拳闘暗黒伝セスタス

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セスタスシリーズ
漫画:拳闘暗黒伝セスタス
作者 技来静也
出版社 白泉社
掲載誌 ヤングアニマル
レーベル ジェッツコミックス
発表号 1997年No.23 - 2009年No.6
巻数 全15巻
漫画:拳奴死闘伝セスタス
作者 技来静也
出版社 白泉社
掲載誌 ヤングアニマル
ヤングアニマル嵐
レーベル ジェッツコミックス
発表号 YA:2010年No.11 - 2014年No.12
YA嵐:2014年No.10 - 連載中
巻数 既刊4巻
テンプレート - ノート
ポータル 漫画

拳闘暗黒伝セスタス』(けんとうあんこくでんセスタス)は、技来静也による日本漫画。1997年より2009年3月まで雑誌『ヤングアニマル』(白泉社)にて第1部として連載された。第2部は題名を『拳奴死闘伝セスタス』(けんどしとうでんセスタス)にあらためた上で、同誌にて2010年5月より2014年6月まで連載され、『ヤングアニマル嵐』(同社)へ移籍して2014年9月から再開された。両者を併せて『セスタスシリーズ』と総称する。本記事ではシリーズを一括して扱う。

『ヤングアニマル』での連載は、第1部から第2部への移行期以外にもたびたび休載を挟んだが(2012年頃からは2号以上の連続掲載自体がまれになっていた)、これは歴史的部分に緻密な取材を要することなどによる。

物語[編集]

爛熟期を迎えつつある帝政ローマ。当時、コロシアムでは古代ボクシングが興行されていた。そこで選手として戦う奴隷たちは拳奴(けんど)と呼ばれ、過酷な環境の中で闘いを繰り広げているのだった。本編の主人公である拳奴セスタスは、体格に劣りながらも天性のスピードと師ザファルの教えたテクニックにより、難敵を打破していく。その闘いぶりが若きカエサルネロの目に止まり、謁見を許されるが、それを契機としてセスタスは運命の渦の中に巻き込まれていくこととなる。

作品概要[編集]

真の自由を欲するセスタス、父との葛藤の中でもがく天才格闘家ルスカ、皇帝としての宿命を背負ったネロ。そして、セスタスの師ザファルとルスカの父デミトリアスとの過去の因縁。物語は格闘漫画としての領域を超え、帝政ローマ時代を生きた3人の少年たちの運命を軸に描く、歴史ドラマの要素を含んだ内容となっている。

もう1つ大きな特徴として、作者による物語に関連した簡潔詳細な解説が上げられる。格闘の大部分を占める拳闘を中心に、現代格闘技、人間工学における科学的対比による解説や、物語が進むにつれて史実の歴史的背景、及び人々の生活習慣などを解説する描写も多くなっている。それらは作品の深みを引き立たせるだけなく、ローマ時代に関して詳しくない読者にも楽しめる配慮が伺える。

これらを踏まえて習俗や歴史的人物、事件などはかなり正確に描かれており、歴史的背景に関してはかなり忠実に表現されているが、フィクションの部分も存在するので注意が必要である。一例として、実際には徒手拳闘を旨とする部隊などは実在せず、拳闘試合も裸体で行われていた。逆に、宮廷では近衛隊以外は帯剣を許可されていなかったという史実を利用して、素手での戦闘に長けた衛帝隊が必要とされたという解釈で描かれており、極力史実に対して違和感がないように考慮されている箇所も存在する。

あらすじ[編集]

第1部[編集]

