愛知環状鉄道

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愛知環状鉄道株式会社
Aichi Loop Line CO,.LTD
種類 株式会社
略称 愛環
本社所在地 日本の旗 日本
444-0951
愛知県岡崎市北野町字二番訳68番
設立 1986年9月19日
業種 陸運業
事業内容 旅客鉄道事業 他
代表者 社長 山川利治
資本金 94億7,530万円(2011年3月31日現在)
売上高 36億円(2011年3月期)
営業利益 76百万円(2011年3月期)
純利益 37百万円(2011年3月期)
純資産 96億57百万円(2011年3月31日)
総資産 128億98百万円(2011年3月31日)
従業員数 217人(2011年7月1日現在)
決算期 3月31日
主要株主 愛知県 40.32%、豊田市 18.69%、
瀬戸市 8.99%、岡崎市 7.83%、
トヨタ自動車 4.89%、春日井市 2.98%
外部リンク http://www.aikanrailway.co.jp/
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愛知環状鉄道株式会社(あいちかんじょうてつどう)は、愛知県に本社を置く愛知県などが出資する第三セクター方式の鉄道会社である。日本国有鉄道(国鉄)→東海旅客鉄道(JR東海)の特定地方交通線を転換した岡多線と、日本鉄道建設公団の建設線からなる鉄道路線「愛知環状鉄道線」(愛環線)を運営している。略称で愛環(あいかん)とも呼ばれる。

愛環線の沿線にはトヨタ自動車本社と工場群があり、事実上唯一の通勤路線となっている。また、高等学校も多く、その通学路線ともなっている[要出典]

歴史[編集]

愛知万博輸送[編集]

「万博八草駅」(現 八草駅)の駅名標
エキスポシャトル - 万博八草駅(現 八草駅、2005年3月7日撮影)

2005年に開催された2005年日本国際博覧会(愛知万博、「愛・地球博」)に際し、愛環線は既存の通常鉄道では会場から最も至近を通過する路線であった。博覧会開催中の2004年10月10日から2005年9月30日まで、万博会場に最も近い八草駅を「万博八草駅」に改称し、そこから日本初である浮上式リニアモーターカーの愛知高速交通東部丘陵線(リニモ)やシャトルバスに接続をとることで万博会場への輸送に供された。なお、計画当初は線路を会場付近まで延ばす計画があったが、中止になっている[要出典]

万博開催に向け、それまで単線であった線路を一部複線化(国鉄時代から複線化のための用地は確保されていた)したほか、JR中央本線と接続する高蔵寺駅でJR線と線路を接続し、名古屋駅からの直通列車「エキスポシャトル」を毎時3往復設定した。また、普通列車も毎時3往復を4両編成で運転した。これらの大幅な増発によって不足する運転士は近畿日本鉄道(近鉄)から、車両・車掌はJR東海および近鉄からの出向を受け入れることで万博輸送を乗り切った。

日本国際博覧会協会は、会場へのアクセスルートの案内において名古屋から地下鉄東山線経由のルートを積極的に案内せず、主に愛環線経由のルートを呼び掛けた。理由はリニモの輸送力が小さいほか、地下鉄東山線も大変な混雑が予想されたからである。また、愛環とJRでは名古屋駅と万博八草駅間の往復割引切符を設定した[要出典]

愛知万博終了後の2005年10月1日以降は、万博八草駅が元の八草駅に戻されたほか、車両は100系がすべて廃車され、2000系に統一された。一方、JRとの直通運転は万博終了後も実施され、朝・夕の時間帯に名古屋駅と瀬戸口駅間に6本(土曜・休日は運休)の列車が、日中の時間帯に名古屋駅から高蔵寺駅を経由して岡崎駅間に5往復10本の列車がそれぞれ設定されている。なお、直通運転にはJR東海の車両が使用されている。

高蔵寺駅とは逆端にあたる岡崎駅でもJRと接続しているが、両社間の乗り入れを行う列車は設定されていない。また、2004年には万博輸送準備の一環[要出典]として線路を増設し、岡崎駅付近の一部区間でJRと共用していた走行経路をそれぞれ独立させた[1]。なお、六名駅からの線路増設は東海道本線に沿って築堤を造成(いわゆる「腹付線増」)した。

