提督の決断III
| ジャンル | 戦略シミュレーションゲーム |
|---|---|
| 対応機種 | PC-9801 Windows3.1 [Win] Windows95~Me [Win] プレイステーション [PS] セガサターン [SS] |
| 開発元 | 光栄 |
| 発売元 | 光栄 |
| 人数 | 1-2人 |
| メディア | FD/CD-ROM [PC-9801] CD-ROM [PS・SS] |
| 発売日 | 1996年 [PC-9801] 1997年3月28日 [PS] 1997年6月27日 [SS] |
| 価格 | 14800円 [PC-9801] 9800円 [PS] 9800円 [SS] |
『提督の決断III』(ていとくのけつだん・すりー)は、1996に光栄(現・コーエー)から発売された海戦シミュレーションゲーム。第二次世界大戦を題材にした「WWIIゲームシリーズ」の第4作、「提督の決断シリーズ」の第3作。
目次 |
[編集] 概要
1人または、2人でプレイする(プレイステーション版では1人)。2人プレイは、RS-232Cケーブルまたは、モデムを用いた通信対戦で行う。なお、WindowsXPではHEX戦の最中に高確率で動作が停止する。互換モードの設定を行っても状況は変わらない。
移動画面では擬似リアルタイム制を導入、戦闘画面は「I」同様HEX戦だが、空中、水上、海中と言った高度の概念が加わった。また、制海権(制空権)の概念が導入され、それが奪われた海域では基地への補給が遅れるなど、かなり史実に近い体験が出来るようになった。
年を追うごとに国民が疲弊して次第に工業力が低下していき、工業力に見合ったスピードで艦船が完成したり、航空機の製造可能数が上下したりする点も、非常に史実と近い。なおPS版は戦車は登場しない。
アメリカ軍本隊(第1艦隊)が母港寄港中だと「ハワイアンミュージック」風の陽気な曲が流れるが、最終シナリオ「大和特攻(沖縄戦)」、つまり日本本土全体が戦略爆撃にさらされている東京大空襲直後(1945年3月)の4月6日時点でのシナリオでもやはりこの曲が流れる。なお、「I」に存在した「新型爆弾」は登場しない。日本の場合、後述の富嶽でハワイやアメリカ本土(西部)を戦略爆撃できるが、この時の母港寄港中(この場合が多い)の曲は静かな曲である。
なお、日本軍本隊(第1艦隊)の場合はマリアナ沖海戦以降のシナリオでは開始時に母港に寄港していない(呉ではなく東京に寄港している)ため艦隊航行中の曲が流れる。
音楽はボブ佐久間が担当した。
[編集] マスターブック、兵器ファイル
このゲームのいわゆる攻略本であるマスターブック、兵器ファイルには特徴があり、太平洋戦争シミュレーションである故か、かなり厭戦的、少なくとも好戦的とはいえない記載、人物説明になっている。先述のイベントに加えて、かつての軍人の体験談、実際の戦場での苦悩、先住民の話等、反戦主義とまでは言えないまでも、通常の反戦主張とはまた違う形で戦争の問題点を伝えている。
ハンドブックはゲームの攻略法の記載が大部分である。
[編集] パワーアップキット
パワーアップキットが発売されており、これを導入すると新シナリオの追加等が行え、艦船や航空機の性能を無制限に(ゲームバランスを崩すほどにまで)強くすることもでき(例えば戦艦の場合長門でも史実の大和以上の耐久度や砲撃能力を持たせる事が出来たり航空機の場合航空機全てを高高度爆撃可能に出来る等)、、最初からVT信管やレーダーなど新兵器の使用も可能である。システムの改善点としては、補給点がつながっていれば隣接基地同士の直接の輸送ができるようになっている。
ただ、ドイツの援助のために必要なデリーを占領し、兵器技術が一定以上だとV2ロケットが入ってくるが、距離が不明確で、遠距離だと飛行機の航続距離に左右される基地の攻撃目標に応じて発射されるため、富嶽等遠距離機が無いと、遠距離攻撃ができない(東京からハワイに発射できない)
32ビット版パワーアップキット版の場合、艦船、飛行機の自由なカスタマイズが出来なくなってしまっている。
