巴里華撃団(ぱりかげきだん)は、セガのコンピュータゲーム『サクラ大戦シリーズ』と、それに関連するメディアミックス作品に登場する組織である。
欧州を霊的な脅威から守る「欧州防衛構想」に基づき、日本の帝国華撃団に倣って創設された秘密防衛組織。本部は、フランス・巴里のモンマルトルに位置する「テアトル・シャノワール(“Chattes Noires”、フランス語で「黒猫」の意味)」。その他、凱旋門に支部を持つ。部隊名のフランス語表記は“Groupe Fleur de Paris”で「巴里花組」を意味する。シンボルマークは黒猫の目とフランス国旗をアレンジしたもので、帯には“les Chattes Noires”の文字が入っている。登場時の台詞は「巴里華撃団 参上!」。
司令・秘書[編集]
有事の際にはメル、シーがオペレーターとして通信、状況分析、機器運転等を行う。
- グラン・マ
- 本名はイザベル・ライラック。1879年10月25日生まれ。46歳(『3』)→47歳(『4』)。身長*体重は162*64。A型。フランス出身。声優は相沢恵子。
- テアトル・シャノワールの総支配人であり、巴里華撃団総司令を務める。ライラック伯爵夫人とも呼ばれ、巴里の社交界において顔が広く信頼されている。かつてはステージの踊り子であり、身分の違いを超えた大恋愛の末にライラック伯爵と結婚。それ故に謂われのない誹謗・中傷を受けたこともあるが、持ち前の度量で社交界に自身の存在を認めさせた。度量の大きさで隊員の母親的存在となり、シャノワールの皆から頼りにされ慕われる一方で、任務には厳しく、場合によっては手荒な手段も厭わない。愛猫のナポレオンを抱いていることが多い。
- メル・レゾン
- 1906年6月1日生まれ。19歳(『3』)→20歳(『4』)。身長*体重は158*47。A型。フランス・リヨン出身。声優は小島幸子。
- グラン・マの秘書で劇場の経理担当。シャノワールのステージではレビューの司会もこなす。実家はリヨンの名家。真面目で几帳面、控えめな性格。人見知りが激しい。趣味は詩集を読むこと。ソルボンヌ大学で学んだインテリだが、それを鼻にかけることはない。こっそり講義を受けようと忍び込んだシーと知り合ったことで、大学を自主退学してシャノワールに入る。シーとはアパートのルームメイトでもあり、公私ともに良きパートナーとして行動を共にしている。
- シー・カプリス
- 1909年2月4日生まれ。17歳(『3』)→18歳(『4』)。身長*体重は154*48。O型。フランス・レンヌ出身。声優はかないみか。
- グラン・マの秘書で劇場の事務と広報、売店担当。シャノワールのステージではレビューの司会もこなす。明るく元気で、好奇心旺盛な性格。おっとりした口調で多少子供っぽい。口癖は「ヒューヒュー」。日頃はメルに窘められることも多いが、人見知りしがちで気苦労を背負い込みやすい彼女を気にかける優しさを持つ。元々はパティシエ志望でお菓子に目がなく、自身の菓子作りの腕前も相当なもの。『5』で登場したダイアナ・カプリスと親戚である。
戦闘部隊。平時はテアトル・シャノワールの踊り子としてステージに立っている。
- エリカ・フォンティーヌ
- 修道院の見習いシスター。元気で心清らかで信仰心も厚く、人々への奉仕を喜びとするシスターの鑑のような少女。一方でしばしば看板に頭をぶつけたり、人の言葉を変な方向に解釈するなど、生まれついてのドジと天然ボケで周囲を困惑させている。実は捨て子であり、フォンティーヌ夫妻に養子として育てられた後、発現した自分の霊力を恐れて自ら修道院に入った。
- 栗色の長髪。常に見習い用の赤い修道服を着ている。趣味は聖書の朗読、神への祈り、人助け。スカートの下には常にマシンガンを隠し持っており(銃身が1本の「ラファエル」と、銃身2本で大型の「ガブリエル」の2種を所持)、何か事件があるとすぐに取り出すため、度々凶器準備罪で現行犯逮捕されている。料理は嫌いではないが凄まじく下手で、炊き出しを手伝った際には「不幸な人が更に不幸になる」事態となった。
