新発田駅

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新発田駅
駅舎(右、2017年9月)
しばた
Shibata
地図
所在地 新潟県新発田市諏訪町一丁目1-5[1]
北緯37度56分38.4秒 東経139度20分5.3秒 / 北緯37.944000度 東経139.334806度 / 37.944000; 139.334806座標: 北緯37度56分38.4秒 東経139度20分5.3秒 / 北緯37.944000度 東経139.334806度 / 37.944000; 139.334806
所属事業者
電報略号 シタ
駅構造 地上駅
ホーム 2面4線[1]
乗車人員
-統計年度-
3,095人/日(降車客含まず)
-2022年-
開業年月日 1912年大正元年)9月2日[1][2]
乗入路線 2 路線
所属路線 羽越本線
キロ程 26.0 km(新津起点)
中浦 (4.5 km)
(4.3 km) 加治
所属路線 白新線
キロ程 27.3 km(新潟起点)
西新発田 (3.0 km)
備考
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新発田駅
しばた
Shibata
(4.1 km) 五十公野
所属事業者 日本国有鉄道
所属路線 赤谷線
キロ程 0.0 km(新発田起点)
開業年月日 1925年(大正15年)11月20日[3]
廃止年月日 1984年昭和59年)4月1日[3]
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新発田駅(しばたえき)は、新潟県新発田市諏訪町すわちょう一丁目にある、東日本旅客鉄道(JR東日本)・日本貨物鉄道(JR貨物)のである[1]

羽越本線所属線として[4]、当駅を終点とする白新線を加えた2路線が乗入れる。1925年大正14年) - 1984年昭和59年)まで、赤谷線も乗入れていた。

歴史[編集]

橋上駅舎化計画[編集]

後述のように改札口が正面口側にしか無く、駅裏側からは利用しにくい構造となっていた上、駅構内はエレベーターが未設置でありバリアフリー対応が長らく課題となっていた。こうした状況を受けて2000年代、市では橋上駅舎への改築も含め、駅舎の改修・改良について議論が進められていた。

その結果、橋上駅舎への改築が一旦決まったものの、2010年11月の新発田市長選挙では橋上化計画の中止を掲げた二階堂馨が当選[新聞 3]JR東日本新潟支社に対し計画撤回を報告すると共に駅構内バリアフリー化を検討するよう要請した。これを受けてJR新潟支社は駅構内の地下通路(駅舎及び0・1番線側、2・3番線側の2箇所)にエレベーターを新設する計画を立案、着工し2015年2月27日より供用を開始した[6]

駅構造[編集]

単式ホーム1面1線(1番線)とその新潟寄りにある切欠きホーム1線(0番線)、島式ホーム1面2線(2・3番線)を持有する地上駅[1]。両ホームは地下通路で連絡している[1]

直営駅で、駅舎にはみどりの窓口Suica等のICカード対応自動改札機指定席券売機自動券売機待合室デイリーヤマザキJR新発田駅店(Suicaショッピングサービス利用可)等がある。

以前は構内で、キヨスク・新発田三新軒が運営する駅弁売店や立食いそば店が、デイリーヤマザキ部分にはJR東日本系のコンビニ「JC」を経て[要出典]イートインコーナーを備えた山崎製パン系のパン屋が存在した。現在は立食いそば店のあったところに新発田市コミュニティバス新発田市市街地循環バスの共通回数券などを販売している観光案内所とコインロッカーが設置されている。

駅舎は正面口にのみあり、改札口から直接東口へ出ることは出来ない。駅東側へは駅舎外、右手にある地下自由通路を経由する。

以前は駅からレンタサイクル取扱駅であったが、2020年のサービス終了[7]以降は駅前のイクネスしばたMINTO館において、観光情報センターによるレンタサイクルの貸出が行われている[8]

のりば[編集]

番線 路線 方向 行先 備考
0 白新線 上り 豊栄新潟方面 当駅始発
1 羽越本線 下り 村上酒田秋田青森方面
2・3 羽越本線 上り 新津方面
白新線 上り 豊栄・新潟方面 主に2番線

(出典:JR東日本:駅構内図

貨物取扱[編集]

