方針管理

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方針管理(ほうしんかんり)とは「経営方針に基づき、中・長期経営計画や短期経営方針を定め、それらを効率的に達成するために、企業組織全体の協力の下に行われる活動」をいう(日本科学技術連盟の定義)。

[編集] 概要

方針管理は、管理の手法であるTQC/TQM(Total Quality Control/Total Quality Management)の中核をなすものであり、主な内容は以下のとおりである。

  1. 長期計画の策定・公布
  2. 期間方針(重点実施項目)の策定・公布
  3. 実行段階でのフォローアップ
  4. 期末にて診断、評価を実施
  5. 診断、評価結果を関連担当者へフィードバック

特に重要となるのは、全社の中長期経営計画を立案し、その計画を元に、部→課→グループといった組織の下位レベルに対し、方針、目標、方策を展開する点である。


  • 長期方針と期間(短期)方針
  1. 長期計画の策定・公布 長期方針には、売上、工程不良率、在庫金額などの成果方針と、新商品開発、工程無人化、分社化などの方策方針があるが、いずれにせよ企業としての5年、10年後のビジョンを明確にする。この長期方針のビジョンの本質は願望であって、具体的な手段・方策のめどが立っている必要はない。
  2. 期間方針(重点実施項目)の策定・公布 年度方針などの短期の方針である。短期方針の本質は、単なる願望ではなく、具体的な手段・方策を伴った目標でなければならず、短期方針=方策+目標、という形式を伴う。なぜなら、長期方針とは違って、実行が差し迫っているからである。短期方針を立てるには、長期方針に従って手段・方策を調査し、検討し、実験し、「最善の方策+目標」を蓄積したテーマストックを形成しなければならない。これなくして、短期方針も願望に過ぎないのであれば、その実現はおぼつかない。
  3. 問題点として、従来、方針管理は方針についてPDCAサークルを回す活動であるとする説明がなされた。しかし、方針管理は躍進を図る活動で、いわば一発勝負である。計画し、実行し、失敗して、やり直すというフィードバックのサイクルを適用することは実際的でなく、以下のように進めることが推奨される。

  • 方針管理を成功させるコツ
  1. 方針には、自動化の推進などの「方策を実現する方針」と、在庫ゼロ化などの「成果を実現する方針」がある。前者が方策方針、後者が成果方針である。
  2. 長期方針と期間(短期)方針がある。長期方針において上記の方策方針や成果方針を決定し、その解決策を全社を挙げて探索する(部門に割り当てることもある)。
  3. 長期方針に示された各個別方針(残業半減、原価50%減など)に対して、解決策を探索して「テーマストック」として蓄積する。そして、どの個別方針はどこまで実現のめど(目標)が立っているかをグラフ等に明示し、これに基づいてトップが毎年の年度方針を決断する。
  4. 各年度初めに、長期方針に対して80%程度の高い目標が立っている個別方針を、当該年度の方針として実行に移す。既にめど(目標)が立っているから、相当の進展が望めることになる。
  5. 他方、目標が10%程度しか立っていないものは、人材・組織・技術・情報などの弱体を意味するから、年度方針に採用しても実効性がないので、経営陣が体質強化(プロジェクト・チームの育成やアウトソーシングなど)を図って行かねばならない。すなわち、方針管理は、経営陣が事前に反省する制度であって、経営陣が下部組織に対して事後に反省を求める制度(トップ診断)ではないのである。
  6. 方針管理は、飛躍的な改善を図る制度であり、そのためには経営陣が必要な経営資源を充実する必要がある。経営陣が何もしないで事後的に下部組織の取り組みぶりを批判する「トップ診断」を繰り返しても後の祭りである。つまり、方針管理は、PDCAフィード・バックではなくフィード・フォワードで対処して行くことが重要である。
  7. 年度方針は、「年度方針=方策+目標」という構成になるが、例えば、下のような事例に注意しなければならない。この場合、「工程管理の徹底」は内容が特定せず実行不能だから方策の種類であって方策ではなく、方策がなければ目標は立たないから「クレームゼロ」は単なる願望に過ぎない。方策は、実行可能で特定の結果を生じる蓋然性が高いものをいう。
本年度方針=(方策)工程管理の徹底+(目標)クレームゼロ

[編集] 外部リンク

  • 客観説TQM・方針管理 [1]

[編集] 関連項目

  • TQC(Total Quality Control)
  • TQM(Total Quality Management)