小川美那子

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おがわ みなこ
小川 美那子
プロフィール
生年月日 1962年3月4日
現年齢 62歳
出身地 宮城県
血液型 A
公称サイズ(時期不明)
身長 / 体重 160 cm / 46 kg
BMI 18
スリーサイズ 83 - 58 - 86 cm
活動
デビュー 『女子大寮・SEX覗きショック』
ジャンル 女優
モデル内容 映画、テレビドラマ、舞台
他の活動 作家、エッセイスト
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小川 美那子(おがわ みなこ、1962年3月4日 - )は、日本の女優作家エッセイスト宮城県出身。

来歴[編集]

白石女子高校卒業。高校在学中からCMモデルとして活躍、1984年6月、映画『女子大寮・SEX覗きショック』(にっかつ)で女優としてデビュー。[1]SM系もこなせる女優として、日活ロマンポルノ後期をささえる重要な役割を担った。女優業の傍ら作家としてもデビューを果たし、1996年作『殺人交差』(『イリュージョン』収録)では第6回日本文芸家クラブ短編部門大賞を受賞。以後、官能とサスペンスを融合した作品を多数発表する。

自宅の一部をスタジオにして映画、テレビなどの収録に貸し出している[2]

趣味は油絵、読書、歌、サイクリング。

ロマンポルノ[編集]

モデルをやっていた22歳の頃にロマンポルノへの出演の話を持ちかけられた。その時、当時ロマンポルノ界で活躍していた風祭ゆきのPVを見せられ、綺麗な海で優雅に泳ぐ風祭の姿に「私もこんなステキに撮ってもらえるならやります!」と出演を決めた。当時小川には同棲中の恋人がおり、出演を相談したところ思い出作りに1、2本出ると思われたのか、「やってみたら?応援する」と言われた。しかしその後も出演が続いたため、結局彼とは別れてしまったという[3]

上記のような撮影を期待して、いざロマンポルノに出演してみたらSM路線の作品で、本人は後に「体が丈夫で我慢強かったのがSM向きだったのかな」と推測している。本人によると、逆さ吊りされるシーンなどのテストでは助監督がやるのが一般的だが、小川は自分でやったとのこと。また他の女優はそういうシーンで手首や足首の痛みを和らげるために縄と肌の間にカメラに映らない程度の大きさのタオルを巻いて撮影に臨んでいたが、小川はそういうこともしなかったという[3]

ある作品の撮影現場で東大出身の助監督がセットの隅で撮影時に使う浣腸の道具の準備をしていた。その様子を見た小川が、「東大まで出たのに何でそんなことしてるの?」と尋ねると、「映画を作るのが好きなんです」と返ってきた。その人物は中田秀夫で、後に監督として映画『リング』シリーズなどでヒットを飛ばすこととなる[3]

出演[編集]

映画[編集]