構内全景(2022年3月)
3番線外側に側線やその撤去跡がある。

現在、JR貨物の駅は臨時車扱貨物取扱駅となっており、貨物列車発着は無い。

以前は、3番線外側にある側線から駅東側にある電気化学工業新発田サービスステーションへ至る専用線が分岐していた。そのため当駅には青海駅からセメントが到着していたが、2002年(平成14年)3月頃に廃止された。

また駅舎北側の線路に沿った場所には、有蓋車用の貨物ホームが1980年代まで置かれていた。

その他、以下の専用線が存在していた。

駅弁[編集]

当駅では駅弁販売は行っていない。

以前は新発田三新軒が駅弁「えびすし」・「すき焼き弁当」等を製造・販売していたが、1995年(平成7年)に当駅での駅弁販売を中止した。

新発田三新軒はその後、駅構内の区画整理のため新潟駅に移転、さらに1999年(平成11年)には系列三新軒と共同で新津駅東口近くに事務所・調理場を新設した。新発田三新軒としては新潟駅のみで駅弁販売を行っている。

利用状況[編集]

JR東日本によると、2022年度(令和4年度)の1日平均乗車人員3,095人である[利用客数 1]

2000年度(平成12年度)以降の推移は以下の通り。

乗車人員推移
年度 1日平均
乗車人員
出典
2000年(平成12年) 5,190 [利用客数 2]
2001年(平成13年) 5,144 [利用客数 3]
2002年(平成14年) 5,063 [利用客数 4]
2003年(平成15年) 4,910 [利用客数 5]
2004年(平成16年) 4,696 [利用客数 6]
2005年(平成17年) 4,520 [利用客数 7]
2006年(平成18年) 4,346 [利用客数 8]
2007年(平成19年) 4,172 [利用客数 9]
2008年(平成20年) 4,089 [利用客数 10]
2009年(平成21年) 3,948 [利用客数 11]
2010年(平成22年) 3,901 [利用客数 12]
2011年(平成23年) 3,910 [利用客数 13]
2012年(平成24年) 3,916 [利用客数 14]
2013年(平成25年) 3,971 [利用客数 15]
2014年(平成26年) 3,718 [利用客数 16]
2015年(平成27年) 3,705 [利用客数 17]
2016年(平成28年) 3,691 [利用客数 18]
2017年(平成29年) 3,595 [利用客数 19]
2018年(平成30年) 3,565 [利用客数 20]
2019年(令和元年) 3,505 [利用客数 21]
2020年(令和02年) 3,035 [利用客数 22]
2021年(令和03年) 2,970 [利用客数 23]
2022年(令和04年) 3,095 [利用客数 1]

駅周辺[編集]

駅前から1 km以上続く歩道アーケード

新発田市は元々新発田城を中心として中心市街地が形成された城下町で[1]、明治時代以降は当駅西側を軸に市街地が広がった。また大正時代に入り、1918年(大正7年)には駅そばで大倉製糸新発田工場が操業を開始したことも相まって、人的・物的交流がさらに盛んとなった。しかし高度成長期を境にモータリゼーションが急速に進捗し、また1981年(昭和56年)に大倉製糸が新発田工場を閉鎖して撤退したのを境に、旧市街地は急速に衰退。市郊外にはその後新発田バイパス新発田南バイパス等幹線道路の周辺にロードサイド型店舗やコモタウン、イオン新発田ショッピングセンター等大型ショッピングセンターが相次いで出店した一方、この間に旧市街地は地元デパートのハヤカワ本店を始めダイエーカネダイ新発田店ジャスコ新発田店等の大型店が相次いで閉店したのに加え、商店街の店舗も閉店が相次ぎ休日はシャッター通りとなり、さらに大倉製糸撤退後の遊休地も具体的な活用策が長年決まらない等、徐々に空洞化が進んでいた。また急速な宅地化によって住宅が密集する等して防災上の問題が生じたのに加え、駅周辺も駐車場が不足して交通量の増加に対応し切れなくなる等と言った状況に陥りつつあった。

こうした中、老朽化が進んでいた新潟県立新発田病院(当時中央町の新発田郵便局の前に立地、2006年(平成18年)11月1日現在地へ移転)の旧大倉製糸工場跡への移転・新築が決まったのに伴い、新発田市では駅前周辺地区の大規模な区画整理を行う再開発事業に着手[9]。当駅と県立病院の予定地を中心とした地区で、老朽化が進み密集していた店舗・住宅を撤去し、区画整理して道路を増設した他、駅前広場拡張等が行われた。当駅ではこの間、同年6月にロータリーを一旦駅舎北側(村上寄り、旧貨物ホーム跡)へ仮移設。駅正面の広場にロータリーを設け、バス停留所やタクシープールを新設する等して、8月から順次供用を再開した。

