広島地区共通カード

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

広島地区共通カード(ひろしまちくきょうつうカード)は、1993年に導入された広島県西部(大竹市を除く)・北部地区で共通利用できる乗車カードシステムの総称。

なお、カード自体の正式名称は発行事業者によって異なり、広島電鉄とエイチ・ディー西広島はパセオカードアストラムラインアストラムカード、その他のバス事業者はすべてバスカードである。

原則としてどの社局で発売されたカードでも加盟社局間相互に使用が可能だが、パスネットスルッとKANSAIのような共通利用システムに対するブランド名はないため、ここでは便宜的に「広島地区共通カード」と呼称する。

2008年1月に導入されたPASPYの更なる普及の為、2009年10月31日には広島電鉄が販売の中止予定で、2010年には利用そのものを中止予定。[1][2]

目次

[編集] 利用可能社局

[編集] 現在

[編集] 過去

  • 広交タクシー(フジハイツ線のみ)
    • 同社のバス事業廃止に伴い利用不可能となった。なお、フジハイツ線はエイチ・ディー西広島に移管され、バスカードが利用可能となっている。
  • 広今あきなだ高速(蒲刈線のみ)
    • 同社のバス事業廃止に伴い利用不可能となった。なお、蒲刈線は瀬戸内産交に移管され、バスカードが利用可能となっている。

[編集] 歴史

  • 1993年平成5年)3月25日 広島電鉄(バスのみ)、広島バス、広島交通、芸陽バス、備北交通、中国JRバスで利用可能な6社共通バスカードを導入。
  • 1994年(平成6年)8月20日 広島高速交通が参入。従来6社発行のカードはバスカード、広島高速交通発行のカードはアストラムカードとなる。
  • 1996年(平成8年)8月31日 呉市交通局が参入。ただしこの時は広島線のみ利用可能。
  • 1997年(平成9年)3月31日 広島電鉄が電車にも導入。広島電鉄(電車)発行のカードのみパセオカードと名称を変更する。(バスはバスカードのまま)
  • 199X年(平成X年)XX月XX日 宮島松大観光船(現・宮島松大汽船)が参入。
  • 1999年(平成11年)XX月XX日 エイチ・ディー西広島が参入。広島電鉄の子会社であるため、カード名称はパセオカード
  • 2000年(平成12年)1月19日 広島あきなだ高速(現・広今あきなだ高速)が参入。蒲刈線のみ利用可能に。
  • 2001年(平成13年)9月XX日 広交タクシーが参入。フジハイツ線のみ利用可能に。
  • 2002年(平成14年)3月1日 呉市交通局の一般路線(一部)での導入開始。
  • 2003年(平成15年)4月1日 広交観光井原線で利用可能になる(中国JRバスからの移管に伴うもの)。
  • 2003年(平成15年)10月1日 広交タクシーが撤退(理由は前述)。府中町のコミュニティバス「つばきバス」と呉市交通局全路線で利用可能になる。
  • 2005年(平成17年)4月1日 JR西日本宮島航路(現・JR西日本宮島フェリー宮島航路)で利用可能になる。
  • 2006年(平成18年)6月2日 廿日市市のコミュニティバス「廿日市さくらバス」で利用可能となる。
  • 2007年(平成19年)4月1日 広今あきなだ高速が撤退(理由は前述)。瀬戸内産交が参入。蒲刈線のみ利用可能に。
  • 2008年(平成20年)1月26日 路線バスの広島市内中心路線などからICカード(PASPY)を順次導入開始。2009年度中に全路線で導入完了予定。
今後の予定
  • 2009年(平成21年)10月31日広島電鉄がパセオカードの販売を終了予定。
  • 2010年(平成22年)10月広島電鉄がパセオカードの利用を終了予定。

[編集] 概要

  • 発売額は1,000円、3,000円、5,000円の3種。いずれも大人用のみで、小児用や複数人用はない。
  • それぞれ発売額の10%のプレミアム(1,000円→1,100円分、3,000円→3,300円分、5,000円→5,500円分それぞれ利用可能)が付くため、いわば回数券カードの役割を果たしている。
  • 広島電鉄発行のカードは裏面左上に「1自」「2自」「電車」の表示がある。
  • 購入は広電電車・各バスの車内・広島バスセンター定期券売り場など。広島バスセンターでは各事業者のさまざまな絵柄のカードがまとめて1台の自動販売機に入っている。
  • バスカードの中には映画の割引券としても使用可能なものもある。