  • 女子大寮・SEX覗きショック(1985年、にっかつ)
  • マゾヒスト(1985年、にっかつ)
  • 人妻コレクター(1985年、にっかつ)
  • 白衣監禁(1985年、にっかつ)
  • 女豹(1985年、にっかつ)
  • 花と蛇 白衣縄奴隷(1986年、にっかつ)
  • 瓶詰め地獄(1986年、にっかつ)
  • いたずらロリータ 後ろからバージン(1986年、にっかつ)
  • 花と蛇 飼育篇(1986年、にっかつ)
  • 凌辱めす市場 監禁(1986年、にっかつ)
  • 極道の妻たち(1986年、東映
  • 檻の中の欲しがる女たち(1987年、にっかつ)
  • 痴漢サギ師 まさぐる指先(1987年、にっかつ)
  • 蘭光生 肉飼育(1987年、にっかつ)
  • 団鬼六 生贄姉妹(1987年、にっかつ)
  • ころがし涼太 激突!モンスターバス(1988年、シネ・ロツポニカ)
  • 団鬼六 妖艶能面地獄(1988年、にっかつ)
  • 輪舞(1988年、にっかつ)
  • 二十世紀少年読本(1989年)
  • 危ない話(1989年)
  • 砂の上のロビンソン(1989年、日本アート・シアター・ギルド
  • 就職戦線異状なし(1991年、東宝
  • ミンボーの女(1992年、東宝)
  • 大病人(1993年、東宝)
  • 突然炎のごとく(1994年、WOWOW
  • 紅〜BENI〜(1995年、Super Cool)
  • トラブルシューター(1995年、ビターズ・エンド)
  • したくて、したくて、たまらない、女。(1995年、新東宝映画
  • La VIE 共生!(1995年、Office 90)
  • 女囚処刑人 マリア(1995年、ギャガ・コミュニケーションズ
  • くノ一忍法帖 忍者月影抄(1996年、東北新社
  • 乱熟秘書 吸いつく下半身(1997年、大蔵映画
  • 宿 YADO 月夜野村山姥伝説(1998年、回転ねこ)
  • Body Thrill ボディ スリル(1998年、シネロケット)
  • 修羅がゆく11 名古屋頂上戦争(2000年、東映ビデオ
  • 団鬼六 紅姉妹(2002年、新東宝映画)[4]
  • ママズ・アタック(2003年、GPミュージアム)

Vシネマ[編集]

  • プリズナーオブ 追跡の48時間(1991年、東映)
  • THE レイプマン1(1993年、ピンクパイナップル
  • 銀玉命!銀次郎(1993年、タキ・コーポレーション
  • 極道物語 花町一家四代目 竹田知佳(1994年、笠倉出版社
  • 団鬼六 淫舞地獄 夕顔夫人(1994年、ピンクパイナップル)
  • 団鬼六 人妻蟻地獄(1995年、ピンクパイナップル)
  • 痴漢日記 尻を撫でまわしつづけた男(1995年、東映)
  • 大江戸遊女妻(1995年、ピンクパイナップル)
  • 愛姉妹(1995年、ピンクパイナップル)
  • 触角記 女教師 秘戯レッスン(1996年、ジャパンホームビデオ
  • ブルーシーズン 不純異性交遊(1996年、ジャパンホームビデオ)
  • 女・仕事人 望みかなえます(1996年、ミュージアム
  • 若恥母(1996年、ミュージアム)
  • 新任女教師 美術室の情事(1996年、TMC
  • Q嬢の物語(1996年、センテスタジオ)
  • 歌麿おんな秘図(1996年、松竹ホームビデオ
  • 大江戸レイプマン 女淫処刑人(1996年、徳間書店
  • 味見師竜馬 性のソムリエ(1996年、キングレコード
  • 告白手記 私が濡れたあのSEX(1997年、カレス)
  • 今夜も絶好調!(1997年、ケイエスエス販売)
  • 団鬼六 私日記 蒼い蕾(1999年、ミュージアム)
  • 団鬼六 私日記 麗夫人凌辱(1999年、ミュージアム)
  • お母さんといっしょ 禁じられた母娘関(2004年、レジェンド・ピクチャーズ)

VHS[編集]

  • ゆれるまなざし(1985年、メデイアステーション)
  • 小川美那子のSEX教習所 1 インドア編(1986年、東宝)
  • 小川美那子のSEX教習所 2 アウトドア編(1986年、東宝)
  • 如教師 小川美那子 夜の火遊び(1986年、ファイブスター)
  • ザ・セックスカウンセラー 小川美那子 女医シリーズ(1986年、ファイブスター)
  • 南回帰線(1993年、グラフィティジャパン)
  • 不能(アルバトロス・ビジョン)
  • フェアリーダスト(ブリリアント)

テレビ[編集]

舞台[編集]

  • 文士劇 ぼくらの愛した二十面相(1997年 北方健三・大沢在昌・宮部みゆき他)
  • 愛奴(演出・和田勉 主演・小川美那子 共演・北村有起哉他)
  • ロマンティックライフ(2004年 演出・ブッチー武者)
  • 朗読劇 手紙(2020年 文学座・演出・得丸伸二)