第I章
紀元54年10月13日正午、豪雨の中でわずか17歳のネロがローマ皇帝となった同時刻、ローマ郊外の奴隷拳奴養成所では拳奴となるための最終選考が行われ、15歳の少年セスタスは親友との戦いに挑んでいた。拳奴となったセスタスは試合のために帝都ローマを訪れ、終生のライバルとなるルスカに出会う。セスタス・ルスカの試合を見たネロは2人に興味を持ち、2人を自らの宮殿に招くが、アグリッピーナに見つかったことにより、事態は思わぬ方向へと進む。
第II章
セスタスはネロの招きにより、ルスカと共に彫刻のモデルとなるためローマ宮殿へ向かう道中で、旅芸人のメイソン一座に属するアシュレイと知り合う。メイソン一座はネロの殺害を狙う暗殺者集団であり、アシュレイはネロ殺害の実行役として役割付けられていたが、デミトリアスの内偵により計画は失敗に終わる。皇帝暗殺を謀ったアシュレイは一転して窮地に陥るが、セスタスが一計を講じる。
第III章
ルスカはローマ市内で私闘に及んだことから自宅謹慎となり、束の間の休暇を妹ルクレティア、恋人ヴァレリアと過ごすこととなった。一方、セスタスは練習試合のために徒手格闘兵団訓練校を訪れ、5人対抗の試合の先鋒として、デミトリアスの眼前で順調に勝利を重ねるが、敗北時に退学となる旨を宣告されていた訓練生側は、最後の切り札として謹慎中のルスカを登場させる。
第IV章
ルスカは晴れて衛帝隊に入隊して参等衛士に任命され、その足でヴァレリアに求婚する。そのことをヴァレリアから聞いたヴァレンスは前祝いとして、1ヵ月間拳奴の試合を停止することを発表する。しかし、日頃からの圧制に耐えかねた拳奴達の不満は既に臨界点に達していた。
第V章
奴隷闘士養成所の崩壊によって、セスタスは師ザファルと離れた。セスタスは奴隷として売りに出され、ネロによって自身の奴隷として購入される。ネロは自らの孤独を埋める役割をセスタスに求めるが、その思いをセスタスは受け止めることができなかった。
第VI章
ドリスコ拳闘団に引き取られ、そこでザファルと再会したセスタスは、スパルタクスの乱が勃発した地であるカプアに入る。セスタスは拳闘試合で「カプアの黒猿」と呼ばれる異形の男と対戦するが、反則攻撃を受けて視界を失い窮地に陥る。
第VII章
興行のため、南部の港湾都市ネアポリス(現ナポリ)を訪れたセスタスは、ヌミディア出身のクァルダンと出会い、そして拳闘試合で対戦して勝利を収める。闘力の衰えを自覚したクァルダンは、自由を求めて112戦完殺の剣闘結社ケルベロスの総長タナトスとの絶望的な戦いに挑む。
第VIII章
ヴァレリアの死後、鬱々とした日々を過ごすルスカ。ネロの身代わりとなり命の危機に晒されたことに対し冷淡であったこと、家庭を顧みず母を精神退行状態に追い込んだこと等で、デミトリアスに対して憤懣を鬱積させていたが、あるきっかけによりそれが爆発する。一方、ネロは自らの出生にまつわる疑惑を知り、アグリッピーナに不信の念を抱くようになる。
第IX章
カンパニアの農園を訪れたセスタス。拳奴のふるい落としを行う野試合で網膜剥離を患うモンソンと対戦し、一方的に叩きのめすが、その気迫に圧倒される。精神的な動揺を抱えたまま、同地で農奴として働くゾラの拳闘団入団試合での対戦を余儀なくされる。
間章(棘無き花に捧ぐ)
オクタヴィアの随行役として市場へ向かったルスカは、占い師による10年後の不吉な占いの結果を聞く。
第X章
大都市ポンペイを訪れたセスタスは、絶世の美女サビーナと出会う。サビーナが自らの身辺世話をする奴隷としてセスタスを登用する旨を伝えるも、これをセスタスが辞退したことに怒り、サビーナは自らを慕うエムデンに、セスタスを叩きのめすよう焚き付ける。
第XI章
ローマ帝国最大の敵国であるパルティアから派遣された不死隊が、衛帝隊との5対5の対抗戦を挑む。ルスカ以外は実体が掴みづらかった衛帝隊メンバーの実力・素顔が明らかとなる章。

第2部 拳奴死闘伝セスタス[編集]

第1章
ついにコンコルディア闘技大会の地区予選会が開始される。
第2章
予選を突破したセスタスは本戦が行われるシチリアへ。そこでセスタスは、ルスカやロクサーネ、エムデンやモンソンたちと再会する。出場闘士が全て揃い、1回戦の対戦カードが決定し闘技大会は開幕、闘士達の激闘がはじまる。
セスタスは第3試合でザファルの師・デモクリトスの指導を受けたイオタと対戦、当初は距離を保ったヒットアンドアウエー戦法に苦戦するものの、フェリックスの戦法を活用して勝利し2回戦進出を決める。試合後ザファルはデモクリトスと再会して彼の真意を知り、デモクリトスはザファルの使命を見届ける決意をする。一方大会の裏ではネロは自分の意に沿わないシチリア総督をソルレオンに命じて暗殺させる。

登場人物[編集]

主人公[編集]

セスタス
ローマ帝国最下層の身分に位置する15歳の少年拳奴。当初はヴァレンス奴隷闘士養成所に所属していたが、拳奴達の反乱により養成所が崩壊、一時ネロに身請けされるも決別し、ドリスコ拳闘団に所属する。まだ成長期とあってかなり小柄な体格だが、天性のスピードと師ザファルより伝授された拳闘術で、体格に優る強敵達と渡り合う。拳闘試合での渾名は「瞬速の新星」「神速の拳闘児」。

