戦国史 (ゲーム)

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戦国史
ジャンル 歴史戦略シミュレーションゲーム
対応機種 Windows PC
開発元 浅香達彦(asaka)
バージョン 1.13h(2008.7.22)
人数 1人
  

戦国史(せんごくし)は、日本の戦国時代を舞台としたシェアウェアWindowsPC用シミュレーションゲーム。開発者は浅香達彦(asaka)。ゲームの目的は、日本全国の戦国大名の中から一家を担当し、天下統一を目指すことである。また、シナリオ作成エディタが付属しているため、日本の戦国時代のみならず様々なシナリオがユーザーから発表されている。

目次

[編集] 概要

根強い固定ファンを持つ同人ゲーム歴史シミュレーションゲームであり、シンプルで戦略性を要求するシステムと拡張性、シナリオ作成の自由度の高さから、パッケージゲームとも遜色のない出来となっている。

2001年にフリーウェアとして発表され、2005年6月には正式版である戦国史SE(Shareware Edition)が公開された。また、地形表示・経路種類・軍船・海戦などの正式版の機能を一部省略したバージョンが、戦国史FE(Freeware Edition)として公開されている。

エディタが標準で添付されており、テキストエディタ等でも簡単にシナリオの作成・編集がすることができることから、多数のオリジナルシナリオ(在野シナリオと呼称される)がユーザーによって発表されており、舞台は戦国時代に留まらず、アメリカ大陸以外の全世界を網羅したチンギスハーン中世ヨーロッパ三国志応仁の乱琉球戦国時代、関ヶ原第二次世界大戦などの史実を元にしたものから、第二次世界大戦後連合国分割統治された架空の日本を舞台にしたものや、オリジナルの世界を舞台にしたもの、またゲームやアニメなどの著作権物を元にしたシナリオなどが多数発表されている。

ゲームシステムはシステムソフト(現・システムソフト・アルファー)のPCゲーム『天下統一』寄りであるが、外交政策に重きを置いており、同盟を組んだり時には大勢力に従属したりといった戦略性を問われる作りになっている。

2006年6月のβ版バージョンアップ(翌7月に正式化)で条件イベントシステムなどが実装され、より凝ったイベント演出や世界観の再現も可能になった。2008年7月22日現在の最新バージョンは、Version 1.13hである。

[編集] 外交(不戦同盟/従属/臣従)システム

本ゲーム最大の特徴は、精緻かつダイナミックに変動する外交システムにある。すなわち本ゲームで特定の大名家を担当するプレーヤーは自家の規模の大小に応じ、他家を勢力下に置いて自由に使役したり、逆に大勢力の庇護下で自家の存続を図りながら領土拡大に努めることができる。相互の関係はその影響度の違いによって敵対/不戦同盟/従属/臣従の4段階と宿敵関係に5分類され、全国の大名が同盟締結・破棄、他家の傘下入り・独立などで刻々と関係を変えながら、拡大、衰亡を繰り返していく。

以下に各外交関係の概要を示す。

敵対
外交関係のない一般的な関係で、いつでも相互の領内に侵攻できる。
不戦同盟
最も緩やかな外交関係で、相互の大名家の独立・主体性は維持したまま相互不可侵の状態。同盟締結を申し込んだ大名家は、相手の石高に応じ同盟資金の拠出が必要である。また他の外交関係も同様だが、相手が応じるかどうかは相互の石高差に左右され、同盟を拒否されることも当然ある。
従属
不戦同盟がいわば両家対等の外交関係であるのに対し、両家間に外交面での主従関係が生じるのが従属である。すなわち従属大名家は、配下武将の動員など独立家としての権能は維持できるものの、外交面での主体性は主家に移行。主家大名と同一の外交関係になるとともに、自発的な外交交渉はできない。従って従属大名になると、それまで自家傘下の従属・臣従させていた家への影響も失われる。これを逆手に取って、初期状態で宿敵(後述)関係にある家と同盟関係になることも可能である。
臣従
最も強い主従関係。臣従家は外交面のみならず配下武将の動員の主体性も失われるほか、主家軍勢の自領内移動を許し、兵力移動・戦闘は主家と一体化する。
宿敵
敵対関係が固定され、最初から一切の外交交渉が不可能な関係。サンプルシナリオ上では武田家VS上杉家、毛利家VS尼子家、織田家VS今川家など史実に基づいた設定がなされている。

こうした外交システムはコーエー(光栄)の信長の野望シリーズ三國志シリーズなどの他ゲームにも一定程度存在するが、本ゲームにおいては外交戦略が自家存続、勢力拡大に影響する度合いが極めて大きく、この政略重視の構成が戦略シミュレーションゲームファンの高評価を得る要因の1つである。外交関係のダイナミズムを重視しているため、敵国が従属・臣従を選択する確率は先述のコーエー作品よりも遙かに高い(ただし自分の勢力の大きさによる)。また志願従属、志願臣従のコマンドがあり、はじめは大勢力の元で雌伏忍従し、のち裏切って主家を倒し統一を目指すこともできる。