正面口[編集]

駅前は新発田市の中心街。駅舎正面から北西へ真っ直ぐ伸びる県道32号(駅前通り)を中心とした商業地は、新発田駅前通り商店街となっている。

駅前風景(2020年3月)
左奥はイクネスしばた。中央右寄り奥は画面に写っていないが新潟県立新発田病院がある。

東口[編集]

駅東側へは駅舎横の地下通路で連絡している。東口側にはロータリーが設置されており、周辺には新興住宅地が広がる。

バス路線[編集]

駅前ロータリー内には路線バス高速バスのバス停が設置されている。

以前駅前には一部のバス路線が乗入れるのみだったが、2007年(平成19年)8月1日にロータリー内にバス停留所が集約され、また新発田市中心部を発着する全路線がこのロータリー内を経由するようになったことから、相互乗換が容易となった。また2006年(平成18年)10月1日より、加治川・菅谷方面の一部路線が新潟交通北(当時)から、住民組織によるNPO法人七葉が運行する新発田市コミュニティバスに移管された。またイオン新発田ショッピングセンターへの無料シャトルバスが運転されていたがこちらは新発田市が運行する市街地循環バス(あやめバス)に移管されている。

2021年4月現在の運行路線は次の通り[10]。特記なき路線は新潟交通観光バスによる運行。詳細な運行情報は「バス(新発田市)」を参照。

  • 1番のりば
    • E46:新潟駅前・万代シテイ
    • <聖籠エコミニバスはまなす号>:次第浜 ※
    • 飯島 ※
    • 月岡・乗廻線 ※
  • 2番のりば
  • 3番のりば
  • 4番のりば(新発田市コミュニティバス・新発田駅バス停)
    • あやめバス(いっすんぼうし号・外回り・西新発田駅先回り)
    • あやめバス(おやゆびひめ号・内回り・城北町先回り)
    • コミュニティバス(菅谷・加治)熊出・上荒沢《NPO法人七葉》

※印は土休日運休

隣の駅[編集]

東日本旅客鉄道(JR東日本)
羽越本線
快速「べにばな
(白新線) - 新発田駅 - 中条駅
快速
(白新線) - 新発田駅 - (上りの一部は加治駅) - 中条駅
普通
中浦駅 - 新発田駅 - 加治駅
白新線
快速「べにばな」・快速
豊栄駅 - 新発田駅 - (羽越本線)
普通
西新発田駅 - 新発田駅 - (羽越本線加治方面)

廃止路線[編集]

日本国有鉄道
赤谷線
新発田駅 - 東中学校前仮乗降場 - 五十公野駅

脚注[編集]

記事本文[編集]

  1. ^ a b c d e f g h i j 『週刊 JR全駅・全車両基地』 14号 長野駅・新津駅・高田駅ほか、朝日新聞出版〈週刊朝日百科〉、2012年11月11日、27頁。 
  2. ^ a b c d e 石野 1998, p. 559.
  3. ^ a b c d e 石野 1998, p. 566.
  4. ^ 『停車場変遷大事典 国鉄・JR編』JTB 1998年
  5. ^ 原武史『昭和天皇御召列車全記録』新潮社、2016年9月30日、126頁。ISBN 978-4-10-320523-4 
  6. ^ a b 新発田駅改札内のエレベーターが完成しました」(PDF)『広報しばた』第1392号、新発田市、2015年3月2日、8頁。 
  7. ^ 駅からレンタサイクル(東日本旅客鉄道新潟支社) - ウェイバックマシン(2020年5月13日アーカイブ分)
  8. ^ 観光は自転車がオススメ。レンタサイクル実施中!”. 日刊にいがたwebタウン情報. 2021年9月15日閲覧。
  9. ^ 広報しばた 平成18年1月6日 No.1172 - 新発田市
  10. ^ 新発田駅前ロータリーのバス乗降車場について”. 新発田市. 2021年9月15日閲覧。

報道発表資料[編集]