ネロの勅命によりコンコルディア闘技大会に出場。見事に予選を突破し、本戦1回戦でデモクリトスの指導を受けたイオタを破って2回戦に進出した。

ルスカ・アッティクス・デミトリアス / ルスカ
ローマ帝国徒手格闘兵団衛帝隊に所属する衛士。総合格闘技パンクラティオンの使い手で、16歳の若さで既に完成された技巧を持つ天才闘士。金髪が特徴の美男子で「黄金のルスカ」「ローマのルスカ」の異名を持つ。普段は知的で誠実な好青年だが、闘いでは一切容赦しない冷酷さを見せ、またそれを対戦相手への礼儀であると考えている。自分や母ルクレティアを蔑ろにした父デミトリアスを深く憎んでおり、自らの手で倒すことを生涯の目標としている。
ネロ
ローマ帝国の第5代皇帝。孤独な少年皇帝であるが、素顔は「争いを嫌う文人で美術や音楽、詩作を愛する芸術の信奉者」である。セスタスやルスカの闘いぶりに感じ入り、セスタスに対しては自らの理解者となるように求める。セスタスに去られた後は、さらに孤独を深め、やがて母・アグリッピーナとも対立していくようになる。また、闘技大会中にシチリア総督をソルレオンに命じて暗殺させるなど次第に手段を選ばなくなってきた。

ドリスコ拳闘団[編集]

ザファル
セスタスの師匠。若い頃は「ヌミディアの拳狼」の異名を持つ無敗の拳奴だったが、デミトリアスとの試合で左膝を破壊され引退。以降はヴァレンス養成所の訓練士となり、後にドリスコ拳闘団に買われる。訓練では厳しい面を見せるが、セスタスたち教え子全員の成長と安全のために最善の指導を行う、良き教育者でもある。
かつて「天才」デモクリトス(後述)から教えを受けた「実験台」の1人であり、師をして「最高傑作」と称される。
デモクリトスから従来の拳闘とは次元の違う科学的な拳闘術を習得しており、セスタスを始めとした弟子たちにも己の経験に基づいて、それを進化させた形(トレーニング法)で技術を伝授する。
セスタスの育成を「自分の負債」と称して「自由に導く責任」があるとの発言や、同郷であるクァルダンからは身振りなどから育ちの良さを指摘されるなど、奴隷となる前の素性に関しては謎が多い。
実は超強力な握力の持ち主。その握力は林檎を一瞬で「破壊せずに」芯まで握り潰す程であり、その握力(だけではないようだが)を研鑽した結果の秘技として、密着状態から敵を打ち抜く零距離の必殺拳『無間』を編み出した。その威力は密着した状態であるに関わらず角材すらも一瞬で粉々にする程。
師匠のデモクリトスを嫌っていたが、闘技大会で再会した際に彼の真意を聞いて認識を改める。
ドリスコ
ドリスコ拳闘団団長。酒好きで腹の肥えた中年。見た目以上に根っからの商人気質で、団の新任育成士であるザファルの実力を見るためにペドロ達低ランクの拳奴を預け、皇帝の密使がセスタスを売りに来た時に裏事情を推測して彼を安値で買い取るなど、抜け目がない部分も目立つ。その一方で拳奴を自分の財産・部下として家族同様に大事にしており、「間引き」で団を抜けることになったモンソンの身を気遣うなど、人情的な一面も見せる。
ラドック
ドリスコ拳闘団ナンバー1の拳闘士。別名「怒涛の烈拳」。若い頃のザファルに憧れ、その憧れの強さはザファルのスタイルを独自で習得させる程に至るが、本人の弁によれば全盛期のザファルには及ばないらしい。セスタスたちの先輩でよき兄貴分。余りの強さに弱い相手をあてがわれ、捨て試合にされることが多く、不満を募らせている。
エルナンド
ドリスコ拳闘団の少年拳奴で、ザファルが受け持つ訓練生の1人。気弱な性格で、細身の背高のっぽが特徴。その見た目から付いたあだ名は「ヒョロ」。
ザファルにその長身を見出され、その体躯から来るリーチを活かした拳闘の訓練を受けている。
ペドロ
ドリスコ拳闘団の少年拳奴で、ザファルが受け持つ訓練生の1人。そばかす顔が特徴で、小心者だが見栄っ張りなところがある。自分に自信が持てない上にひねくれ者で、すぐにいじける所からあだ名は「イジケ虫」。
セスタスと似た中肉中背の体格から、速さと手数で勝負する拳闘の訓練を受けている。が、持ち前の気性が不安定なせいで、まだ不安要素が多い。
ゲティ
ドリスコ拳闘団の少年拳奴で、ザファルが受け持つ訓練生の1人。気弱でドン臭い上に亀のように丸い体躯から「ドン亀」とあだ名されるいじめられっ子。
その体躯を活かして、相手に強引に踏み込む接近戦重視(いわゆるインファイター)の拳闘の訓練を受けている。
ゾラ
エチオピア出身の黒人拳奴。カンパニアの農園で働く奴隷であったが、気性が荒く他者と打ち解けようとしないことから持て余されていた。
だが、農園の人間たちとの乱闘事件を聞きつけたドリスコによってその素質を見出され、ドリスコ拳闘団に引き取られる形で入団。入団時の試験ではセスタスの技術の前に敗北したものの、身体能力、喧嘩の駆け引き、そして闘争本能ではセスタスを凌ぐ逸材。
エドゥ
元拳奴の黒人訓練士。農園での間引きの後ドリスコ拳闘団に入団。ゾラの才能と気概に惚れ込みゾラの訓練士となる。

