山内昌之
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山内 昌之(やまうち まさゆき、1947年8月30日 - ) は、日本の歴史学者。専攻は近代イスラム・中央アジア史と国際関係史。東京大学大学院総合文化研究科教授。
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[編集] 人物
北海道札幌市に生まれ、小樽市で育つ。一橋大学学長・法制史学者の山内進は弟。大学院の時に結婚した妻・靖子は、2008年9月にくも膜下出血で急死した。
文化芸術などにも造詣が深く、各雑誌・新聞などでの書評執筆や読売新聞「地球を読む」のコラムニストなどとして多彩な言論活動を展開している。『嫉妬の世界史』は安倍晋三が総理就任前に読んだ本として紹介された。
[編集] 社会的活動
内閣官房や外務省等の審議会や研究会の委員を委託され、現実の政策立案にも参加している。現在務める政府関係機関の委員は以下のとおり。
- 内閣官房
- 安心社会実現会議委員
- アイヌ政策のあり方に関する有識者懇談会委員
- 文部科学省
- 外務省
- 外務人事審議会委員
- 「日本アラブ対話フォーラム」委員
- 経済産業省
- 総合資源エネルギー調査会委員
- 「日中歴史共同研究委員会」委員
- 「日韓歴史共同研究委員会」委員
- 2003年から2005年までは、三回の日本政府中東文化ミッション団長として中東各国を訪問。外交問題に関する小泉純一郎首相の私的諮問機関「対外関係タスクフォース」委員(2001-2002年)、内閣官房「美しい国づくり」企画会議座長代理(2007年)、日本ユネスコ国内委員会、日加フォーラムなどの委員も務めた。
[編集] 経歴
- 北海道小樽潮陵高等学校卒業。
- 1971年 北海道大学文学部卒業。
- 1976年 同大学院文学研究科博士課程単位取得退学。
- 1978年 カイロ大学文学部客員助教授(-1980年)。
- 1982年 東京大学教養学部助教授。
- 1992年 ハーバード大学客員研究員(-1993年)。
- 1993年 東京大学大学院総合文化研究科地域文化研究専攻教授(地中海・イスラム地域文化大講座イスラム比較論専攻)。
- 1993年、東京大学から博士 (学術)の学位取得。
[編集] 受賞歴
- 1984年 『現代のイスラム』で発展途上国研究奨励賞。
- 1987年 『スルタンガリエフの夢』でサントリー学芸賞。
- 1990年 『瀕死のリヴァイアサン』で毎日出版文化賞。
- 1991年 『ラディカル・ヒストリー』で吉野作造賞。
- 2002年 一連の業績に対して司馬遼太郎賞。
- 共同の編著『岩波イスラーム辞典』で毎日出版文化賞。
[編集] 著作
[編集] 単著
- 『現代のイスラム――宗教と権力』(朝日新聞社[朝日選書], 1983年)
- 『オスマン帝国とエジプト――1866-67年クレタ出兵の政治史的研究』(東京大学出版会, 1984年)
- 『スルタンガリエフの夢――イスラム世界とロシア革命』(東京大学出版会, 1986年/岩波現代文庫, 2009年)
- 『神軍緑軍赤軍――ソ連社会主義とイスラム』(筑摩書房,1988年/ちくま学芸文庫, 1996年)
- 『瀕死のリヴァイアサン――ペレストロイカと民族問題』(TBSブリタニカ, 1990年/講談社[講談社学術文庫], 1995年)
- 『ラディカル・ヒストリー――ロシア史とイスラム史のフロンティア』(中央公論社[中公新書], 1991年)
- 『ソ連・中東の民族問題――新しいナショナリズムの時代』(日本経済新聞社, 1991年)
- 改題 『民族問題入門』 (中央公論社[中公文庫], 1996年)
- 『イスラムのペレストロイカ』(中央公論社[中公叢書], 1992年)
- 『新・ナショナリズムの世紀――分裂する国家と民族の行方を探る』(PHP研究所, 1992年)
- 『民族と国家――イスラム史の視角から』(岩波書店[岩波新書], 1993年)
- 『世紀末のモザイク――民族から読みなおす世界史』(毎日新聞社, 1994年)
- 『民族の時代――混沌と共生の21世紀』(PHP研究所, 1994年)
- 『イスラムとアメリカ』(岩波書店, 1995年/中公文庫, 1998年)
- 『歴史家の本棚』(みすず書房, 1995年) <書評集>
- 『イスラムとロシア――その後のスルタンガリエフ』(東京大学出版会, 1995年)
- 『近代イスラームの挑戦 世界の歴史20』(中央公論社, 1996年/中公文庫, 2008年)
- 『帝国の終末論――文明と衝突のパラダイム』(新潮社, 1996年)
- 『「反」読書法』(講談社[講談社現代新書], 1997年) <書評・読書日記>
- 『イスラームと国際政治――歴史から読む』(岩波書店[岩波新書], 1998年)
- 『歴史家の一冊』(朝日新聞社[朝日選書], 1998年) <書評集>
- 『20世紀のプリズム』(角川書店, 1999年)
- 『イスラームと世界史』(筑摩書房 [ちくま新書], 1999年)