路線[編集]


車両[編集]

2000系電車 2007年8月31日 新豊田駅 100系電車 2005年3月7日 万博八草駅(現・八草駅)
2000系電車 2007年8月31日 新豊田駅
100系電車 2005年3月7日 万博八草駅(現・八草駅

現用車両[編集]

2000系
100系の代替のため2002年以降導入された電車(営業運転は翌2003年から)。JR東海313系電車をベースに、共通部品を使い製造コストを抑えている。全車両が日本車輌製。外装、内装において類似点も多い。

過去の車両[編集]

100系
愛知環状鉄道発足当時から在籍していた車体長19m、片開き3扉セミクロスシートの車両であった。片側が運転台付きで2両組の編成を作る100形・200形と両側に運転台が付く増結用の300形が存在した。車体と台車を新製の一方、電装品には国鉄101系電車の廃車発生品を流用していた。2000系への代替により、2005年(平成17年)11月13日さよなら運転で運用を終了した。一部はえちぜん鉄道に譲渡され、同社MC6001形・MC6101形となっている。

財務状況[編集]

長らく第三セクター鉄道としては比較的珍しく黒字経営が続いているが、2006年度(平成18年度)決算では、単年度約3億2,309万円の赤字、前期純利益から相殺した繰越損失額は2億1,562万円となり、赤字に転落した。同年度の利用者は1,166万人と前年度に比べて増加していたが、愛知環状鉄道では減価償却費の増加が赤字決算の原因としていた[2]。ちなみに2012年度(平成24年度)においては、2,660万円の経常損失となったが、補助金等の支援で約2,100万円の利益を計上した。[3]

運賃と乗車券類[編集]

大人普通旅客運賃(小児は半額・10円未満切り上げ、2014年4月1日改定)[4][5]

キロ程 運賃(円) キロ程 運賃(円)
初乗り3km 170 22 - 25 550
4 - 6 230 26 - 29 600
7 - 9 280 30 - 33 650
10 - 12 330 34 - 37 710
13 - 15 390 38 - 41 770
16 - 18 440 42 - 45 820
19 - 21 500 46 870

ICカード導入の展望・JR線との接続における利用[編集]

2012年4月現在、終日駅員配置駅および北岡崎駅自動改札機が設置されている[要出典]

IC乗車カードの導入については、中期経営計画で検討を開始するにとどまっている[6]

JR線から愛環線の各駅を利用する場合は、IC乗車カードの利用は不可能である(直通列車内ではその旨が放送される[要出典])。なお、愛環線の両端にあるJRとの接続駅はいずれも改札を共用しているほか、中間改札は設置されていない。また、愛環線の利用履歴を記録するIC乗車カード用のカードリーダー(改札内コンコースなどに設置されることが多い)も設置されていないため、JR線から途中下車せず愛環線を経由してJR線を利用した場合、IC乗車カードに愛環線を経由した履歴が残らない。

その他[編集]

鉄道会社としては珍しく、パソコン用の列車ダイヤ作成などの運輸運転業務支援ソフトウェア「愛環X号」を各種発売していたが、後に販売が中止されている。発売中止直前時点で「愛環X号」は1号から6号まで発売されていた。

脚注[編集]

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  1. ^ それ以前は、ホームこそ独立していたものの、岡崎駅と六名駅間は経路の一部を東海道本線上り線と使用しており、岡崎駅を出発した列車は東海道本線から見れば逆走にあたる運行をしていた。
  2. ^ 決算 - 愛知環状鉄道
  3. ^ [1] - 愛知環状鉄道 平成24年度決算賃借対照表)
  4. ^ 運賃の認可申請について (PDF) - 愛知環状鉄道、2014年1月17日(2014年4月7日閲覧)
  5. ^ 運賃のご案内 - 愛知環状鉄道、2014年4月7日閲覧
  6. ^ 中期経営計画(平成24年度〜平成28年度) (PDF) 7ページに「IC乗車券導入の検討」と記載。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]