希少疾病用医薬品

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希少疾病用医薬品Orphan Drug : OD orphanは孤児を意味する)は難病などの治療で必要性が高いのにもかかわらず、患者数が少ないため採算の取れない医薬品を指す。

日本[編集]

日本では薬事法第77条2で指定された、希少疾病に用いられる医薬品をさす。厚生省は1985年に「稀用医薬品の製造(輸入)承認申請に際し添付すべき資料について」の通知、「特定疾患治療研究事業」及び「新薬開発推進事業」を設置してOD開発の促進を図った。しかしアメリカのOD制度に比べ不十分だったため、希少疾病用医薬品の研究開発促進を目的とした薬事法及び医薬品副作用被害救済・研究振興基金法の改正が1993年4月21日に制定され、1993年10月1日より施行されている。さらにこの基金の業務拡大に伴い、1994年4月1日から「医薬品副作用被害救済・研究振興調査機構」に改組され、オーファンドラッグ開発振興業務を行っている

ODの指定を受けるための基準[編集]

  • 日本において対象患者数5万人未満の疾患に用いる医薬品
  • 医療上、特にその必要性が高い医薬品(代替医薬品や治療方法がない、既存の医薬品と比べ、著しく有効性・安全性が高い)
  • 開発の可能性が高い医薬品(使用する理論的根拠および開発計画の妥当性がある)

支援措置[編集]

  • 助成金の支給(開発費の2分の1まで)
  • 医薬品医療機器総合機構による指導・助言
  • 税制上の優遇(開発の経費負担軽減に、法人税額の14%を限度として、助成金を除く試験研究費の15%の税額を控除)
  • 優先審査
  • 再審査期間の延長(最長10年まで)

アメリカ合衆国[編集]

アメリカでは1983年に「オーファンドラッグ法」が制定され、アメリカ食品医薬品局は対象患者が20万人以下の医薬品をオーファンドラッグとし、税制上の優遇にくわえ7年間の市場独占権を認めているが、他の一般的な病気にも有効で製薬企業やバイオテクノロジー企業が大きな利益を得るケースが相次ぎ、過剰保護との指摘もある。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]