悪魔城ドラキュラX 血の輪廻

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悪魔城ドラキュラX 血の輪廻
ジャンル アクション
対応機種 PCエンジン SUPER CD-ROM2
Wii (バーチャルコンソール)
開発元 コナミ
発売元 コナミ
人数 1人
メディア PCE: CD-ROM
VC: ダウンロード配信
発売日 PCE: 1993年10月29日
VC: 2008年4月22日
その他 RSS(Roland Sound Space)対応。
この他、『悪魔城ドラキュラ Xクロニクル』(PSP)にも収録。
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悪魔城ドラキュラX 血の輪廻』(あくまじょうドラキュラエックス ちのロンド、英題: Castlevania: Rondo of Blood[1])は、コナミから1993年10月29日に発売されたPCエンジン SUPER CD-ROM2用ソフトのアクションゲーム。

概要[編集]

悪魔城ドラキュラシリーズのPCエンジンでの作品。タイトルの「X」は、本作がシリーズ通算10作目であることに由来する(番外編といえる『悪魔城すぺしゃる ぼくドラキュラくん』は除く)。ステージクリア型の横視点スクロールのアクション。ステージには表面と裏面があり、分岐はステージ間ではなくステージ内で別ルートを見つけ通る分岐システムを採用しており、ステージのどこかには村の女性達も捕らわれている。主人公リヒター・ベルモンドが恋人アネットの救出とドラキュラ伯爵退治を目指し悪魔城に向かう。リヒター以外にゲーム途中で救出できる女の子・マリアでもプレイ可能で、デモシーンなどもマリア独自のものが用意されている。シリーズ初のCD-ROM媒体で作られ、その大容量がグラフィックやサウンドに生かされて、アニメーションによるデモシーンや、CD-DAによる音楽とキャラクターボイスなどが初めて導入された。PCエンジン向けにキャラクターのイラストや設定もシリーズ初のアニメ風になったが、ゲーム自体は従来通りのシリアスなゴシックホラーアクションである。キャッチコピーは、「血の因縁は俺が断つ」。ゲーム販売店わんぱくこぞうでは、予約特典として本作のオリジナル貯金箱が付いた。

ディレクターの萩原徹によると、1回クリアしただけでは終わらない、何回でも遊べるゲームにしたかったという。また、演出にも凝っており、細かい所にも仕掛けがある。プレイキャラクターは開発中は4人の予定だったが、結局2人となり、リヒターがハードでマリアがイージーというゲーム難易度分け的な役割りとなった。[2]

2007年11月8日には、本作のリメイク版である『悪魔城ドラキュラ Xクロニクル』(PSP)に、『悪魔城ドラキュラX 月下の夜想曲』と本作の移植版も収録され発売された。なお、ゲーム雑誌の『Xクロニクル』記事などでは、本作はPCエンジン最高のアクションゲームと評された[3]

2008年4月22日には、Wiiバーチャルコンソールで配信開始された。

システム[編集]

従来のシリーズ作品にあった基本武器の鞭のパワーアップは本作にはない。サブウェポンには通常よりハートを大量消費してアイテム(サブウェポン)の未知なる力を引き出す「アイテムクラッシュ」というシューティングゲームボムのような一瞬無敵・広範囲強力攻撃が新たに加えられた。ステージクリア制であるが、完全な一本道ではなく、多分岐システムを採用している。ステージは2面から4面(隠しで5面も)には表面と裏面があり、その分岐は『悪魔城伝説』のようなステージ間でのルート選択ではなく、ステージ内で分岐ルートを見つけ出して進み分岐する方式。ステージ中に様々な仕掛けによる別ルートがあり、壁等を破壊したり下に落下したり仕掛けを動かしたり別の道を行ったりすることにより裏ステージへ進んだりする。また、ステージ中には捕らわれの女性4人も隠されており、マリアを救出するとプレイキャラクターとして使用可能となり(プレイ途中でのキャラチェンジはできない)、全員救出してクリアするとエンディングが少し変化する。マリアでプレイすると、女性救出時とドラキュラ戦でのデモシーンや、エンディング、アイテムやゲームオーバー画面などもリヒター時とは違ってマリア独自のメルヘンチックなものとなる。