ローマ帝国徒手格闘兵団衛帝隊[編集]

ローマ皇帝ネロならびアグリッピーナによって雇用されている私兵達。その役割は表向きはネロ母子を始めとする皇室の警護から間諜の摘発、裏では国内外の密偵網を敷く等多岐にわたる。

皇宮に出仕を許される衛帝隊の正規隊士はいずれ劣らぬ徒手格闘のエキスパートたちである。

デミトリアス
ルスカの実父。徒手格闘兵団衛帝隊・隊長。ローマ闘技場にて400勝を揚げ、その腕1つで地位を築き上げた。別名「アッティカの金獅子」。ザファルとの勝負で右眼を失う。非常に傲慢だが実力は超一流で、完全武装の剣闘士3人を装甲ごと破壊・殺傷する怪力を持つのみならず、打投極の技術面においても衛帝隊に比肩するものはいない。息子であるルスカに対しても傍若無人に振る舞うが、それを自分なりの教育法としている。
ディノデイモス
スパルタ出身。デミトリアス、ドライゼン、ロクサーネの師匠で、格闘技の腕で身を立てようという大望を抱いたデミトリアスの後見人として、彼らと共にローマを訪れた。ルスカの入隊と同時に現役を引退し、補佐官として後進の指導に当たる。デミトリアスに意見出来る数少ない人物で、劇中でも衛士達の前で私闘を演じるデミトリアスとドライゼンを、自分の教え子として叱り飛ばす場面がある。
ドライゼン
アルゴス出身。衛帝隊副長。実力・人格共に優れた格闘家で、ルスカの師であり、またあたかも歳の離れた兄の様な存在。ドライゼン自身も、幼い頃からの付き合いであるデミトリアスとは兄弟同然の間柄であり、交流の乏しいデミトリアスとルスカの父子を繋ぐ人間である。
相手の動きを利用する体術と、流麗かつ素早い打撃、鋭い関節技のすべてを兼ね備える。短期戦であればデミトリアスとも互角に渡り合う実力を持つ。
ロクサーネ
アルカディア出身の、艶やかな黒髪を持つ細身の美人。女性の身でありながら二等衛士。純粋で真っ直ぐなセスタスの生き様に興味と同情を示し、師匠から教えられた「この道(拳闘)しか知らない」彼の身を案じている。セスタスが着用している鉢巻は、彼女からプレゼントされたリボンである。
ドライゼンとは幼い頃からの恋仲。格闘技術も彼と同じく相手の動きを利用するものだが、打撃はほとんど用いず合気道に酷似した戦い方を得意とする。
アポロニウス
テーベ出身。壱等衛士。一見文人風の中年男性だが、実は「無血の破壊魔」と呼ばれる関節技の達人。医術や接骨の心得もあり、負傷した衛士の治療も行う。
ソルレオン
マケドニア出身。壱等衛士。常に冷笑を絶やさぬ皮肉屋。別名「ネメシスの凶刃」。衛帝隊最悪と呼ばれる殺し屋で、目突きや貫手など指先を用いた急所攻撃を好んで用いる。飛矢を見切るほどの動体視力と反射神経をもち、殺し合いなら隊最強とまで謳われる。毒や暗殺に関する知識も豊富な模様。ブリタニクスの死が暗殺であると見立てた。ネロの命をうけ、シチリア総督を暗殺した。
ダイダロス
ミケーネ出身。参等衛士。寡黙な闘士。小柄ながら筋肉質で、俊敏な上に打撃力にも秀でる。
アドニス
シラクサ出身。参等衛士。衛帝隊では珍しい拳闘士でルスカの親友。女性のような美貌の持ち主だが、性格はかなり短気で好戦的。お調子者だが憎めない性格をしており、隊内でのポジションも概ねそのような扱いである。「神速の住人」の異名をとる衛帝隊随一の拳速、俊足の持ち主で、ノーガード状態から相手の攻撃を誘い繰り出す一撃必殺のカウンター「忘却の昇弾(レテのしょうだん)」、一瞬にして7つの人体急所をほぼ同時に撃ち抜く「昴(プレアデス)」を切り札とする。
エッダ
ロードス島出身。参等衛士。大柄で褐色の肌が特徴の女性闘士。武装した男性を軽々と持ち上げ、投げ飛ばすなど女性離れした怪力の持ち主。性格も豪快で大変な大食らい。主にアグリッピーナの護衛を担当することが多い。
カサンドーラ
トロイア出身。参等衛士。エジプト人を思わせる、端正な顔つきの女性闘士。平素はエッダ同様アグリッピーナの護衛役を務め、後にブリタニクスの護衛に回り面倒を見るようになる。相手の気配から次の動きを予測する第六感的な能力を持つ。額飾りの紋章は蝙蝠。自分の能力に関して葛藤があるらしい。