イベントも豊富で、三会談(テヘラン、ヤルタ、ポツダム)から「ソ連対日戦参戦」、さらに条件次第ではワルキューレ作戦が発動してドイツが連合国に寝返る(総統もカール・デーニッツに代わり、ドイツ艦隊がセイロン島に到着する)。ルーズベルトは史実どおりの日時に亡くなる。基地、それによる国家(オーストラリア等)占領、爆撃イベントもあり、勝利条件の国民士気0を狙う場合10前後低下するので非常に重要。
MS-DOS版では、不正コピー対策にマニュアルプロテクトが導入されていた。
なお、仏印(指導者ホー・チ・ミン)は、当時日本軍が進駐していた関係からか枢軸国扱いになっている。
[編集] シナリオ
オリジナル(無印搭載シナリオ) - 「日米開戦」のみキャンペーンシナリオ、他はショートシナリオ。ショートシナリオの場合は、作戦が成功すると架空の新聞記事が出た上でゲームを続行するか否かを決めることが出来、続行するとキャンペーンシナリオに移行できる。
架空シナリオ(PK追加シナリオ) - すべてキャンペーンシナリオ
- 白紙開戦計画・・・艦隊が全て未編成
- 最高技術達成・・・技術レベルが最高値で、最初から全ての兵器を利用可能になっている
- ロンメル軍団征東・・・ドイツ軍がアフリカ戦線で勝利し、インドを占領している
- 日英同盟再び・・・第一次世界大戦後に日英同盟が継続しており、日英対米独の対決になる
- 1941ソ連参戦・・・対米宣戦布告と同時に、ソ連が日本に宣戦布告する
- 奇襲失敗・・・史実とは反対に真珠湾攻撃に失敗し、投入した6隻の空母の内、ミッドウェイ海戦の様に4隻を失い、南雲忠一提督が死亡した状態でスタート
- 大和3番艦竣工・・・ミッドウェー海戦に勝利し、開戦前の予定通りに建艦計画が進行。大和型戦艦の3番艦と4番艦(信濃と111号艦。ゲーム中では予定艦名の一つ`紀伊`となっている)が竣工する。
追加シナリオ(PK追加シナリオ) - すべてショートシナリオ
[編集] 中華人民共和国での抗議
本作は日本国内だけでなく中国の天津市にある光栄の子会社「天津光栄軟件有限公司(当時社名)」で中国語版の下請け開発が行われていた。開発を命じられた同社の中国人社員4名は、民族的感情を理由に作業のボイコットを行った[1]。当時は橋本龍太郎首相の靖国神社参拝や右翼団体の尖閣諸島での灯台建設が中国国内で「日本の軍国主義復活」として問題となっていたこともあり[2]、現地のマスコミでは本作が「旧日本軍の兵器や戦犯として処刑された東條英機が登場する」「ゲーム内では日本軍が勝つ可能性がある」として大きく取り上げられた[1]。
中国には、外国から委託されたソフトは製造前に内容を地方当局に届け出なければならないという規則が存在するが、本作の開発は当局の許可を取っておらず、1996年7月5日より天津市は調査を開始。7月9日に光栄側は違反を認め、中国人への配慮に欠けたとの謝罪文書を提出した[1]。同年12月6日には、天津光栄軟件有限公司は「日本の軍国主義を美化する」ソフトを無許可で製造したとして電子出版物管理規定違反で、天津市から罰金約48万元(当時は1元≒13円)の罰金刑を科すと共に、ソフト制作で得た収入1万1500元を没収した[2]。日本経済新聞の記事ではこの中国当局による処罰は「日本に対する見せしめの狙いもあるのではないか」との見解が示されている。
[編集] 出典
[編集] 参考文献
- 提督の決断IIIハンドブック、マスターブック、ガイドブック(32ビットゲーム機用、提督の決断III兵器ファイル等より
- 朝日新聞 1996年7月14日国際面 「旧日本軍勝つゲーム認めぬ 「無許可で生産」中国当局が調査 日系ソフト会社」
- ただし、この記事では社名は伏せられ「日系企業」としか書いておらず、ソフト名も明記されていない。
- 日本経済新聞 1996年12月6日産業2面 「中国当局 光栄のゲームソフトに罰金 右傾化を警戒 みせしめに?」
[編集] 外部リンク
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