[編集] システムの特徴を利用することについて

システムの性質上、現実世界では不自然な事態が生じる場合があり、それを意図的に発生させることもできる。例えば滅亡した大名家の武将が滅亡時に不戦同盟・従属関係にあった大名家に落ち延びていく場合があることを利用して、遠隔地で滅亡間近の大名家と不戦同盟・従属関係を結ぶことで優秀な武将を容易に集めることができる。また従属・臣従先の大名家が滅亡した場合、その大名家が有していた外交関係は旧従属・臣従大名にそのまま引き継がれる。このシステムを利用すると、上述のように宿敵関係にある大名家と同盟関係になることができる。

その他にもコンピュータの思考ルーチンを利用したテクニックは多数あるが、これらを用いることについては賛否両論となっている。また、その種類や使われる状況によっても異なる。例えば大大名でのプレーではこういったテクニックは使わないが、弱小大名でのプレーでは必要最低限使うというプレイヤーもいる。

[編集] 標準添付シナリオ


注意以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。


[編集] 概要

戦国史本体には『戦国史サンプルシナリオ』が同梱されている。ボリュームはあるがあくまでサンプル扱いであるため、戦国史SEではシェアウェア料金を支払う前の試用状態であってもこのシナリオに限り一切の制約なしに遊ぶことができる。

ゲームは1550年4月の群雄割拠状態からスタートし、蝦夷国北海道)南部を含めた日本列島統一を目指す。全国の全ての拠点がプレイヤー勢力の傘下に入ると「プレイヤー大名の当主が朝廷から征夷大将軍に任命された」旨のメッセージが表示され、エンディングとなる。

2008年時点で戦国史に同梱されている正式最新版は2006年10月28日リリース版だが、史実との整合性や条件イベントの実装などに未完成な部分もあるため、ユーザーコミュニティにて改良版リリースに向けた取り組みが日夜続いている。ただしこのシナリオは「サンプルシナリオ改試」という名前になっているが、シェアウェア版でユーザー登録を行っていない場合は2年間限定の対象となる。

[編集] 2006年10月28日版

2006年10月28日リリース版では大名は358家、拠点は598城、武将は1393名に上る。条件イベントは未完成であり、陶家関連・松平家関連の合計5イベントと、ゲームに関係のない「戦国歴史メモ」機能のみが実装されている。開始時点において、臣従大名を含む石高が上位20に入っているのは以下の大名家である。