- シャノワールでは「黒猫のワルツ」の題目で踊り子として活躍するが、生来のドジぶりで舞台を滅茶苦茶にしてしまう事が多く、まともにショーを終わらせることは稀。他、マラカスやタンバリンを使う「おはようダンス」なる怪しい踊りを考え出している。
- 戦闘では機関砲を用いた制圧・支援射撃を担当する。必殺技は霊力を用いた治癒能力で、隊で唯一の回復役としても活躍する。
- クロスオーバー作品である『プロジェクトクロスゾーン』では、ジェミニ・サンライズとタッグを組んで参戦する。巴里へ研修しに来たジェミニと共にシゾーを追いかけていたら、異世界である『ゴッドイーター』の世界に飛ばされた所を他のキャラクターと鉢合わせする。
- グリシーヌ・ブルーメール
- 由緒正しきノルマンディー公爵家の血を受け継ぐ、ブルーメール家の令嬢にして後継者。金髪碧眼。華麗な外見や自然とにじみ出る高貴さを持つと共に、内に流れるバイキングの血脈は勇ましくもプライドが高い。戦斧の扱いを得意とする。趣味はチェスと狩猟。同じ花組の花火とは寄宿舎時代からの親友(グリシーヌは飛び級をしており、花火と同学年だった)。大好きだった叔父を欧州大戦で亡くしている。
- 人は誇りを持って生きるものという信念と、生まれついての貴族として生活してきた経験から、外国人や庶民に対して一線を引く所があるが、目下の者を見下すことのない人徳者。一方で怒りっぽく、不用意な言動を取った相手に対しては即座に愛用の戦斧(どこからともなく取り出す)を振りかざす。常に落ち着き払っているが、実は可愛い動物が好きで、素で行動してしまうことがある。
- シャノワールでは正体を伏せ、ブルーアイの名で舞台に立ち、「海(ラ・メール)」の題目でダンスや歌を披露する。
- 戦闘では戦斧と盾を構え、前線で勇猛果敢に戦う。搭乗機は重装甲が施されており、速度には難があるが攻撃力・防御力に優れる。
- コクリコ
- 移動サーカス「シルク・ド・ユーロ」の団員で、手品や軽業、動物使いなどを披露する。昼間はサーカスの動物達の餌を分けてもらうため、市場で仕事を手伝っている。一人称は「ボク」。大神のことを唯一(帝国華劇団メンバー含む)「イチロー」と名前で呼んでいる。無類の動物好きで、動物と会話したいという願望がある。特に猫が大好きで自分の光武にも描き込んでいる(「ニャンニャン」という名前を付けている)。ネズミだけは例外で大の苦手。帝国華撃団のアイリスとは歳が近いこともあり仲が良く(初対面の際に一度だけ大神のことで喧嘩した)、カンナにも非常に懐いている。
- 年少ながらしっかり者で、常に笑顔を絶やさず明るく元気な性格のためか、市場ではちょっとした人気者。実は駆け落ちしたベトナム労働者とフランス貿易商の娘の間に産まれ、やがて失踪した妻を探すため志願兵としてフランスへ渡った父は欧州大戦で戦死し、ようやく見つけ出した母は別の男性と家庭を築いていたという重い過去を持つ。日頃の笑顔も悲しみを押し殺すための処世術である一面があり、「家族」に強い憧れを示す。作中ではこの心理面を敵に付け込まれたこともあった。
- 花組加入後はシャノワールの舞台にも出演する多忙な日々を送る。サーカスと同じマジカルエンジェル・コクリコの芸名を使い、「魔法使いの弟子」の題目で得意の手品を披露する。
- 戦闘ではシャノワール整備班が制作した「霊力砲(マジカルホーン)」を用いた中距離支援を担当する。搭乗機の機動力は花組随一で、他の機体では不可能な大ジャンプも行える。
- ロベリア・カルリーニ
- 盗みや強盗、要人邸爆破まで殺人以外のあらゆる犯罪をこなし、これまでの罪状を並べると懲役1000年を超える「巴里始まって以来の大悪党」。霊力によって炎を自在に操ることが可能。その霊力に着目したグラン・マが、懲役減刑と引き換えに華撃団に加入させた(なお、グラン・マはロベリアが加入を拒否した場合、彼女を即座に死刑台送りにできる死刑宣告書を保持していた)。銀髪で、アシンメトリーの服装に、片方がひび割れた眼鏡をかけている。
