山村美紗

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山村 美紗(やまむら みさ、1931年8月25日 - 1996年9月5日)は、日本推理作家。父・木村常信京都大学名誉教授で、1926年京都帝国大学大学院法学研究科に進学後、朝鮮総督府京城法学専門学校長に任じられ終戦まで朝鮮に在住したため、山村も日本統治下の朝鮮京城(現在のソウル)で生まれ育ち、帰国後、京都府立短期大学国文科を卒業した。弟は政治学者木村汎、長女は女優山村紅葉、次女は山村真冬。夫は京都・東山高校の元数学教師で、退職後、70歳を過ぎてから画家となった山村巍(作品は亡妻の肖像画が主)。山村美紗は4人姉弟の長女であり、他に妹が2人いる。

目次

[編集] 来歴・人物

元国語教師。国内に於けるミステリーの女王と言われた。日本のアガサ・クリスティとも讃えられた。

1953年、京都府立大学女子短期大学部国語科卒業[1]1970年に「京城の死」で江戸川乱歩賞候補、翌年「死体はクーラーが好き」が小説サンデー毎日新人賞候補となり、その後作家メジャーデビュー。

京都を舞台とした作品が多く、著作は多数。その作品の多くはテレビドラマ化されている。華道(池坊準華監)や茶道の師範免状、日本舞踊の名取(花柳流)を持ち、作品の舞台としても多く登場する。尚、山村は作家になる前の自らの人生を「株に精通したマネーゲームの天才」と称していたが、実際には短大を卒業後、京都市立伏見中学の教壇に立ち、その後はフリーのライターとして脚本(「特別機動捜査隊」)を手がけたり、月刊誌「推理界」(1970年廃刊)に小説「目撃者御一報下さい」を発表(1967年)などしたりして、細々と生計を立てていた。また、彼女の場合特に生年月日や学歴等、乙女心から来る”たわいない詐称”が多いことでも夙に有名である[2]

深い付き合いで知られた推理作家西村京太郎との出会いは、まだ売れていない頃の西村に山村がファンレターを送ったことが縁となった。西村にとって、それがはじめてもらったファンレターだったという。山村が手紙に「夏休みは旅行に行きました」と書いたところ、西村が女子大生だと勘違いし、山村の住む京都まで自ら会いに出向いた事が発端で二人の交友が始まった。西村は当初、山村を独身と信じていたため彼女にプロポーズしたが、見事に断られたと晩年告白している。それで初めて山村に(夫と)娘がいることが分かり、交流は(山村の夫を除いた)家族ぐるみにまで発展する。のちに山村は西村と共同で嘗て旅館であった建物を購入し、山村一家は本館に西村は別館に住んでいた。本館と別館は鍵付きの渡り廊下で繋がっており、山村宅側からは西村宅へ自由に行き来できたが、西村宅からは山村宅には自由に出入りできない構造になっていたという。山村の急逝後、西村が彼女の未完の遺作「在原業平殺人事件」と「龍野武者行列殺人事件」の2作品を仕上げている。これは、生前、西村と山村との間でどちらかが先に死んだ場合、未完であった作品を完成させるという約束があった。また、長女で女優の山村紅葉は美紗の作品に加えて西村原作のドラマにも必ず出演している。

1996年9月5日、心不全のため急逝。65歳没。滞在中の東京都千代田区帝国ホテルにて、執筆中の小説が広げられた机に突っ伏して、亡くなっていたという。まさに、ミステリーの女王らしい最期だった。

弟の木村汎は山村の没後、北海道新聞1996年10月25日付けのコラム「弟から見た素顔の山村美紗」を発表した(日本エッセイスト・クラブ編「司馬サンの大阪弁」(文藝春秋)に収録)。

また、西村京太郎は山村と自身との関係をモデルに私小説「女流作家」「華の棺」を発表しており、「山村美紗さんに本書を捧げる」と帯に記載された。生前は山村の意向を汲んで友人関係と口裏を合わせていたが、没後はより踏み込んだ関係であった事に言及し話題を呼んだ。

[編集] 作品リスト

[編集] キャサリンシリーズ

  • 花の棺
  • 百人一首殺人事件
  • 燃えた花嫁
  • 消えた相続人
  • 京友禅の秘密
  • ミス振袖殺人事件
  • ヘアデザイナー殺人事件
  • 京都西陣殺人事件
  • 京都鞍馬殺人事件
  • 京都絵馬堂殺人事件
  • 京都茶道家元殺人事件
  • 京都西陣殺人事件
  • 胡蝶蘭殺人事件
  • 小京都連続殺人事件
  • 琵琶湖別荘殺人事件
  • 女相続人連続殺人事件
  • 恋人形殺人事件
  • グルメ列車殺人事件
  • 京都・十二単衣殺人事件
  • シンガポール蜜月旅行殺人事件
  • 京都恋供養殺人事件
  • 千利休・謎の殺人事件
  • 天の橋立殺人事件
  • ラベンダー殺人事件
  • 紫水晶殺人事件
  • 流れ橋殺人事件
  • 坂本龍馬殺人事件
  • 小京都・郡上八幡殺人事件
  • ブラックオパールの秘密
  • 向日葵は死のメッセージ
  • 清少納言殺人事件
  • 卒都婆小町が死んだ
  • 京都・グアム島殺人旅行
  • 札幌雪まつりの殺人
  • 長良川鵜飼殺人事件
  • 殺人を見た九官鳥
  • 神戸殺人レクイエム