原作及びプロデュース作品[編集]

Vシネマ[編集]

  • 誘惑な女(1996年、ビームエンターテインメント)
  • 尻GIRL(1996年、ビームエンターテインメント)
  • 異常愛(1996年、ビームエンターテインメント)
  • 指戯 魔性の香り(1996年、ビームエンターテインメント)出演兼
  • イカせる宅配ホスト 牝熟狩り(1997年、東映)出演兼

舞台(プロデュース・シナリオ作品)[編集]

  • 私たちに光を!生きることを諦めたくないから・・・(2011年)

著作[編集]

  • 扇情カウンセリング-見せたがる女(『臨時増刊 小説CLUB』1993年12月号収録)
  • 恥裂の囁き-愛人テスト(『新年特別号 小説CLUB』1994年1月号収録)
  • 悦楽の教室(『小説NON』1994年3月号収録)
  • 淫奸の囁き-わたしをレイプして!(『小説CLUB』1994年6月号収録)
  • 秘密のペンフレンド(『小説NON』1994年7月号収録)
  • スイートニンフ(『小説NON』1994年9月号収録)
  • 愉悦の陥穽-禁断の姦景(『新春特別号 小説CLUB』1995年2月号収録)
  • 相互姦賞-ガラスの中の淫戯(『小説CLUB』1995年12月号収録)
  • セクシー泥棒-ピンクキャット(1995年、夜想舎 ナイトロマン文庫)
  • 悦楽の同窓会(『官能アンソロジー 秘本』1996年、祥伝社 ノン・ポシェット収録)
  • 夏の終わり(『小説NON』1997年10月号収録)
  • 赤い縄(『情欲の蜜猟者 スーパーラブロマン選集』1999年、竹書房文庫収録)
  • 光雨(『禁断の恐怖 戦慄のアンソロジー』1999年、青春出版社収録)
  • イリュージョン(2000年、出版芸術社)1.小川美那子の告白1-露出=エクスポージャー 2.ゲーム・オーバー 3.わたしと彼女 4.誘う女 5.殺人交差 6.藍は死の色 7.最愛のパートナー 8.甘い罠の行方 9.魔境 10.小川美那子の告白2-幸福の再来
  • 蘭のくちづけ(『欲望の嬌宴 日本文芸家クラブ編』2001年、徳間文庫収録)
  • Mの館(2002年、ベストロマン文庫)
  • 悪女誕生(『耽溺(おぼ)れるままに 問題小説傑作選』2002年、徳間文庫収録)
  • 女優(『恍惚 日本文芸家クラブ編』2004年、徳間文庫収録)
  • 悦楽のリフレイン(『祭 魔悦の女 日本性愛小説大全』2004年、徳間文庫収録)

写真集[編集]

  • 美那子(1985年、近代映画社
  • 小川美那子写真集(1986年、近代映画社)近映文庫
  • 堕落(DARAKU)小川美那子緊縛写真集(1998年、北欧書房)

音楽[編集]

  • どうぞこのまま/永久の愛(とわのあい)(2010年、CHOZEN MUSIC)

参考文献[編集]

脚注[編集]

  1. ^ テレビ・タレント人名事典 第3版 日外アソシエーツ
  2. ^ 「アクメのささやき / 小川美那子 ; 春藤玉三郎」『小説club』第47巻第3号、桃園書房、1994年2月15日、110 - 113頁、NDLJP:1785024/56 
  3. ^ a b c 週刊ポスト12月3日号「日活ロマンポルノはニッポンの青春映画だ」前編より、日活ロマンポルノ人気女優同窓会「裸の衣装」を着ていたがの頃 寺島まゆみ、風祭ゆき、小川美那子の対談p22-24
  4. ^ 『紅姉妹』初日舞台挨拶レポートページ”. スロートレイン. 2023年3月4日閲覧。

外部リンク[編集]