  1. ^ 平成16年11月27日(土)新潟駅で自動改札使用開始!』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道新潟支社、2004年11月27日。 オリジナルの2006年1月8日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20060108154725/http://www.jrniigata.co.jp/information/20041127jidoukaisatsu.pdf2021年1月8日閲覧 
  2. ^ 2006年1月21日(土)新潟エリアSuicaデビュー!』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道新潟支社、2005年9月21日。 オリジナルの2006年1月5日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20060105212914/http://www.jrniigata.co.jp/information/20050921suica.pdf2021年1月8日閲覧 
  3. ^ 2008年3月 Suicaがますます便利になります』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2007年12月21日。 オリジナルの2016年3月4日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20160304095817/https://www.jreast.co.jp/press/2007_2/20071214.pdf2020年5月29日閲覧 
  4. ^ Suicaの一部サービスをご利用いただける駅が増えます』(PDF)(プレスリリース)東日本旅客鉄道、2013年11月29日。 オリジナルの2020年5月25日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20200525143648/https://www.jreast.co.jp/press/2013/20131114.pdf2020年5月25日閲覧 
  5. ^ 新潟DCに合わせて駅が新しく生まれ変わります!』(pdf)(プレスリリース)東日本旅客鉄道新潟支社、2013年10月30日。 オリジナルの2014年2月9日時点におけるアーカイブhttps://web.archive.org/web/20140209015738/http://jrniigata.co.jp/press/20131030eki.pdf2017年8月12日閲覧 

新聞記事[編集]

  1. ^ 「新発田駅の改築オープン」『交通新聞』交通協力会、1972年12月21日、2面。
  2. ^ “新発田駅、白・黒でリニューアル/新潟県”. 朝日新聞 (朝日新聞社): p. 29頁<新潟全県>(東京地方版/新潟). (2013年11月22日) 
  3. ^ 新発田市長に二階堂氏 JR駅の橋上化中止を訴えて初当選. 読売新聞.(2010年11月22日)2015年7月16日閲覧。

利用状況[編集]

  1. ^ a b 各駅の乗車人員(2022年度)”. 東日本旅客鉄道. 2023年7月12日閲覧。
  2. ^ 各駅の乗車人員(2000年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月25日閲覧。
  3. ^ 各駅の乗車人員(2001年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月25日閲覧。
  4. ^ 各駅の乗車人員(2002年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月25日閲覧。
  5. ^ 各駅の乗車人員(2003年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月25日閲覧。
  6. ^ 各駅の乗車人員(2004年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月25日閲覧。
  7. ^ 各駅の乗車人員(2005年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月25日閲覧。
  8. ^ 各駅の乗車人員(2006年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月25日閲覧。
  9. ^ 各駅の乗車人員(2007年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月25日閲覧。
  10. ^ 各駅の乗車人員(2008年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月25日閲覧。
  11. ^ 各駅の乗車人員(2009年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月25日閲覧。
  12. ^ 各駅の乗車人員(2010年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月25日閲覧。
  13. ^ 各駅の乗車人員(2011年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月25日閲覧。
  14. ^ 各駅の乗車人員(2012年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月25日閲覧。
  15. ^ 各駅の乗車人員(2013年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月25日閲覧。
  16. ^ 各駅の乗車人員(2014年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月25日閲覧。
  17. ^ 各駅の乗車人員(2015年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月25日閲覧。
  18. ^ 各駅の乗車人員(2016年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月25日閲覧。
  19. ^ 各駅の乗車人員(2017年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年2月25日閲覧。
  20. ^ 各駅の乗車人員(2018年度)”. 東日本旅客鉄道. 2019年7月21日閲覧。
  21. ^ 各駅の乗車人員(2019年度)”. 東日本旅客鉄道. 2020年7月13日閲覧。
  22. ^ 各駅の乗車人員(2020年度)”. 東日本旅客鉄道. 2021年7月25日閲覧。
  23. ^ 各駅の乗車人員(2021年度)”. 東日本旅客鉄道. 2022年8月8日閲覧。

参考文献[編集]

  • 石野哲(編)『停車場変遷大事典 国鉄・JR編 Ⅱ』(初版)JTB、1998年10月1日。ISBN 978-4-533-02980-6 

関連項目[編集]

外部リンク[編集]