一度クリアしたステージはゲーム開始時のファイル画面の「STAGE SELECT」で選択してプレイでき、マリアを救出していれば「PLAYER SELECT」で選択できる。ファイル画面では他に、ステージ踏破率のパーセント表示やコンティニュー回数表示、ゲーム中に取得したお金(ドル袋)を使ってクリア済みステージのボス戦攻略のコンピュータプレイが見られる「TECHNIC」や、BGMが聴ける「SOUND TEST」がある。本作は一部にローランドの「RSS」(Roland Sound Space)方式を採用しており、オーディオステレオで擬似的な3次元立体音響が聴ける。なお、PCエンジンのCD-ROMソフトは音楽CDプレイヤーで再生した場合、オーディオトラックを再生すればサウンドトラックCDとして使えるが、データトラックを再生してしまうとスピーカー破損の危険性がある。このため、CDプレイヤーで再生するとトラック1が警告音声、トラック2がデータトラック、トラック3以降がCD-DAのゲームBGM全曲(ゲームのイベント音声やデータトラックがある場合もある)となっているが、本作ではトラック1の警告音声がリヒターとマリアの掛け合い寸劇のようになっている。

OP・EDやイベントデモはアニメーションを用いたビジュアルシーンが挿入されている。なおこれは不評だったという[4]。細部に渡る演出も多く、地形や敵の行動パターンなども練り込まれており、ドラキュラを除く各ステージのボスをノーダメージで倒すとボーナスとしてプレイヤー残り数が1増えるが、ボスの多くはそれぞれ個性的な死に際のファイナルアタックでダメージを与えてこようとする(但しファイナルアタックでミスになる事はない。体力フル時によるパーフェクトボーナス(1UP)を阻止するための攻撃である)。回復アイテムは従来の肉以外に、ケーキなど様々な食べ物も登場する。

キャラクター[編集]

リヒター・ベルモンド(CV堀川仁
本作の主人公。ヴァンパイア・ハンター。19歳。正義感が強く、曲がった事が嫌い。ベルモンド家の末裔で、ドラキュラに立ち向かっていく。基本武器は先祖伝来の聖なるムチ。サブウェポンは短剣、斧、聖水、クロス、懐中時計、魔法の書、鍵(特殊な扉を開けるアイテム扱い)。操作は基本的に従来の悪魔城ドラキュラ同様だが、新規アクションとしてセレクトボタンで「アイテムクラッシュ」があり、ハートを大量消費してサブウェポンごとに異なる強力な攻撃を使える(サブウェポンを何も持っていない時は炎の鞭)。他にIボタンを素早く2回押すと後方宙返り、Iボタン押しながら方向キーで向きを変えずに歩ける。
マリア・ラーネッド(CV:鉄炮塚葉子
2人目のプレイキャラ。ベルモンド家の遠縁の娘。12歳。とにかく正直で負けず嫌い。精霊を守護にして戦う。幼いながらドラキュラ退治に行くが捕まってしまい、悪魔城のどこかに囚われている[5]。助け出すとプレイヤー選択で使用可能になる。基本攻撃は白い鳩で、2連射可能。サブウェポンは赤い鳥、ネコ、カメ、ドラゴン、タマゴ、音楽の書、鍵。マリア独自のアクションとして、ジャンプ中にもう一度Iボタンで2段ジャンプでき、下 + Iボタンでスライディング(斜め下 + Iボタンでは前転スライディング)。格闘ゲームのようなコマンド入力により強力な隠し攻撃も使える。上ボタンを押し続けるとそわそわ体を動かす。前述の通りイージー向けキャラで、リヒターより使いやすく攻撃力も上だが、受けるダメージはリヒターより大きい。
アネット(CV:本田あつ子
リヒターの恋人。17歳。意志が強く、曲がった事が嫌い。誰にでも優しくて、落ち着いている。悪魔城のどこかに囚われている。
テラ(CV:村田博美
村の教会のシスター。19歳。おおらかで活発、情熱的な心を持つ。悪魔城のどこかに囚われている。
イリス(CV:安田亜紀江
村の医者の娘。17歳。明るく、面倒見がよくてよく気がつく。悪魔城のどこかに囚われている。
ドラキュラ伯爵(CV:石丸博也
悪魔城の城主で、復活した邪悪な吸血鬼。若い女性の血を吸って永久の生命を保っている。推定年齢800歳。冷酷無比だが、王族ならではの気品と優雅さも持つ。

ステージ[編集]

本作では2面から5面までにそれぞれ裏面があり、「'」付けで表記される。各ステージにはサブタイトルがついており、リヒター・マリアどちらでプレイしているかでタイトルが異なる。下記表のステージタイトルでは「リヒターを前 / マリアを後ろ」に表記している。マリアはゲーム途中で救出することで使用可能となるので、オープニング扱いのSTAGE 0はリヒターのみ。なお、このサブタイトルのいくつかは、スーパーファミコン版の攻略本『悪魔城ドラキュラのすべて』(手塚一郎著)でのコラムのタイトルからとられている。

