攻略サイト

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攻略サイト(こうりゃくサイト)とは、主にコンピュータゲームをプレイする上で必要となる攻略法を掲載したウェブサイトを指す。広義ではコンピュータゲーム以外のゲーム(ボードゲームカードゲームなど)の他、釣りパチンコと言った幅広い趣味の分野の情報を扱うサイトもこう呼ぶ場合があるが、ここでは特にテレビゲームの攻略サイトについてを記載する。

メーカー直営の公式サイトでも攻略情報を掲載することはあるが、通常それらを攻略サイトとは呼ばない。一般に攻略サイトと呼ばれるものはプレイヤー(個人・団体は問わない)が独自に製作・運営しているファンサイトの一種である。

歴史[編集]

テレビゲームが世に登場した1980年代初頭、その攻略法を得る手段は身近にいる同じゲームのファン同士による口コミに限定されていた。やがて攻略本ゲーム雑誌が発行されるようになるが、一般的なプレイヤーが不特定多数と情報を交換する機会は限定されていた。

攻略サイトの登場[編集]

1990年代後半からのインターネットの急速な普及とほぼ同時に、有志の手による攻略サイトが数多く作られるようになった。アメリカ合衆国在住の管理者が開設した著名な攻略サイト「GameFAQs」(en)が生まれたのも1995年のことである。攻略サイトの閲覧はインターネットの通信料を除けば基本的に無料であること、攻略本と比べてより即時的な情報を得られること、さらに公共の出版物では記載できないような情報(メーカー側から公開禁止の通達が出ている裏技バグを伴う情報など)や書籍化はされないであろう過去のマイナーなタイトルの攻略情報も得られる、などの利点により、攻略サイトは2000年頃までその数を増やした。

攻略サイト黎明期において特に特徴的だったのが、1996年2月に発売された初代『ポケットモンスター』を扱ったサイトである。単純なゲームの裏に隠された複雑なシステムや多様な裏技(バグ)は需要の高い情報であったが、一般的な攻略本や雑誌では明かされていなかった。一般家庭や学校にインターネットが急速に普及する時期と重なり、低年齢層を中心に多数のサイト運営者が現れた。

攻略サイトの全盛期[編集]

全盛期の象徴としては2000年7月に発売された『ファイナルファンタジーIX』が挙げられる。元々人気タイトルであることと、インターネット接続環境の常時接続化・ブロードバンド化が著しい時期であったのに加え、有名攻略本ブランドアルティマニアの書籍化が情報規制により2年が経過するまで発売されなかったことなどの条件が重なり、攻略サイトが過去にないほどの賑わいを見せる結果となった。

その後も攻略サイトは繁栄を続け、種類に多様化が見られるようになる。攻略サイト専門の検索エンジンも散見されるようになった。

ウィキ形式の攻略サイトの登場[編集]

2005年頃からウィキが登場すると、2ちゃんねるなどの掲示板の情報を集めた、いわゆるまとめサイトが増加し人気を集めている(ただしウィキではないが、代表者がサイトを立ち上げてそこへ纏める例は以前からあった)。最近ではまとめサイト以外にも、ウィキを利用し管理者・閲覧者が協力して作り上げるといったシステムを採用する攻略サイトが増えている。

作成手順[編集]

管理者によって手順は様々であるが、ここではその一例を挙げる。

  1. 実際にゲームをプレイし、必要な情報をその都度記録する。
  2. ある程度情報が揃った段階でサイトの作成に移る、もしくは予め用意した雛形に当てはめる。
  3. メールや掲示板などで閲覧者からフィードバックを取り、情報の充実・訂正を行う。

主な内容[編集]

内容はサイトによって様々だが、よくあるものを挙げる。以下のようなものを幅広く扱っているサイトもあれば、特定のキャラクターやシステム、プレイスタイル(やり込みなど)を扱うことに特化したサイトもある。

攻略チャート
ゲームを進める手順やヒントを文章やイラストで記述する。ロールプレイングゲームを扱う場合は、これがメインであり、必要不可欠なテーマと言える。
敵キャラクターとの戦闘方法
主にボスキャラクターについての記述である。どういう準備をし、どう戦えば勝利できるか、といった内容を説明する。
データリスト
キャラクターのステータスアイテム・技といった情報を文章・数値などで記述する。テーブルタグを用いる場合が多い。
裏技・小ネタ・豆知識
知っていればプレイする上で役立つ細かい情報をまとめて記述する。
電子掲示板・チャット
利用者同士、あるいは利用者と運営者のコミュニケーション、情報交換、サイト内容のサポートなどに用いられる。
オフラインミーティングの企画運営
プレイヤー同士の対戦やデータ交換などに重きを置いたゲームを扱う場合、その機会をサイト管理者自らがオフラインミーティングという形で設けることがある。

問題点[編集]

ゲームというジャンル上、攻略サイトの運営者や利用者は10代、20代の若年層が中心となっている場合が多く、様々な問題の遠因となっている。

著作権問題[編集]

サイトに画像やイラストを掲載する例が見られるが、ほとんどの場合制作者に許可を取っておらず、著作権侵害となっている場合が多い。そもそもゲームの内容(ストーリーの内容やキャラクターの台詞引用としていない場合)を掲載すること自体が著作権に触れるのではないか、という指摘もある。

自分のサイトより充実している他人のサイト、あるいは攻略本やゲーム雑誌から攻略情報を許可なしに転載している場合がある。これはしばしば管理者間で議論となる。管理者が問題とせずとも無断転載されたサイトの利用者が転載先へ抗議することもあり、転載元の管理者は二重の苦労を強いられることもある。

情報の信憑性[編集]

攻略情報は、管理者が実際にプレイした上で得たものを記載する、もしくは閲覧者からの情報提供によるものかのいずれかとなる。検証を重ねた情報であれば別だが、そこまで力を注ぐサイトは少なく、必然的に信憑性に欠ける情報となってしまう。ただし個人が運営している非公式のサイトであるため情報が正しいとは限らず、真偽の判断は閲覧者に委ねられることは言うまでもない。

特に、有名シリーズ最新作のような注目タイトルは発売を控えて攻略サイトが乱立するが、その中で正確な情報を更新し続けるサイトは一握りである。ある程度時間が経過すれば更新頻度や掲示板などの様子から、優良サイトであるか否かが明らかになるが、それまでは玉石混淆で閲覧者の判断力が重要となる。

サイト運営の不確実性[編集]

通常の攻略サイトは基本的に個人が趣味で運営しているものなので、運営側の都合によって予告無く一部または全体が削除される場合がある。利用者側はそのような事態になる前に、有用な情報をローカルに保存したり印刷しておくことが望まれる。

関連項目[編集]