幻夢戦記レダ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

幻夢戦記レダ(げんむせんきレダ)は、1985年に製作されたOVA作品。72分。1985年3月1日に発売。その年の12月21日からは劇場でも公開された。

目次

[編集] 概要

ジャンルはSFファンタジー。異世界に迷いこんだ少女・朝霧陽子が、伝説の「レダの戦士」に変身して戦う。

メガゾーン23と双璧を成すOVA最初期の金字塔的作品。3万本以上を販売した[1]。またビキニアーマーをまとった少女戦士というモチーフは、夢次元ハンター ファンドラドリームハンター麗夢夢幻戦士ヴァリスなど後の作品に大きな影響を与えた。その当時としては女性ファンも多かったことも特徴。

[編集] 用語

ノア
陽子のいた世界。アシャンティの未来を見限ったゼルが我が物にするべく画策したため、蜃気楼として見えている。移動には時空を越えるためのレダ・パワーが必要。
アシャンティ
作品の舞台となる世界で、かつてレダによって統治され、ノアともつながっていたが、レダが伝説の存在となった今では荒廃してしまっている。太陽が二つあるなど、ノア(地球)とは違う惑星らしい。
レダ
アシャンティの伝説では「女神」とされているが、その正体は謎に包まれている。唯一、次元の間にある膨大なエネルギー(レダ・パワー)を自在に操ることができた存在であったが、争いの絶えないアシャンティに絶望し、ノアを封印したと伝えられている。
レダのハート
レダ・パワーを制御する役割を持つ、音の組合せ。操ることができるのは、レダの戦士のみであるとされる。
レダの戦士
守護者としてレダによって選ばれた者。
レダの翼、レダの鎧
レダの戦士が操る可変メカ。双発エンジンの戦闘機形態(翼)と、ロボット形態(鎧)を持つ。鎧は全高約10m。
浮遊城ガルバ
卵形の空中都市要塞で、ゼルの根拠地。多数の浮遊監視塔を従え、大きさも軽く数キロはある。もとはレダ・パワーを高める能力を持った古代遺跡で、レダ教徒による復活途上、ゼルとその一味により奪取・改造された。
ステード
ゼルの手下が使用するエアバイク。浮遊状態で推進ノズルから噴射して疾走するほか、格納式の着陸脚で歩行も可能。機銃を装備している。
巨人
ヨニが操縦する巨大ロボット。全高100m以上あり、コクピットは小型飛行ポッドになっている。名前と武器は無い。
小説版ではラバースターの名前やアニメには無かった、冷凍波を放つ事が出来るとされている。

[編集] 登場人物

朝霧陽子
鶴ひろみ
普通の女子高校生で、本作の主人公。異世界アシャンティに迷い込み、かつてその地を支配していた女神レダの力を受け継ぐ「レダの戦士」として戦う。
ゼル
声:池田秀一
冷徹な美青年で、アシャンティの総統。元はレダ教徒であったが、レダなき後荒廃したアシャンティに見切りをつけ、陽子たちの世界ノアへ侵出するため、レダ・パワーを探し求めている。ターバンに装着した大きな眼のような宝石で、精神攻撃・支配をする能力を持つ。
リンガム
声:富山敬
人語を話す放浪の学者犬。曰く『全てを観、全てを聴き、全てを知るために旅をしている』。空を飛ぶことができる。陽子がレダの戦士に変身するのを目撃し、行動を共にする。(「リンガム(Lingham)」はヒンドゥー教における男性器の象徴)
ヨニ
声:坂本千夏
レダの巫女の生き残り。外見は幼い少女だが、実年齢は謎。レダの戦士の出現を待望しつつ、ただひとり巨大ロボットに乗ってゼルの手下と戦い続けていた。(「ヨニ(Yoni)」はヒンドゥー教における女性器の象徴)
小説版では大人と設定され言動はお色気お姉さま系となっている。ただし、陽子を助ける部分は変わらず。
チザム
声:辻村真人
小心者の小男で、ゼルの側近。ゼルに従いながらも内心ではレダの戦士の伝説を恐れている。
兵士A、B
声:戸谷公次塩屋浩三
ゼルの(人間の)手下たち。レダのハートを陽子から奪った。
機械兵、ユニット
カエル兵、偵察ユニット、攻撃ユニットなど。陽子やヨニが倒した相手は全てこの機械兵、ユニットである。
オムカ
声:渡辺菜生子
ガルバに入った陽子たちを出迎えたロボット。
A君
陽子の想い人で、同じ高校のサッカー部員。学年や名前は明かされておらず(陽子も「あなた」と呼んでいる)、顔(目)も髪に隠れていて見えない。また、作中の台詞は全てゼルによる幻影であり、本物の彼が話すシーンはない。このような設定・演出となっているのは、女性の視聴者が感情移入しやすいようにとのことである。