大内家大内義隆
61万7500石、臣従大名11家。西中国から九州北部までを支配する最大勢力。直轄領がわずか2つの4万5000石にすぎないなど基盤は脆弱で、武将能力値にも恵まれない。陶隆房(晴賢)による謀反劇(大寧寺の変)が条件イベントとして再現されており、1551年8月には配下の全大名が独立してしまう。宿敵は尼子家。
北条家北条氏康
41万5000石、従属1家、臣従4家。相模、伊豆の全域と武蔵の大半を領有する関東最大勢力で、直轄32万5000石の安定性と町収入の多さに加え、貿易港(下田)も有するのが強み。宿敵は上杉家・山内上杉家・里見家など多数。武田家・今川家とは同盟していない。
本願寺本願寺証如
40万8000石、臣従4家。本拠は加賀だが一向衆勢力などの飛び地を4箇所持ち、当主証如も摂津石山城の飛び地にいる。戦国史では当主と離れた勢力の運用は「軍団」システムによるコンピュータ制御に任せることになるため、南北を宿敵に挟まれた主力をいかに維持するかが鍵になる。宿敵は朝倉家・織田家・能登畠山家。
上杉家上杉謙信
37万3000石、従属4家、臣従6家。越後が本拠。当主謙信の能力値は武勇と野戦統率が最大値の10である。宿敵は北条家・武田家。越後北部から始めて奥州のほとんどの大名家を外交のみで勢力下に収めることが可能である。
今川家今川義元
36万石、従属4家、臣従6家。駿河、遠江から三河にかけて横長の勢力を持つ。宿敵は織田家。
大友家大友義鎮
35万1000石、従属1家、臣従8家。本拠豊後のほか筑後、筑前に勢力を持つ。全国6位の大勢力にもかかわらず宿敵はおらず、豊前杉家などの大内九州勢力も崩壊イベント後に簡単に従属させることができる。このほか戸次鑑連(立花道雪)・臼杵鑑速など高能力の武将を抱える点、周辺に中小大名が多い点など好材料が多く、序盤はもっとも勢力拡大が容易である。
三好家三好長慶
30万7000石、従属2家、臣従3家。領地は畿内から淡路を抜けて四国に細長く伸びており、SEでは水軍力が重要となる。堺、岸和田など当時の経済先進地を領内に有し町収入は全大名中最大。ただ領地が寸断されており、本願寺同様、四国内の配下勢力を軍団に委任するのが鍵となる。政治7、智謀9の能力値を持つ松永久秀を抱える。宿敵は細川京兆家。
朝倉家朝倉義景
29万2000石、臣従2家。越前が本拠。直轄領の割合が高く領内も肥沃なのが強み。宿敵は本願寺。
山内上杉家上杉憲政
29万1000石、従属2家、臣従5家。上野の大半と武蔵北端に勢力を持つ。宿敵は北条家。序盤で上杉、武田の2大勢力とうまく不戦同盟を結びながら、対北条に集中できるかが鍵となる。
織田家織田信秀
25万2000石、従属1家、臣従1家。尾張が本拠。宿敵は多いが織田信長柴田勝家豊臣秀吉といった高能力の武将が強み。領内も貿易港、鉱山はないものの石高・町収入の高い城を多く有し経済力は高い。宿敵は本願寺・今川家・織田大和守家織田伊勢守家伊賀惣国一揆。なお織田家関連の条件イベントは組み込まれていないため本能寺の変など衰退や分裂につながるイベントは発生しない。このため、このサンプルシナリオでは豊臣家が大名として出現することはない。
武田家武田信玄
26万石、臣従4家。甲斐全域と信濃南部を勢力下に置く。主要武将の能力値の高さと全国大名家屈指の鉱山収入が武器。宿敵は上杉家、村上家、府中小笠原家。信濃の宿敵2家が比較的弱小で分立しているため、各個撃破で急速な勢力伸長が可能。
六角家六角定頼
25万2000石、臣従3家。肥沃で鉄砲生産国でもある近江南部が自領のため序盤で最も有利な大名家のひとつ。宿敵がないのも強み。
河内畠山家畠山政国
24万3000石、従属1家、臣従1家。宿敵はなし(ただし三好との同盟を破棄すると宿敵になる)
里見家里見義尭
23万8000石、臣従4家。宿敵は北条家。領内に4つある貿易港を早期に開発、経済基盤としながら海路で江戸湾対岸・武蔵の北条領に早期に橋頭堡を築けるかが鍵。
細川京兆家細川晴元
23万7000石、従属3家、臣従9家。宿敵は三好家。三好家と同様、畿内と四国に自領が分散している。
斉藤家斉藤道三
23万5000石、臣従5家。大内家同様直轄領が極端に少なく、臣従下の土岐斉藤家などが主力となる。
尼子家尼子晴久
21万2000石、従属5家、臣従4家。宿敵は大内家・毛利家。石見銀山(山吹城)を領内に有し、武田家に次ぐ鉱山収入を誇る。大内、毛利の2大宿敵と接し有力大名家のなかでは最も序盤が厳しい。大内家が陶家謀反で内部崩壊するまでの約1年半をいかにしのぐかが鍵となる。
毛利家毛利元就
20万4000石、従属1家、臣従4家。当主元就や小早川隆景をはじめとして能力値の高い武将が目立つ。宿敵は尼子家。
陶家陶隆房
19万2500石、大内家に臣従。当主隆房は大内家から独立すると「晴賢」へと改名される。また、陶家および毛利家がプレイヤー大名でない場合、陶家が独立した状態で1555年10月を迎えると厳島の戦いが発生し、陶家は強制的に消滅してしまう。なお、陶家がプレイヤー大名である場合、前記の自動独立イベントは起きない。宿敵はなし。
能登畠山家畠山義続
17万4000石、従属1家、臣従3家。宿敵は本願寺。七尾城の貿易収入を早期に開発し経済基盤を整えながら朝倉家と本願寺を手早く挟撃するのが序盤の課題。

21位から30位は佐竹家佐竹義昭・17.1万石)、北畠家北畠晴具・16.4万石)、浅井家浅井久政・15.7万石)、但馬山名家山名祐豊・15.5万石)、島津家島津貴久・15.2万石)、細川典厩家細川氏綱・15.1万石)、豊前杉家杉重矩・14万石)、備前浦上家浦上宗景・12.6万石)、庄家庄為資・12.5万石)、結城家結城政勝・12.1万石)である。

また、その他の特筆すべき大名としては以下の家がある。

アイヌ民族ハシタイン
4000石、従属関係なし。武将は当主ハシタインのほかチコモタインしかいない。コンピュータ制御時にはこのアイヌ民族のみ違った思考基準が設定されており、他の大名家よりも同盟交渉へ応じる確率が高い。同盟相手とは「異民族交易」を行うため、毎月の収入が増加することになる。また通常の大名が全拠点を失った際には「滅亡しました」というメッセージが表示されるが、アイヌ民族の場合は「蝦夷地の奥深くに退散しました」となる。
松平家酒井正親
3万5000石、今川家に従属。1556年に登場する松平元康は万遍なく能力値の高い武将。今川家から独立した場合、条件イベントとして1556年には「徳川」への改姓,1562年に「元康」が「家康」へ改名が行われる。
足利将軍家足利義晴
2万9000石。細川京兆家に臣従。

[編集] 改造

ユーザー主導で進められているシナリオ改造では武将・大名家や条件イベントの追加・調整はもちろん、史実にあわせた国境の調整、同盟・宿敵関係の追加、城や武将名の変更などあらゆる面で改良が行われている。琉球王国も追加され、首里城を本拠とする尚家が登場した。また、ゲームバランスの安定にも重点が置かれている。従来難易度が低かった大友家の場合、島津家・菊池家竜造寺家との宿敵設定や、戦況に応じたきめ細かな戦力調整などにより難易度が向上している。

[編集] 外部リンク