[編集] 利用方法

[編集] 各バス社局・広電電車

乗車時
乗車口のカードリーダーにカードを通す。この際カードに乗車または乗車停留所が記録されるため、整理券を取る必要はない。
  • 広電電車では一部の市内線電停や宮島線各駅にカードリーダーが設置されている。乗車前にここにカードを通しておけば、乗車口のカードリーダーにカードを投入する必要がない。
降車時
降車口のカードリーダーにカードを通す。運賃はこの時に一括で引き落とされる。
  • 大人1人での使用時は、直接カードリーダーにカードを通して降車すればよい。
  • 子供や運賃割引適用者が利用する場合・1枚のカードで複数人の運賃を支払う場合は、「子供運賃」「大人○人、子供○人での利用」のように子供・割引運賃の適用者であることや、カードで運賃を支払う大人と子供の人数をそれぞれはっきりと乗務員に伝え、乗務員の指示を受けてからカードを通す(乗務員がカードリーダーの設定を変更する必要があるため)。なお、乗車時は特に乗務員に声を掛ける必要はない。
  • 運賃がカード残額に満たない場合は、現金の他、別のカードで不足分を支払うことができる。
乗り換え・乗り継ぎ
  • 広電電車から別系統の広電電車に乗換指定電停で30分以内に乗り換える場合、乗り換えた電車の運賃は無料となる(運賃の異なる白島線から別系統への乗り換えは大人50円・小児30円が乗り換えた電車の降車時に引き落とされる)。
    • 現金で乗り換えの際必要となる乗換カードを乗務員から受け取る必要はなく、最初に乗った電車、乗り換えた電車ともにカードリーダーにカードを通すだけで、自動的に処理される。
  • 広電電車から各社局バス相互の乗り換え、バス相互の乗り換えは、同一社局間や異社局間に関わらず、60分以内であれば乗り換えた電車・バスの運賃が一律20円引きとなる。ただし、バスからバスへの乗り換えの場合、同一系統の乗り継ぎ(いわゆる途中下車)、往復乗車は対象外である。

[編集] 広島高速交通

アストラムラインでは、駅での入・出場時に自動改札機にカードを投入すると、自動的に運賃が引き落とされる。

注意事項

以下の場合は、入場前に自動券売機にて乗車券類への引き換えや差額の支払いが必要となる。

  • 入場券として利用する時。
  • カードの残額が180円に満たない時。
    • アストラムラインでは、他の共通カード参加社局と異なり、まず入場時に大人初乗り運賃の180円が徴収され、出場時に差額が差し引かれるパスネットと同様の方式を採っている。また自動改札機はカードの2枚同時投入に対応していないため、このような処理が必要となる。
    • なお、残額は180円以上あるが目的駅までの運賃には満たない場合は、そのまま入場し、着駅の自動精算機で精算すれば良い。
    • 自動券売機と自動精算機はカード2枚までの処理に対応している。従って、不足額を別のカードで支払うことも可能である。
  • 複数人で使用する時。
  • 小児
    • 割引運賃対象者も同様。

[編集] 宮島松大汽船

  • 乗船時に、改札口のカードリーダーにカードを通せば、大人1人分の運賃が引き落とされる。
  • 子供、割引運賃の適用者、複数人での利用時は、カードを通す前に係員に申し出る必要がある。

[編集] 宮島航路

  • すべて宮島(宮島駅・宮島桟橋)側の改札口で処理される。
  • 宮島口から宮島に向かう場合は上陸時に、宮島から宮島口に向かう場合は乗船時に、それぞれ改札口のカードリーダーにカードを通せば、大人1人分の運賃が引き落とされる。
  • 子供、割引運賃の適用者、複数人での利用時は、カードを通す前に係員に申し出る必要がある。

[編集] 備考

  • 高速バスでは他地方を結ぶ路線では利用できないが、広島空港 - 広島市内のリムジンバス、広島と周辺の一部の都市(呉市庄原市三次市など)を結ぶ高速便では利用できる。
  • 広島県内発行の広島電鉄と中国JRバスのカードは、広島地区共通カードの他に島根県内の一部でも利用可能ないさりびカード(3,000円・5,000円の2種)を発売している。こちらは広島地区共通カードとして利用できる他、広島電鉄の広島 - 浜田線、広島 - 益田線、中国JRバスの広島 - 浜田線、石見交通(広島 - 浜田線・広島 - 益田線・広島 - 大田線を含む)、イワミツアーの広島 - 大田線でも利用可能である。
  • コミュニティバスでは、府中町の「つばきバス」(広島電鉄が府中町に代わって運行)と廿日市市の「廿日市さくらバス」、三次市の「ウエーブ号」で利用が可能である。

[編集] 脚注

  1. ^ 広電がパセオカード10月中止中国新聞2009年6月2日
  2. ^ パセオカード(バスカード)・回数乗車券の販売終了について