工学者

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工学者(こうがくしゃ)とは、工学に携わる者。この記事、及びウィキペディア日本語版では、もっぱら実務者を指す技術者に対し、もっぱら研究者を指す語として使われている。

概要[編集]

資格認定制度によって授与される称号ではなく日本語語彙の中での語義であるため、簡潔にして一律で明確な定義は困難である。これは本稿の工学者に限らず他の分野も含めて、学者とは何か、学問とは何かという問いに連なる深遠な問題である。

その上で敢えて簡単な定義を試みれば、「工学に関連する分野において学術界での検証・批判に堪える報告・発表を成果とする研究業務を生業とする者、及びこれらの者に匹敵する学術上の業績を挙げた者」である。

学術分野での活動に重点を置く「工学者」または「工学研究者」に対し、産業分野で工学の成果を利用した製品やサービスの開発に従事する者は技術者と称することが多い。

工学者とされる者の代表的な類型として次のものが挙げられる。

  • (1) 大学教員 教授准教授助教授)、講師助教助手)、PD (Post Doctral Fellow) ポスドク(学位取得研究者)
    • 大学人の中で、大学院学生、学部学生は研究業務の一翼を担っているが、彼らは教授の指導の下に活動しており、独立した研究者とは認められないのが通例である。
  • (2) 研究機関の研究者。
  • (3) 民間企業の研究業務に従事し学術活動を行う者
    • 民間企業にあっては個人ごとに研究業務への関わり度合いが異なるため、高いレベルの学術分野での活動を基準に設けることが適当と思われる。
  • (4) (1) (2) 以外であってもそれに匹敵する学術上の業績を挙げた者

他の考え方として「博士(工学)」または「工学博士」など、工学と関係性がある学位を有する者を工学者工学研究者とする考え方もあるが、学位取得後に学術的な活動に就かない例があることを考慮すると適当ではない。大学にあっては、工学に関連する分野で教授に任用されるには博士の学位が必須である場合が多く、工学者に当てはまる者のうち大学、研究機関、企業の研究部門では人材の採用に当たって学歴が選考要素となるため、また採用後も成果が得られればそれをまとめて学位を取得するため、これらの構成員では学位を持つ者の割合が高いことは事実である。

例外的な例でみうけられるのは、ノーベル化学賞を受賞した田中耕一などで、氏の場合は「工学士」の称号(現在では、法令の規定により、称号ではなく学位とみなされる)のみを有し、「修士の学位」や「博士の学位」は有していない。しかし、田中耕一は研究者として、工学者として学位レベルを有する研究を行っている。なお、田中耕一はノーベル賞受賞後は東北大学より名誉博士の称号を授与されているが、法令や国際慣習に基づく「学位」ではない。田中耕一本人は、職人的科学者を続けると宣言している。

語の利用頻度としては、科学者 (scientist) に比べ、工学者 (engineer)、工学研究者 (researcher of engineering) という用語は用いられることが少ないようである。

工学者の一覧[編集]

カッコ内は専攻分野。

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