- 『納得しなかった男――エンヴェル・パシャ中東から中央アジアへ』(岩波書店, 1999年)
- 『文明の衝突から対話へ』(岩波書店[岩波現代文庫], 2000年)
- 『イスラームと日本政治』(中央公論新社[中公叢書], 2000年)
- 『歴史という名の書物』(新潮社, 2001年) <書評集>
- 『歴史の想像力』(岩波書店[岩波現代文庫], 2001年)
- 『政治家とリーダーシップ――ポピュリズムを超えて』(岩波書店, 2001年/岩波現代文庫, 2008年)
- 『文明論としてのイスラーム』(角川書店[角川選書], 2002年)
- 『戦争と外交――イラク・アメリカ・日本』(ダイヤモンド社, 2003年)
- 『歴史の作法――人間・社会・国家』(文藝春秋[文春新書], 2003年)
- 『帝国と国民』(岩波書店, 2004年)
- 『歴史のなかのイラク戦争――外交と国際協力』(NTT出版, 2004年)
- 『嫉妬の世界史』(新潮社[新潮新書], 2004年)
- 『歴史家の書見台』(みすず書房, 2005年) <書評集>
- 『鬼平とキケロと司馬遷と――歴史と文学の間』(岩波書店, 2005年)
- 『歴史と政治の間』(岩波書店[岩波現代文庫], 2006年)
- 『歴史と外交』(中央公論新社[中公叢書], 2007年)
- 『歴史学の名著30』(筑摩書房[ちくま新書], 2007年)
- 『帝国のシルクロード 新しい世界史のために』(朝日新聞出版[朝日新書], 2008年)
- 『歴史のなかの未来』(新潮社[新潮選書], 2008年) <書評集>
- 『時代の風を読む』(潮出版社, 2009年)
- 『幕末維新に学ぶ現在』(中央公論新社, 2010年)
- 『歴史家の羅針盤』(みすず書房, 2011年) <書評集>
- 『幕末維新に学ぶ現在 2』(中央公論新社, 2011年)
[編集] 対話集
- (蓮實重彦)『われわれはどんな時代を生きているか』(講談社[講談社現代新書], 1998年)
- (蓮實重彦)『20世紀との訣別――歴史を読む』(岩波書店, 1999年)
- (中村彰彦)『江戸の構造改革』(集英社、2004年)
- 改題 『黒船以前 パックス・トクガワーナの時代』(中公文庫、2008年)
- (中村彰彦)『黒船以降』(集英社、2006年)
- 改題 『黒船以降 政治家と官僚の条件』(中公文庫、2009年)
- (中村彰彦)『名将と参謀 時代を作った男たち』(中央公論新社、2010年)
[編集] 討論:論文
- (中井和夫・廣岡正久・佐久間邦夫・北川誠一)『分裂するソ連――なぜ民族の反乱が起こったか』(日本放送出版協会, 1990年)
- (岡田英弘・川田順造・樺山紘一)『歴史のある文明・歴史のない文明』(筑摩書房, 1992年)
- (阿部謹也・樺山紘一・河上倫逸・栗本慎一郎・山口昌男)『いまヨーロッパが崩壊する』(光文社カッパブックス、1994年)
- (川勝平太・二宮宏之・家島彦一・鈴木董など)『海から見た歴史 ブローデル「地中海」を読む』(藤原書店, 1996年)
- (I・ウォーラーステイン・網野善彦・榊原英資など)『「地中海」を読む』(藤原書店, 1999年) 各、数十人でブローデルの大著「地中海」を読み解く。
[編集] 編著
- 『21世紀の民族と国家――新しい地域像を探る』(日本経済新聞社, 1993年)
- 『中央アジアと湾岸諸国』(朝日新聞社[朝日選書], 1995年)
- 『ベーシック世界の民族/宗教地図』(日本経済新聞社[日経ビジネス文庫], 1996年)
- 『「イスラム原理主義」とは何か』(岩波書店, 1996年)
- 『史料 スルタンガリエフの夢と現実』(東京大学出版会, 1998年)
[編集] 共編
- (民族問題研究会)『入門・世界の民族問題』(日本経済新聞社, 1991年)
- (長崎暢子)『現代アジア論の名著』(中央公論社[中公新書], 1992年)
- (大塚和夫)『イスラームを学ぶ人のために』(世界思想社, 1993年)
- (蓮實重彦)『いま、なぜ民族か』(東京大学出版会[UP選書], 1994年)
- (蓮實重彦)『文明の衝突か、共存か』(東京大学出版会[UP選書], 1995年)
- (原暉之)『講座スラブの世界(2)スラブの民族』(弘文堂, 1995年)
- (蓮実重彦)『地中海終末論の誘惑』(東京大学出版会[UP選書], 1996年)
- (増田一夫・村田雄二郎)『帝国とは何か』(岩波書店, 1997年)
- (義江彰夫・本村凌二)『歴史の文法』(東京大学出版会, 1997年)
- (義江彰夫・本村凌二)『歴史の対位法』(東京大学出版会, 1998年)
- (古田元夫)『日本イメージの交錯――アジア太平洋のトポス』(東京大学出版会[UP選書], 1997年)
- (大塚和夫・小杉泰・小松久男・東長靖・羽田正)『岩波イスラーム辞典』(岩波書店, 2002年)
- (後藤明)『イスラームとは何か』(新書館, 2003年)
- (猪口孝・田中明彦・恒川惠市・薬師寺泰蔵)『国際政治事典』(弘文堂, 2005年)