ローマ帝国宮廷[編集]

アグリッピーナ
ネロの実母で先帝クラウディウスの後妻。激しい気性の権謀術数に優れた女傑。衰えない美貌の持ち主でもあり、性に関しても貪欲。作中ではそういった性格を表すために、ネロや実兄であるカリギュラとの近親相姦のエピソードが採用されている。反面、酒に酔うと涙もろくか弱い一面を覗かせるなど、母親と女性の両面が描かれている。
オクタヴィア
ネロの妻で先帝クラウディウスの実子。可憐な少女。生母メッサリーナの乱行により不幸な子供時代を過ごす。ネロとの夫婦関係は当初からなきに等しく、徐々にルスカに魅かれていく。
ブリタニクス
オクタヴィアの実弟。癲癇の持病を持っていて病弱。東方へ旅立ったティトゥスとは親友関係。カサンドーラに恋慕している模様。自ら進んで、ネロと対立を深めるアグリッピーナの手駒になろうとした矢先に急死する。
セネカ
ローマ帝国重臣にして当代きっての文人。ネロの家庭教師でもあった。
ブルス
ローマ帝国重臣。近衛隊のトップを務める。デミトリアスが隊長を務める「衛帝隊」とはライバル関係にある。
パラス
アグリッピーナの寵臣。先帝のクラウディウス後妻にアグリッピーナを推したため、現政権でもしぶとく生き残っている。解放奴隷出身であるため元老院からの評判が悪い。
ペトロニウス
ネロの詩作の友。
ゲリウス
元第4大隊主力先隊長。衛帝隊が近衛隊を差し置いて皇帝の警護している現状を気に入らず、密かに決闘を持ちかける。素手の戦闘で4人殺している猛者だが、対決したアポロニウスに全身の関節をことごとく外され、廃人となる。

ヴァレンス拳闘士養成所[編集]

ヴァレンス
物語の始まった、ローマのヴァレンス拳闘士養成所の経営者。拳奴たちの上に君臨する暴君。逆らう者、役に立たない者は躊躇無く抹殺する。セスタスやザファルを含む、所有する奴隷の右手甲に、自身の名前と勝利の頭文字であるVの焼印を押している。出世欲・功名心が強く、一人娘のヴァレリアとルスカの婚姻を認めたのも、皇帝の側近であるデミトリアスの息子という立場に目をつけたがためであった。しかし、暴政のつけが拳奴たちの一斉蜂起として爆発、財産も名誉も家族も、一夜にしてすべて失い破滅する。セスタスにとっては鬼畜にも劣る相手だったが、娘の亡骸を前に号泣する姿は当たり前の人間であった。
ヴァレリア
ヴァレンスの一人娘。父親に似ず、誰にでも別け隔てなく接する優しさを持ち、その見た目とは裏腹に芯のしっかりした(ヴァレンスは母親譲りだと評した)人格者の美少女。その性格からか、父の拳奴達に対する酷い扱いに反発していた。
ルスカの幼馴染にして婚約者であったが、拳奴の反乱に巻き込まれて命を落とす。セスタスも彼女に密かに憧れており、彼女を救おうと反乱計画の影で行動を起こしたが、結局助けることはかなわなかった。ヴァレリアの死によって、ルスカは全ての拳奴への憎悪を抱くようになり、それは身分違いの親友であった(拳奴である)セスタスと袂を分かつ要因ともなった。
ジオゲネス
ヴァレンスが買い付けた格闘士。コリントス出身。レスリングで48勝、パンクラティオンで20勝を超える戦績を持つ。80勝拳奴も叩きのめす腕前を持ち、拳闘を見下していたが、ザファルに勝負を挑まれ、キドニーブロー(肝臓打ち)をくらって倒された。拳奴が反乱を起こした時ザファルに復讐しようとするが、セスタスに同じ場所を攻撃され倒された。その後意識を取り戻して逃亡し、強姦しようとしていたところをディミトリアスに首に手刀をくらって息絶えた。
ボリス
80勝拳奴。拳闘を見下すジオゲネスに挑むが歯が立たず敗れる。拳奴の反乱時にローマ兵によって殺されたと思われる。
ロッコ
セスタス達見習い拳奴達のリーダー的存在といえる少年。同年代の中では最も体格がよく、度胸も腕っ節も一級品と評されていた。拳奴を選抜する試合でセスタスに敗れ、『負け犬は必要なし』とヴァレンスの命を受けた兵達によって殺された。この事によりセスタスは心に深い傷を負い、またこの日が雨だったことでありセスタスは雨の日が決まって憂鬱になるようになった。
アベル
セスタスと同じ少年拳奴。拳奴の反乱時に逃亡するも捕まり、ルスカの暴走により拳闘生命を絶たれ、怪我の治療後に再び売却される。
チーノ
セスタスと同じ少年拳奴。セスタスの実力やネロに目をかけられていることなどからセスタスを妬み、一時距離をとるが養成所の崩壊後に和解する。拳奴の反乱時による逃亡するも捕まり、ルスカの暴走により拳闘生命を絶たれ、怪我の治療後に再び売却される。
ミゲル
セスタスと同じ少年拳奴。ロッコ亡き後の一番のセスタスの理解者であり、一時仲間から孤立していたセスタスに対する態度を変えることはなかった。拳奴の反乱時に逃亡するも捕まり、ルスカの暴走により拳闘生命を絶たれ、怪我の治療後に再び売却される。

