小鶴祇園祭

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小鶴祇園祭
Koduru Gion Festival
イベントの種類 祇園祭(山王祭)
通称・略称 小鶴の祭り
開催時期 7月の3連休の土日
会場 茨城県東茨城郡茨城町小鶴 小鶴商店街とその周辺。
最寄駅 水戸駅
駐車場
備考
2003年までは毎年7月20~21日開催
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小鶴祇園祭(こづるぎおんさい)は、毎年7月に茨城県東茨城郡茨城町小鶴地内で行われる祇園祭である。

概要[編集]

小鶴諏訪神社の境内にある八坂神社の祭礼で、明治時代に疫病が蔓延したことから[1]、諏訪神社の境内に八坂神社を建立し、無病息災を祈願したのが始まりといわれている[2]
その後、大正期に一度は廃れかけたものの、当時の青年有志が再建し、1980年代頃からは賑わいを見せるようになって現在に至る[3]

1日目の宵祇園では、神社を出た神輿が御仮屋に到着した後、当番人は翌朝まで御仮屋で寝ずの番をし、2日目の本祇園では地域や小鶴商店街(県道16号線)で渡御が行われ、子供神輿や山車も一緒に練り歩く。
日程は2003年までは毎年曜日を問わず7月20日7月21日に行われてきたが、2004年からは7月の第3土日前後(海の日がある3連休の土日)の開催となっている。
祇園祭当日は2日間とも、小鶴商店街の一部が18~22時の間は歩行者天国となる[4]

日程[編集]

  • 1日目(宵祇園)
18:00 宮出し→神輿・山車渡御→22:00御仮屋到着
  • 2日目(本祇園)
13:00 御仮屋出発→神輿・山車地域渡御→18:00神輿・山車渡御→19:30~21:30ステージイベント→21:45宮入り→22:00終了
  • 地域渡御は小鶴地内の各町内(宮本町(下宿)、中宿、上宿、西町、南町、新地、バッケ)を回る。
  • 昭和時代中期までは、神輿・山車地域渡御は本祇園の深夜に行い、翌日、涸沼川でお浜入りを行ってから宮入りをしていた[5]

山車[編集]

小鶴ばやし山車 左が2018年落成の3代目山車。右が2014年落成の2代目山車

小鶴ばやし保存会による山車が2台存在する。囃子は大太鼓と締め太鼓、で演奏され、2台とも山車上段が踊り場、下段が演奏場となっている。踊り場はおかめひょっとこきつねの3演目が行われる。

  • 1981年(昭和56年) - 初代山車が落成。2013年(平成25年)に老朽化に伴い引退するまで32年間使用された。
  • 2014年(平成26年) - 初代山車の後継として2代目山車が落成。地域渡御に使用されている。
  • 2018年(平成30年) - 初代山車をベースに改修した3代目山車が落成。小鶴商店街での渡御に使用されている。

神輿[編集]

鶴祭會の神輿

鶴祭會(かくさいかい)による大人用神輿1基と、中学生用神輿1基、子供神輿3基が存在する。

  • 1982年(昭和57年) - 鶴祭會神輿完成。

アクセス[編集]

備考[編集]

  • 1996年 - 2001年までは1日目に「小鶴よさこい祭り」というイベントがあった。
  • 2011年は祭りの4ヶ月前に発生した東日本大震災の影響で、神輿・山車の渡御が中止。諏訪神社境内で神事のみ行った。なお、ステージイベントは翌2012年正月に代替開催を行った。
  • ステージイベントは現在はものまね歌謡ショー→ビンゴゲーム大会→カラオケ大会の流れとなっている[6]。なお、カラオケ大会は事前に申し込みをすればどなたでも参加できる。
  • 2020年 - 2022年新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止のため、神輿・山車の渡御が中止。諏訪神社境内で当番人や祭典関係者の出席に限定して神事のみ実施した。
  • 2023年は、規模を一部縮小し、2日目の本祇園のみ開催した[7]

関連項目[編集]

  • 祇園祭
  • いばらきまつり - 夏の部中止以前は当祭の神輿・山車も本祭に参加していた。また、「2012いばらきまつり」では、当祭のお囃子がステージイベントに参加している[8]
  • 水戸黄門まつり - 毎年、当祭の神輿も参加している。

脚注[編集]

  1. ^ 小鶴諏訪神社の資料にて、1894年(明治27年)に祭礼が行われた記録が残っている。
  2. ^ ぬかが福志郎の活動報告 2012/07/15
  3. ^ 「茨城町史 地誌編」
  4. ^ 当祭のPRポスターより
  5. ^ 『小鶴まちかどギャラリー』2002年開催の『小鶴祇園祭の歴史』で、1954年の神輿お浜入りの写真展示
  6. ^ 【茨城町】小鶴祇園祭協賛イベント
  7. ^ PRポスターより
  8. ^ 広報いばらきお知らせ版No.837 平成24年10月15日発行