山手学舎

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山手学舎

山手学舎(やまてがくしゃ)は、東京都新宿区西早稲田にある4年制大学生を対象とした男子学生寮である。著名な出身者として、明治大学教授の伊藤進サントリー代表取締役社長の佐治信忠がいる。

運営は東京YMCA(キリスト教青年会)が行っており、実質的な管理は寮に住む学生自身が行なっている。ソニー創業者の一人である井深大が大学時代過ごした友愛学舎[1]や青年時代の孫文蒋介石など、日本に留学した中国青年たちが集っていた早稲田大学YMCA会館[2]にある信愛学舎[3]とは兄弟寮である。 「山手学舎」はこれまでに200人以上の卒業生を世に送り出しており、その卒業生の中には各業界の著名人も数多い。

概要[編集]

山手学舎は1954年(昭和29年)4月に高田馬場の山手YMCA会館の5階に開設された。東京YMCAでは1892年(明治25年)以来地方から上京してくる学生向けに寄宿舎を提供している。借家を用いて学生寄宿舎とした仲猿町に始まり、東郷坂早稲田鶴巻町茗荷谷[4]・一橋寮・一麦寮・中野寮を経て、今日の山手学舎(現在の東京YMCAの学生寄宿舎事業は山手学舎のみ)へと至っている[5]。2000年には、当時の東京YMCAが財政難により、一度廃寮が決定され募集が停止されたが、当時の寮に住む学生やOBがYMCAの掲げる青少年育成の理念や他大学の学生との寮生活という大変貴重な場であることから反対を掲げ、署名活動・ハンガーストライキなどを経て東京YMCA側との交渉により、2005年に募集が再開、2006年には正式に存続が決定し、財政的な支援体制を構築するために山手学舎後援会が設立された。 公益法人制度改革における公益法人(新制度上の)への移行認定では、山手学舎の働きは新制度の公益性の観点から大いに見直され、東京YMCAが掲げる「青少年育成」の理念を具現化した形であるということが評価され、現在、東京YMCAの重要なプログラムの一つとなっている。 雑誌『プレジデント Family』(2012.11) に山手学舎が紹介された。[6]

運営管理[編集]

山手学舎では寮に住む学生に「自治の精神を養う」という観点から、経営を除いた寮の管理についてはある程度の自由を認めている[7]。経営は東京YMCAの下部組織である山手YMCAが行い、山手YMCAの主任主事が運営管理者となっている。一方で、運営を円滑にするために山手YMCA会館の運営委員会より若干名が山手学舎運営委員会を結成し運営に関与している。

2007年(平成19年)1月には山手学舎後援会が設立され、寮生活や卒業後のサポートを行なっている。 なお、山手学舎後援会会長には茅野徹郎[8]が就任している。

寮に住む学生の責任[編集]

山手学舎に入寮する学生には安価な生活場所が提供される一方で、寮生活に関与する責任や社会的な貢献が求められる。前者は「寮の自治」と呼ばれ、例えば寮生が参加するイベント等の企画を行なう。後者はYMCAによるボランティア活動募金活動OB会などに参加することになっている。

主な出身者[編集]

脚注[編集]

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  1. ^ 『因縁に導かれるように (2)』井深対談 2007年度バックナンバー [1]
  2. ^ 『当学舎について』早稲田大学 早大YMCA [2]
  3. ^ 信愛学舎. “信愛学舎寮紹介”. 2009年4月9日閲覧。
  4. ^ なお、1907年(明治40年)5月15日の開舎式には大隈重信井深梶之助が出席し祝辞を述べた
  5. ^ 斉藤実『東京キリスト教青年会百年史』財団法人東京キリスト教青年会 1980年発行 141-144項
  6. ^ 2013年2月15日、山手学舎HP閲覧。
  7. ^ 山手学舎. “山手学舎概要”. 2009年4月6日閲覧。
  8. ^ アメリカホンダ社長/ホンダノースアメリカ会長(1979 - 1989年)、本田技研工業(株)代表取締役専務(1988 - 1992年)を歴任

外部リンク[編集]