ポンペイ[編集]

サビーナ
ポンペイで一番の大富豪令嬢にして、絶世の美女。
ファブリウス
ポンペイの富豪。ドリスコが先代に世話になっていた。苦労知らずの2代目。
エムデン
ポッパエア家に幼少の頃買われたポンペイ最強の拳闘士。「寡黙な門番、番拳エムデン」の異名を持つ。サビーナに対して偏執的な敬愛を示し、ただ彼女に振り向いてもらうために「最強」を目指し続ける男。
ザファルと同様、デモクリトスから教えを受けた彼の「実験台」の1人。デモクリトスから鉄壁とも言える防御主体の拳闘術を習得しており、ガードをこじ開けようと懐に飛び込んで来た相手の首筋目がけて、鉄槌の如き拳を振り下ろす「断頭」と呼ばれる「文字通り」の必殺技で仕留めるのがスタイル。
セスタスに敗れ連勝記録が途切れた後、ポンペイを離れることとなる。その後、再起をかけて闘技大会拳闘部門に出場、モンソンと共にセスタスと会場で再会する。大会の1回戦第2試合でアブダットのマレクと対戦、延髄打ちの1つ『断頭』で勝利する。 
ナシカ
通称「鼻曲がりのナシカ」。ファブリウス家に幼少の頃買われた奴隷秘書。奴隷の身分ではあるが秘書として高い能力を持ち、ぐうたら2代目の代わりにファブリウス家の実質的な差配を取り仕切っているのは彼である。
幼少時にエムデンとサビーナ付き奴隷の権利を争って敗れ、名前の由来となる怪我を負うが、ファブリウス家の先代の下で教養を与えられ、勉強に勉強を重ねファブリウス家での立場を勝ち取った努力の人。

パルティア[編集]

ロシュタム
不死隊隊員。アッシリア出身。御前試合で先鋒を務める。カサンドラを女性と侮って激昂するも不覚を取る。
シャルゴン
不死隊隊員。バクトリア出身。御前試合で次鋒を務める。アドニスの軟派な外見に油断し敗れる。
バニパル
不死隊隊員。ガウガメラ出身。御前試合で中堅を務める。前の2人の敗北から油断せずに挑み、その握力にて一矢報いるが、怒ったアドニスに猛反撃され敗北する。
ビスタネス
不死隊隊員。メディア出身。御前試合で副将を務める。ルスカを打撃闘士と見誤り寝技に持ち込むが、逆に絞め技にて敗れる。
ハンムラビ
不死隊副長。バビロン出身。御前試合で大将を務める。本調子でないルスカを追い込むも、勝利への執念を込めた頭突きを何発も打ち込まれ敗れる。
バルディア
不死隊隊長。アルベラ出身。不死隊でも最強の実力者で、試合にこそ登板しなかったが、部下の弔い合戦のために路上にてデミトリアスに一騎打ちを挑み、死闘を演じた。結果的には敗北したものの最期まで相手を苦しめ、辛うじて勝利を収め帰還したデミトリアスは部下たちに、世界には見知らぬ強豪たちが溢れていると、笑顔と共に最大級の賛辞を贈った。

剣闘結社ケルベロス[編集]

全員が伝説の怪物をイメージした武具を身につけ、仮面で顔を隠している。

冥送のタナトス
剣闘結社ケルベロスの首領。死神をイメージした甲冑を身につけている。
血風のメドゥーサ
女性剣闘士で、タナトスの高弟の1人。サメの歯を縫い付けた鞭を武器としている。
激震のサイクロプス
タナトスの高弟の1人。一つ目巨人(サイクロプス)をイメージした甲冑を身につけた大男で、三叉槍を振り回して盾や兜をも紙のように易々と切り裂く怪力の持ち主。
双角のグリフォン
タナトスの高弟の1人。三日月刀による二刀流の使い手。

