新店渓

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新店渓
水系 淡水河水系
延長 81 km
流域面積 921 km²
水源 鶯子嶺
水源の標高 700 m
河口・合流先 淡水河
流域 台湾新北市台北市
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新店渓
各種表記
繁体字 新店溪
簡体字 新店溪
拼音 Xīndiàn Xī
注音符号 ㄒㄧㄣㄉㄧㄢˋ ㄒㄧ
発音: シンディエン シー
台湾語白話字 Sin-tiàm-khe
英文 Xindian River
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新店渓(しんてん-けい)は、台湾北部を流れるであり、淡水河の三大支流のひとつである[1]。本川上流部は北勢渓と呼ばれ、新北市双渓区鶯子嶺を水源とし、西進して新店区に至る。新店区で南勢渓と合流した後は新店渓と呼ばれる。その後は屈尺、直潭などを経て台北市南端の景美で景美渓と合流し、その後は新北市と台北市の境をなす。板橋区江子翠で大漢渓と合流し、淡水河に注ぐ[1]段丘が発達し、穿入蛇行による切り立ったが散見される[1]

新店渓の流量は豊富で、台北都市圏の主要な水源となっている。台北水道事業所の資料によると、大台北地区400万人の人口の97%以上の生活用水をまかなっている。現在、新店渓の主要な水道水用取水口は新店区の青潭堰にあり、1978年には「新店渓青潭水道水水質水量保護区」が策定されている。このほか、新店渓には翡翠ダムやいくつかの水力発電所(烏来、小粗坑、亀山)といった河川施設が存在している。このうち翡翠ダムは新北市最大のダムとして知られ、台北市全域のほか新北市の9区の水がめとして役割を果たしている。烏来の滝や、新店の碧潭は台北近郊の観光地として知られる[1]

新店渓を渡る橋には著名なものが多く、中でも1937年に建設された碧潭吊橋は、全長200m、当時は中和と新店を結ぶ重要な橋として知られ、多くの台湾映画のロケ地にもなった。

脚注[編集]

  1. ^ a b c d 『コンサイス地名辞典 外国編』、三省堂、1977年7月、P477。