9月2日 - 第2プロ[3]開始に伴い、JOZ5(3945kc 10kW)と時間差運用するため、0800~1700(JST)の間停波
  • 1968年
    • 月次不詳 - 札幌栄町送信所へ名称変更
    • 8月14日 - 無人運用開始
  • 1971年
    • 9月18日・19日 - 長柄送信所(JOZ 3925kc 50kW)と同一周波数送信実験(3925kc 10kW)
    • 12月28日 - JOZとの同一周波数運用開始(3925kc[4] 10kW)
  • 1989年(平成元年) - 送信機更新
  • 1996年
    • 3月31日 - NTT札幌栄町送信所廃局に伴い、廃局
    • 10月17日 - NTT和田無線受信所跡の現在地に設備一式ごと移転し、根室送信所として再開局(JOZ4 3.925MHz 10kW)。遠隔制御による無人運用

参考文献[編集]

  • 『資料集 日本の短波放送』(日本短波クラブ編 2000年)
  • 『ラジオNIKKEI開局50周年記念誌』巻末資料(ラジオNIKKEI編 2004年)
  • Radiofly Wiki 日経ラジオ社

注釈[編集]

  1. ^ 愛称「ラジオたんぱ」の使用開始は1978年11月23日
  2. ^ 周波数は当時の表記に従った(サイクル → ヘルツ変更は1972年7月1日)
  3. ^ 第1/2プロ → 第1/2放送への呼称変更は1976年12月2日
  4. ^ 完全に同一周波数とすると定常波が発生し不感地帯が生じる為、実際には0.3Hz差で送信されていた

関連項目[編集]

座標: 北緯43度6分38.08秒 東経141度21分50.82秒 / 北緯43.1105778度 東経141.3641167度 / 43.1105778; 141.3641167