ステージ ステージ名 BGM ボス
0 街道
「PROLOGUE」
※リヒターのみ
- -
1 廃虚の村
「炎の晩餐[6] / 惨劇の故郷」
乾坤の血族 ワイバーン(2へ進むルート)
サーペント(2'へ進むルート)
2 悪魔城入口
「神よ力を与え給え / 神様 力をお与え下さい」
Vampire Killer ウェアウルフ(3へ進むルート)
ボーンゴーレム(3'へ進むルート)
2' 湖上の橋
「正面突破 / まわり道は嫌」
Cross a Fear
3 礼拝堂
「邪悪な祈りが闇を呼ぶ / 復讐の流血王」
血の涙 ミノタウロス(4へ進むルート)
ドゲザー(4'へ進むルート)
3' 墓地
「血の渇きからの開放 / 魂にやすらぎを…」
Cemetery
4 悪魔城内通路
「無数の恐怖の上に / 同胞の屍の上で」
Beginning デュラハーン(5へ進むルート)
カミーラとラウラ(5'へ進むルート)
4' 山岳地帯
「水魔の砦 / 最後の分岐」
Slash
5 幽霊船
「悪魔は夜はばたく / 決戦の塔へ」
幽霊船の絵 死神
5' -
「彷徨 / 戦慄」
Op.13 -
6 守護者
「悪夢 再び / 不死の旋律」
Former room[7] ジャイアントバット
メデューサ
ミイラ男
フランケン
シャフト
7 時計塔
「聞け 血の鎮魂歌を / 夜明けを信じて」
巣窟 シャフトゴースト
8(FINAL) ドラキュラ伯爵
「血の輪廻 / 終焉の刻」
Poison Mind ドラキュラ

5'は隠しステージで、クリア後でないと行けず、難易度は他のステージより高め[8]

なお、他に「あくまぢょおどらきゅらX(ペケ)」もある。これはSUPER CD-ROM²用ソフトをCD-ROM²および旧システムカードで起動すると出る注意画面が本作ではミニゲーム風になっているという、隠しおまけ的なもので、STAGE X 「血の因縁はSUPER CD・ROM²でなければ断てない」となっており、BGMはOp.13。わずか3画面ほどとごく短いながら、ポリゴン風でコミカルにデフォルメされたデザインのリヒターを操作できる。バーチャルコンソール版では隠しコマンドにより再現可能。

スタッフ[編集]

  • PRODUCER: Y.Yamada(山田善朗)
  • DIRECTOR: T.Hagihara(萩原徹)
  • PROGRAM: T.Hagihara、GAGENSAI、Shingo.T(高塚新吾)
  • CHARACTER DESIGN: T.Furukawa(古川敏治)、R.B(Reika Bando)、K.Yamada(山田耕司)、KURO!
  • SOUND STAFF: あきろぴと(荘司朗)、地獄車中村(中村圭三)、Sanoppi(佐野朋子)、メタルユウキ(斎藤幹雄
  • GUITAR SOLO: 古川もとあき(古川元亮
  • VISUAL STAFF: あきろぴと、Sanoppi、いもほれいまい(今井一仁)
  • PACKAGE DESIGN: いぬまり、M.Yoshihashi(吉橋真弘)
  • VOICE STAFF[9]: Ryuichi、AKT、NOR、さうしらう、バビット・K、Sanoppi、OPA
  • OP VISUAL ナレーター: ハンス・ギニター・クラウド

出典・脚注[編集]

  1. ^ 本作は日本のみの発売だったため欧米版はなく、攻略本等での英題は『Dracula-X Reincarnation of Blood』だったが、『Xクロニクル』の欧米版に収録された本作移植版ではこのタイトルとなった。
  2. ^ 攻略本「悪魔城ドラキュラX 血の輪廻 公式ガイドブック」のスタッフインタビューより。
  3. ^ GAME SIDE」や「電撃PlayStation
  4. ^ 『月下の夜想曲』サウンドトラックCDのライナーノーツ「今回のドラキュラXでは前回不評だったデモシーンをきわめて普通に作った」
  5. ^ 救出時のマリアのセリフ「悪いおじちゃんをやっつけに来たんだけど、つかまっちゃったの」より。
  6. ^ プロモ用体験版(製品版より難易度が高くBGMアレンジも違う)では、「遅すぎた到着」となっていた。
  7. ^ 各ステージのボス戦前のPCエンジン内蔵音源曲。本作当時は曲名不明だったが、後に『Xクロニクル』時にこう名付けられた。
  8. ^ 本作の難易度があまり高くなく調整された(開発中はもっと高難度だった)ために悪魔城ドラキュラとして物足りないと感じたプログラマーの高塚新吾があちこちのステージからパーツを寄せ集めて作ったものが5'として追加されたという。
  9. ^ 声優が明記されているキャラクター以外の音声等は、これらコナミスタッフ達の音声が収録されている(本作のサウンドトラックCD「悪魔城ドラキュラX」のライナーノーツより)。

外部リンク[編集]