小沢豁郎

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小沢 豁郎(おざわ かつろう、安政5年3月12日1858年4月25日) - 明治34年(1901年3月19日)は、日本の陸軍軍人国粋主義者。清仏戦争に乗じて清国改造の革命を起こそうとした。東邦協会設立発起人。

経歴[編集]

信濃国上諏訪宿に生まれる。年少時に江戸に出てフランス語を学び、次いで陸軍幼年学校を経て陸軍士官学校に入り、1879年(明治12年)に陸軍工兵少尉に任ぜられる。1883年(明治16年)に参謀本部出仕となり、翌年清国に派遣され、福州に駐在して諜報任務に当たる。

清国の地下組織「哥老会」と結んで清朝転覆を企て、山口五郎太鈴木恭堅松本亀太郎中野二郎樽井藤吉と連絡を取り合い策謀するところにあったが、本国より柴五郎が駆けつけ、計画は中止となった。この一件により、小沢は危険視され、以後は大陸浪人として同郷の渡辺国武などと親交を結びながら、詩文や東邦協会の設立斡旋など在野に下った。

晩年は信州に帰郷し、病没した。

参考文献[編集]

  • 黒龍会編『東亜先覚志士記伝』(黒龍会出版部、1933年-1936年)