[編集] 祇園舞妓 小菊シリーズ

  • 都おどり殺人事件
  • 京舞妓殺人事件
  • 京都花見小路殺人事件
  • 京都東山殺人事件
  • 伊豆修善寺殺人事件
  • 京都西大路通り殺人事件

[編集] 葬儀屋 石原明子シリーズ

  • 赤い霊柩車
  • 華やかな誤算
  • 猫を抱いた死体
  • 毎月の脅迫者
  • 大江山鬼伝説殺人事件

[編集] 女検視官 江夏冬子シリーズ

  • 京都清水坂殺人事件
  • 長崎殺人物語
  • 故人の縊死により
  • 寒がりの死体
  • 宮崎旅行の殺人
  • 京都殺人地図
  • 扇形のアリバイ

[編集] 狩矢刑事(親子)シリーズ

  • 京都貴船川殺人事件
  • 京都祇園殺人事件
  • 花の棺
  • 小野小町殺人事件
  • 坂本龍馬殺人事件
  • 京舞妓殺人事件
  • 燃えた花嫁
  • 京都西大路通り殺人事件
  • 聡明な殺意
  • 京都華道家元殺人事件

[編集] 不倫調査員・片山由美シリーズ

  • 十二秒の誤算
  • 京都不倫旅行殺人事件
  • 京都大原殺人事件
  • 故人の縊死により
  • 京都花見小路殺人事件
  • 京都の祭に人が死ぬ
  • 卒都婆小町が死んだ
  • 花嫁は容疑者
  • 京都化野殺人事件

[編集] 看護婦・戸田鮎子シリーズ

  • レンタル家族殺人事件
  • 殺人予告はリダイヤル
  • 流れ橋殺人事件

[編集] 推理小説作家・沢木麻沙子シリーズ

  • 京都・博多殺人事件
  • 京都・沖縄殺人事件
  • 小京都・龍野殺人事件
  • 京都・浜名湖殺人事件
  • 京都・別府殺人事件
  • 京都・出雲殺人事件
  • 京都・ 加賀殺 人事件
  • 京都島原殺人事件
  • 小京都伊賀上野殺人事件
  • 龍野武者行列殺人事件
  • 娘道成寺殺人事件

[編集] その他

  • マラッカの海にきえた
  • 死体はクーラーが好き
  • 殺意のまつり
    • 残酷な旅路
    • 恐怖の賀状
    • 50パーセントの幸福
    • 黒枠の写真
    • 死者の掌
    • 孤独な証言
    • 殺意のまつり
  • 50パーセントの幸福
    • 殺意のまつり
    • 殺意の河
    • 憎しみの回路
    • 50パーセントの幸福
    • 教科書
    • 眼には眼を!
    • 不用家族
  • 愛のキャンセル待ち
    • 愛の誤算
    • 女の罠
    • 人形寺殺人事件
    • 愛のキャンセル待ち
    • 偽装の回路
    • 華やかな復讐
  • 黒の環状線
  • シガリロの罠
  • 鳥獣の寺
  • 幻の指定席
  • エジプト女王の棺
  • 目撃者ご一報下さい
  • 花の寺殺人事件
  • 京都大原殺人事件
  • 三十三間堂の矢殺人事件
  • 黒百合の棺
  • 愛の海峡殺人事件
  • こちら殺人現場ですが
  • 乳房のない死体
  • 京都嵯峨野殺人事件
  • 京都紫野殺人事件
  • 京都旅行殺人事件
  • 京都新婚旅行殺人事件
  • 京都祇園殺人事件
  • 京都婚約旅行殺人事件
  • 京都離婚旅行殺人事件
  • 不倫家族殺人事件
  • 愛人旅行殺人事件/京都愛人旅行殺人事件
    • 愛人旅行殺人事件
    • 京都受胎旅行殺人事件
    • 京都見合旅行殺人事件
    • 京都婚前旅行殺人事件
  • 京都葵祭殺人事件
  • 代理妻殺人事件
  • 京都再婚旅行殺人事件
  • 京都お見合いツアー殺人事件
  • 竜飛岬殺人事件(向日葵は死のメッセージ,京都観光旅行殺人事件,京都見合旅行殺人事件,長い髪の女)
  • 龍野武者行列殺人事件(未完の遺作を西村京太郎が加筆し、完結させた)

[編集] テレビ化されたシリーズ

[編集] テレビ朝日

[編集] フジテレビ

[編集] TBSテレビ

[編集] テレビ東京

[編集] 舞台化された作品

[編集] 山村美紗を演じた女優

[編集] アドベンチャーゲーム「山村美紗サスペンス」シリーズ

山村美紗自身も大のゲーム好きで、ファミコンのやり過ぎで腱鞘炎になったこともあったという。これらのゲームはいずれもシナリオを山村が担当している。

[編集] 主なテレビ出演

[編集] 関連項目

[編集] 脚注

  1. ^ 学歴に関して山村の公式プロフィールでは京都府立大学文学部卒となっているが、「京都府立大学同窓会名簿」には上記の記載がされている。
  2. ^ 例示すれば、今でも山村美紗の公式ホームページには昭和9年生まれとなっているが、実際には昭和6年生まれである。

[編集] 外部リンク

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