闘技大会拳闘部門出場者[編集]

コルドバのハミルカル
ヒスパニア出身の自由闘士。「不敗の拳豪」の異名を持つ西の優勝候補。第1試合でロキと対戦する。手数の多さで圧倒しようとするがロキの強烈な一撃で敗れる。
最北のロキ(さいはてのロキ)
北方ガリア出身。口ひげを生やしたデミトリアスを上回る巨漢。第1試合でハミルカルと対戦。平手打ちのみでハミルカルを圧倒し、勝利した。
アブダットのマレク
ナバテア王国出身の王室衛士。1回戦第2試合でエムデンと対決。奇策を用いてエムデンに一撃をくらわせるが、素手拳闘が不得手であることを見抜かれ、敗れる。
『触れ得ざる亡霊』イオタ
マケドニア出身の解放拳奴。坊主頭で痩身の男。ザファルやエムデンと同じくデモクリトスの弟子にして『作品』。1回戦でのセスタスの対戦相手。『触れ得ざる亡霊』の異名をもつ。
試合では常に相手からの距離を保ち、ヒットアンドアウエーを繰り返し、決して相手と打ち合わない戦法をとる。その戦法のため、評判が悪く、いつも観客から罵声をあびている。四半日戦い続けて息をみださない持久力があるが、攻撃力は低く、打たれ弱い。
セスタスとの対戦では当初その戦法で幻惑するが、フェリックス(後述)の戦法を活用したセスタスの戦法に敗れる。
9人兄弟の一番下で家族からも奴隷同然の扱いを受けていた。12才の時に家を飛び出したが、奴隷業者に捕まり、荘園の農奴にされる。農奴たちの間でも虐げられる存在であったが、そこから這い出るために抵抗を続けた結果、反抗的とみなされ、養成所に送られ拳奴となる。才能の無い彼は他の拳奴たちのかませ犬とされ、デモクリトスに出会うまでは『最弱の拳奴』と呼ばれていた。
パウサニアス
職業拳闘士。マウレタニア出身。接近戦の巧者。1回戦第4試合でカーメスと対戦。戦績から大半の人間に勝利を確実視されていたが、敗れる。
メンフィスのカーメス
属州エジプト出身。パウサニアスと同様の接近戦の巧者。1回戦第4試合でパウサニアスと対戦、下馬評を覆し、熾烈な接近戦の末勝利した。
テッサロニケのクロイソス
傭兵で、「旅警(りょけい)」をしていた拳闘士。「旅警」とは造語であり、実際の職業の内容は隊商の用心棒。使われる側では捨て駒扱いされるだけであると痛感し、優勝して大金を手に入れ『使う側』になって人生をやり直すべく大会に参加した。一回戦でギデオンと対決。拳闘技術で勝っていたが、拳打の威力に圧倒され、敗れた。
エルサレムのギデオン
ユダヤ王国出身。拳闘の技術の低さを補って余りある強打の持ち主。「鉄血の破壊者」と呼ばれ、予選では対戦相手をすべて再起不能にしている。試合では『破城槌』の異名を持つ突きで対戦相手のクロイソスをガードごと粉砕して決定打を与え、勝利。
ユヴァ
ヌミディア出身の黒人傭兵。優勝して想い人に贈り物をするために出場したが、1回戦で対戦したソロンには手も足も出ず一方的な敗北を喫する。清々しいほどの完敗に吹っ切れたのか、罵声を浴びつつも胸を張って退場し、想い人の待つ故郷に帰った。
「偉大なる(マーニュス)」ソロン
キプロス出身。オリンピア競技祭の拳闘部門優勝者で、東の優勝候補。妻子持ちで妻ヘレネと1男1女の子供がいる。その魅力から複数の婦人たちに言い寄られても『私には添い遂げると神前で誓った妻がいる』と宣言し、出迎えた妻を大衆の前で抱きしめるほどの愛妻家。
狩猟士ムタンガ(しゅりょうしムタンガ)
アフリカ出身。野生的な黒人の選手。
「赤髭」アブデロス
死刑囚。トラキア出身の禿頭に髭面の大男。
「闘公子」ニコラウス
ニコメディア出身。

その他の拳闘士[編集]

