小堀の渡し

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

小堀の渡し(おおほりのわたし)は、茨城県取手市利根川両岸を結ぶ市営渡し船である。取手市の内、河川改修で右岸に分断された小堀(おおほり)地区(取手市取手の一部及び小堀)を結ぶ目的でその名前がついている。

小堀の渡し(小堀側)

概説[編集]

小堀の渡し(左岸側)

利根川右岸の小堀地区と市街地を含め市域の大部分を占める左岸側を定期運航している。茨城県の区域の内、利根川右岸にあるのは取手市小堀地区と猿島郡五霞町である。河川改修による分断地区の不便解消を目的に運航開始した経緯から以前は無料であった。現在も小堀住民は無料で乗船できる。なお小堀地区内には成田航空専門学校乗馬クラブなどの施設も存在する。利用人数は1日あたり平均で10人以下、年間の運賃収入は14万円前後である一方、年間の事業コストは1千万円以上かかっている。

運行データ[編集]

  • 運航時間:午前9時から午後5時まで(午後0時を除き1時間間隔)
    小堀発7便(午前9時 - 午後4時)
    取手ふれあい桟橋発7便(午前9時35分 - 午後4時35分)
  • 運行区間
    小堀(右岸)→取手緑地運動公園駐車場前(左岸、市民会館付近)→取手ふれあい桟橋(左岸、取手駅付近)
    取手ふれあい桟橋→小堀
  • 定員:12名(自転車・原付等も乗船できる。但しスタンドの有る物に限る。)
  • 運休日:毎週水曜日、年末年始(12月29日-1月3日)※河川の増水・強風など運航に支障きたす場合は臨時運休となる。
  • 利用料金:1航路100円(往復200円)自転車・原付は1人1台まで無料。
  • 但し、次の条件の者は無料となる。
    • 小堀地区居住者
    • 小学生以下及び70歳以上
    • 乗船に介護が必要な人、及び介護者

略史[編集]

利根川は昔、現・取手市小堀地区の南にある「古利根沼」を含む流れが本流であった。江戸時代の小堀は相馬郡井野村の一部、現在の取手市街とは地続きで、艀下船の河岸として栄えた(小堀河岸)。現在の古利根沼は、利根川が極端に蛇行している部分で、かつては氾濫を繰り返していた。

そのため、1911年(明治44年)から1920年(大正9年)にかけての改修工事で、利根川の流れを現在のように変えた。蛇行部分は古利根沼として残り、県境もそのまま存在するため、小堀地区は利根川の右岸になり、左岸にある取手市域の大部分とは川で分断されることになった。千葉県我孫子市とは地続きになったものの、南側に古利根沼が存在するため、道路で接続する箇所は東西側のみであり、また我孫子市側は農地であり同市の市街地とも隣接していない。利根川右岸に分断された小堀地区の住民は市域の大部分を占める左岸地区への移動の不便さから渡し舟の運航を要請した。

この小堀の渡しは現在でも小堀地区の住民などに利用されている。西に2kmほど行けば利根川に架かる国道6号大利根橋(右岸は我孫子市)があるが、そこまでの道(千葉県道・茨城県道170号我孫子利根線)は歩道が無く、道幅が狭いうえに大型車の通行量が多い。

小中高校のほか、市民会館などへ行くにも橋を渡ると遠回りになることなどから小堀住民も使っているが、1998年には取手市が運行する「小堀循環バス」の運行が開始された。なお、バス運行前の渡船は無料だったこともあり「観光目的お断り」の掲示があったが、現在は小堀住民以外は有料化する代わりに、観光資源として運航することになった。

関連項目[編集]

外部リンク[編集]

座標: 北緯35度52分58.5秒 東経140度04分32.0秒 / 北緯35.882917度 東経140.075556度 / 35.882917; 140.075556