- 元々はトランシルバニアの生まれつき霊力を持ったジプシー一族の出であり、迫害によって家族と故郷を失った過去を持つ。スリやギャンブルは日常茶飯事に行い、目的のためなら手段・方法・代償を選ばない。仲間とも馴れ合いはせず距離を置きたがるが、次第にそれなりの愛着が芽生えていく。ただし天然キャラのエリカだけは遠ざけることができず、唯一の天敵になっている。ギャンブルに強く、演技力や駆け引き、カマかけにも秀でる。酒好きでワインやブランデーに詳しい。
- シャノワールでは正体を伏せ、サフィールの名で舞台に立ち、「ラ・ボヘミエンヌ」の題目でダンスを踊る。エビヤン警部はサフィールの大ファンだが、正体がロベリアということは気づいていない。
- 戦闘では篭手から伸びた長大な爪を振るい、近接戦で敵をズタズタに切り刻む。自身の霊力が影響しているのか、移動時には地中に潜航するかのように姿が消える特性を持つ。
- 北大路花火
- 日本の北大路男爵家の令嬢。フランス人の祖母を持つクォーターであり、黒髪と深緑色の瞳、白い肌を併せ持つ。奥ゆかしく男性の言葉には絶対的に従う大和撫子。留学生として、付き合いのあるブルーメール家に居候しており、グリシーヌとは寄宿舎時代からの親友。幼い頃より外国で生活しているため、実際の日本を知らない。しかし日本に関する知識は豊富で正しく、弓道・書道・華道・日本舞踊等、様々な日本の習い事を得意とする。特に弓道は七段に相当する腕前。趣味は読書。
- 婚約者のフィリップ・ディ・マールブランシュと船上で結婚式を挙げるが、当日に発生した海難事故で死別した過去を持つ。そのトラウマから海やプールなど水が満ちている所を極度に嫌う。また、常に黒い衣装(喪服)を着用するようになる。
- 花組加入後は、タタミゼ・ジュンヌ(日本語に意訳すると「大和撫子」)の名でシャノワールの舞台にも立つようになり、「タタミゼ・ダンス」の題目で日舞を披露する。
- 戦闘では弓の腕を活かして速射式のボウガン(後に大型の蒸気弓)を使い、遠距離からの精密射撃を担当する。
その他[編集]
- 大神一郎
- 黒鬼会との戦いの後、フランス留学と巴里華撃団・花組の隊長就任を命じられる。当初は日本人ということで巴里の人々から偏見の目で見られがちだったが、次第に信頼を得て、最終的には「黒髪の貴公子」と呼ばれるまでになる。『3』終了後に日本への帰国を命じられ、不在中は任意の花組メンバーが、隊長代理を務める。詳細は帝国華撃団を参照。
- ナポレオン
- グラン・マに飼われている黒猫。コクリコ同様、シャノワールのマスコット的存在。奔放な性格で、時折逃げ出しては大神たちシャノワールのメンバーを困らせている。
- 黒い毛や猫という点など、帝劇で飼われている白い犬とは対照的な存在ともいえる。
- 迫水典通(さこみず のりみち)
- 1869年1月28日生まれ[6]。身長*体重は171*58。A型。日本出身。声優(役者)は中丸新将。
- 日本大使(駐在武官)で、巴里華撃団の凱旋門支部長。巴里における大神の上司でシャノワール(巴里華撃団)へと導いた。日本にいた時は政治戦略で右に出る者がなく「鉄壁の迫水」と呼ばれたほどの人物。しかし普段は仕事をさぼってレビューを見に行こうとし、そのたびに秘書に諌められている。気さくでユーモアもあるが、任務遂行には厳しい。狙撃にも長けている。
- ジャン・レオ
- 1882年3月24日生まれ。身長*体重は160*80。O型。フランス出身。声優は斎藤志郎。
- シャノワール整備班長。仕事に対して厳しい頑固職人で、整備班のスタッフたちを「うだうだしてるとセーヌ川に叩き込むぞ!!」とよく怒鳴りつけるが信頼は厚い。以前はドイツのノイギーア社で活躍していたらしく、アイゼンクライトの開発にも携わっていた。酒とギャンブルを好むが、競馬ではかなり負けているらしく、競馬に誘われた大神をグラン・マが制止する場面もあった。
脚注・出典[編集]