ギドン
拳奴となったセスタスの最初の対戦相手。セスタスを子供と侮り一方的に敗れる。その後皇帝に助命を請うが処刑された。
「流浪の拳獣」ケンド-ル
カルタゴ出身の拳奴。ルスカと対戦し、関節技で倒され試合後に処刑された。
「熱砂の黒蠍」ムベイロ
アラビア出身の90勝を越す拳奴。ルスカと対戦して敗れ、蹴り殺された。これがルスカが初めて対戦相手を殺した試合である。
クァルダン
ザファルと同じヌミディア出身の奴隷。ネアポリスの港の奴隷頭を務めており、溺れていたセスタスを助け親身に相談に乗るが、実は拳闘士でもあり、セスタスと自由のかかった試合で対峙する。
右利きでありながら左利きの構え(現代ボクシングでいうコンバーテッド・サウスポー)を取り、利き腕にして主力武器である右の連射をメインとした攻撃で敵を制圧するという、一風変わった拳闘スタイルの持ち主。セスタスに敗れた後、剣闘結社ケルベロスの首領「タナトス」と一か八かの勝負に臨むが、無惨な敗死を遂げる。セスタスの心にも大きな影を残した。
オルレンテス
カプアの人気職業拳闘士、『不倒の拳雄』の異名を持つ。頑強な巨躯の持ち主でザファル曰く“古式ゆかしい典型的な拳闘士”。足をとめ、接近戦を主体とする戦闘スタイルのため足の使い方が悪く、素早いセスタスを捕捉できず、耳の裏を突かれ三半規管が麻痺して倒された。
『赤い暴風』フェリックス
セスタスの闘技大会予選の決勝の相手。名前には「幸運」の意味があり、運と実力を併せ持つ。肩を入れた振り回し挟撃で相手を壁際に追い詰め、最後は接近戦で止めを刺すのが戦闘スタイル。
ゼイン
セスタスの闘技大会予選の一回戦の相手。目を合わせようとしないセスタスを侮り、先制攻撃を仕掛けるが逆にカウンターを被弾。そのままセスタスの拳速に対応できず一方的に敗れた。
ガルロ
「猛牛」の異名を持つ強打者。拳闘部門出場する予定だったが、極限の鍛練で自分を追い込みすぎ、体調を崩して大会予選に出場できなかった。アドニスが自分と同じように体調不良(骨折)で予選を免除され、皇帝の推薦で出場すると聞いて不公平に感じ大会前に挑戦に来た。アドニスの挑発にのり、攻撃をかわされたところを顎先にソフトグローブのピンポイント・ブローを受けて脳震盪を起こして倒された。

その他の人物[編集]

アシュレイ
トラキア出身の軽業とナイフの扱いを得意とする男装の少女。大道芸人を装った皇帝暗殺の刺客一味の1人であり、宮廷内でセスタス達と出逢う。
暗殺自体は予測されていたため失敗に終わり、彼女自身も身代わりとして皇帝に扮したルスカに捕まるが、弁明の場において、彼女を死なせたくないセスタスとそれを見かねたルスカ、両名の身体を張った機転により、死罪を免れた。その後流刑に減刑されるが脱走する。
セスタスに逢いに再びローマへ赴くが、訪ねたヴァレンス養成所は崩壊しており、セスタス含め奴隷達はすでに別の場所に移されていたため、すれ違いで会えずじまいだった。
ルクレティア
ルスカの妹。年齢に似合わず、兄の身を案じながらも家を守るしっかり者。心の病を患った母の面倒を見ている。なお、母も同名である。
デモクリトス
カディス出身。ザファルとエムデンの「師匠」。人体における破壊の探求をしている。自分の求める条件に合致した戦士をスカウトし、研究した技術を教え込み、実戦での効果を確かめることを繰り返している。ザファルやエムデンらは言わば「被験者」であった。エムデンはデモクリトスを恩師と敬愛しているが、ザファルはその人物像を「神の眼に悪魔の頭脳、天使の弁舌を持つ好奇心の怪物」と評し嫌っていた。しかし彼は探求者ではあるが、自分が得た知識を使いザファルやエムデンなど伸び悩み、苦しんでいる者たちを導き、師匠として影から見守っていた。
ヒメネス
ナポリの顔役の商人でドリスコとは旧知の仲。ドリスコから商売はやりてだが博才は冴えないと評される。表向きはドリスコを歓迎しているが本当はラドックのせいで大損した時の仕返しが目当て。クァルダンがセスタスに敗れたことで結局は大損する。剣闘結社ケルベロスを呼び寄せた。
ゾルバ
ドリスコとは旧知の同業者。ムタンガの主。情報収集力があり、イオタやギデオンの情報もある程度つかんでいた。
ヘレン
闘技大会の出場者ソロンの妻であり夫との間に1男1女を儲けている二児の母。ソロンとは深く愛し合っており、闘技大会大会中は食堂に頼み込んで家族のために料理をしている。
カビリア
ユヴァが想いを寄せているヌミディアの女性。ユヴァの傭兵稼業を快く思っておらず、戦場で回収してきた彼からの贈り物を犬にあげてしまうほど。傭兵をやめ、自分のために闘技大会で優勝すると息巻くユヴァを『さっさと負けて、無傷で帰って来て欲しい』と、にべなくあしらう。

単行本[編集]

脚注[編集]

外部リンク[編集]