[編集] ストーリー


注意以降の記述で物語・作品に関する核心部分が明かされています。


朝霧陽子は、17歳のごく普通の女子高校生。彼女には一途に憧れ続けている少年がいた。告げられぬままの1年5ヶ月に決着を付けるべく、自らの想いを込めたピアノ曲を完成させ、カセットテープに録音する。 そして、ヘッドホンステレオでその曲を聴きながら、いつもすれ違うだけだった並木道で彼に声を掛けようとする陽子だったが、できないまますれ違い、肩を落とす。すると次の瞬間、突然異様な空間に飛ばされてしまう。

そこは異次元世界アシャンティで、陽子はレダのハートを狙う総統ゼルによって引き込まれたのだった。見知らぬ生き物の徘徊する森の中、リンガムと出会った陽子は、自分が異世界にいることを知る。 もと居た世界へ帰りたいと願う陽子は自作の曲がカギであることに気付くが、いきなり襲いかかってきたゼルの兵士たちによってヘッドホンステレオを奪われ、さらに命を狙われる。

追い詰められてしまった陽子は、巨大な花の中で鎧をまとった戦士へと変貌する。見違える様な身のこなしで剣を振るって機械兵を倒したうえ、敵のステードを駆りヘッドホンステレオを持って逃走する兵士たちを猛追するが、取り返すことはできなかった。ステードを失った陽子は、巨大ロボットで偵察ユニットと戦うヨニと出会う。

ヨニからこの世界の成り立ちやゼルの野望を知らされ、さらに陽子こそ世界を救うレダの戦士であると告げられる。戸惑いながらも、あの曲がレダによって送られたレダのハートそのものであり、ゼルの野望が自分の世界・ノアの征服であることを知り戦う決意を固めた陽子は、神殿の地下に眠るレダの翼を覚醒させる。

一方ゼルは、手に入れたレダのハートをコントロールしきれず、苛立ちを深めていた。そこへ陽子発見の報告を受け、心を盗んで利用すべくたくらむ。果たして陽子はゼルを打ち破ることは出来るのか。

[編集] スタッフ

  • 主題歌「風とブーケのセレナーデ
  • 挿入歌「一人ぼっちのドリーマー」
    • 作詞:佐藤ありす、作曲:馬飼野康二、編曲:鷺巣詩郎、歌:秋本理央
  • 挿入歌「行方不明のハートたち」
    • 作詞:佐藤ありす、作曲・編曲:鷺巣詩郎、歌:秋本理央

[編集] 商品

  • アニメ本編
  • 小説(講談社X文庫)
  • ムック
    • 幻夢戦記レダ ストーリー・アルバム
  • レコード
  • CD キングレコード(1987年9月発売)
    • オリジナルサウンドトラックとイメージアルバムをまとめたものも出ている

"Leda:Fantastic Adventure of Yohko"のタイトルで海外展開もされた。

[編集] 幻夢戦記レダII

本作のヒットを受け、第2弾「幻夢戦記レダII」の制作を予定した東宝がイメージ・アルバムを先行で発売。音源の発表はされたが、カナメプロの倒産のためアニメは公開されず、幻の作品になっている。

[編集] 脚注

  1. ^ 「ビデオソフト新しい波(上) オリジナルものガンバル」『日経産業新聞』1985年8月8日付、6面。
他の言語