小坂製錬小坂線
| 小坂精錬小坂線 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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出発を待つDD130形DD133号
後ろは濃硫酸のタンク車 (2008年2月) |
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| 軌間 | 1067 mm | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 最大勾配 | 25 パーミル | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 最小半径 | 160 m | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| 停車場・施設・接続路線 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
*:1994年10月1日廃止 |
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小坂線(こさかせん)は秋田県大館市の大館駅から秋田県鹿角郡小坂町の小坂駅に至る小坂製錬が運営していた貨物鉄道路線である。小坂鉄道とも呼ばれる。2009年に廃止された。1994年までは旅客営業も行っていた。
なお、本項では1951年に廃止された長木沢支線についても触れる。
目次 |
[編集] 概要
小坂鉱山の鉱石輸送や鉱山閉山後は主に濃硫酸輸送に使用されていたが、2007年2月末に荷主の小坂製錬が濃硫酸の製造を停止し石膏の製造に切り替えたため(石膏はトラック輸送される)、小坂線による出荷も2008年3月に終了した[1]。小坂製錬は同年3月17日に東北運輸局に小坂線の事業休止届出を、同年9月18日に廃止届出を提出[2]し、2009年4月1日に廃止された。
廃線後も残されている線路については、走行試験線への活用のほか、旧小坂駅を鉄道テーマパークにする方針が小坂町によって示されている[3]。
[編集] 路線データ
[編集] 小坂線
[編集] 長木沢支線
廃止時点のもの。
- 路線距離(営業キロ):3.8km
- 軌間:762mm(当時は小坂線も762mm軌間)
- 駅数:1駅(茂内駅除く)
- 複線区間:なし(全線単線)
- 電化区間:なし(全線非電化)
[編集] 運行形態
[編集] 貨物列車
[編集] 1963年10月1日改正
上下各5本、所要49-86分。小坂精錬所の資材や生産物のほかに大館営林署管内の国有林の木材・薪炭、また花岡鉱山の鉱石の小坂精錬所への輸送も行っていた。
[編集] 2008年3月の休止前
1日2往復の専用貨物列車を運行。土・日・祝日や荷が少ない日は運休した。機関車は単機運転が基本だが、急勾配のある小坂→茂内間を走行する上り列車は3重連で運行されていた。そのため、機関車の重連単機回送列車が茂内→小坂間で運行されていた。
基本的に小坂町にある小坂製錬小坂製錬所で製造される濃硫酸を、秋田市にある秋田製錬飯島製錬所まで輸送するタンク車を連結していた。小坂駅を発着するコンテナ車や苛性ソーダ輸送用タンク車を連結することもあった。
[編集] 旅客列車
[編集] 1963年10月1日改正
上下とも9本、全列車が花岡線に直通。所要時間は小坂線内で上り35-36分、下り36-37分、花岡 - 小坂間で44-46分。
[編集] 1984年6月1日当時
1日4往復(学校の開校日は、下り1本増発)、所要時間は全線36-38分。
[編集] 車両
[編集] ディーゼル機関車
- DD130形
- 1967年製。花岡線の輸送力増強用に3両が入線した。総括制御機構を持っていたため、廃止まで使用された。
- DD13形
- 1968年製。元同和鉱業片上鉄道DD13形で、1978年に556が入線した。除雪列車やバラスト輸送、DD130形が検査入場する際などの予備車として廃止まで使用された。
- DD10形
- 1962年製。3両が在籍した。花岡線の貨物輸送や小坂駅構内の入換機として使用されたが、花岡線の廃止により2両が廃車。残ったDD13も専用の入換機の必要性がなくなったため廃車となった。
[編集] ラッセル車
- キ100形
- 元国鉄のキ135をキ115に改番。
[編集] 有蓋緩急車
- ワフ28000形
- 1962年日本車輌製。5両が在籍した。荷重8t。
[編集] 無蓋車
- トム500形
- 同和鉱業片上鉄道のトム501、502が小坂線に1969年に転属。元国鉄ト501、ト502。
- トラ4000形
- 元国鉄のトラ4156、4200(それぞれ4001、4002に改番)。
- トキ15000形
- 15両が在籍。花岡線廃止後、10両が同和鉱業片上鉄道に転属した。
[編集] ホッパ車
- ホキ800形
- 元国鉄のホキ909。
[編集] 気動車
- キハ2100形
- 1962年製の気動車。7両が登場した。このうち3両がワンマン化改造を受けているほか、キハ2104はキハ2108に改番された。小坂線の旅客営業廃止まで使用された。
- 2両が1981年・1983年に同和鉱業片上鉄道に転属した。
[編集] 歴史
小坂鉱山からの産出物の搬出は馬車に頼っていたが、明治30年代から業績が上がり、架空索道が建設されたものの、年々激増する貨物を消化できなくなり鉄道を建設することになった[4]。
1906年(明治39年)11月30日に小坂 - 大館間の鉄道敷設免許を取得して工事を開始、1908年(明治41年)9月15日に軌間762mmの小坂鉱山専用鉄道が開通した[4]。翌1909年(明治42年)1月に小坂鉄道株式会社が設立され、小坂鉱山から専用鉄道を譲り受けて同年5月7日に地方鉄道として運輸営業を開始した[4]。
1928年(昭和3年)には24.8‰の急勾配[4]がある茂内 - 小坂間を鉱山の発電所の余剰電力で電化[5]、1949年(昭和24年)には小雪沢 - 茂内間を電化した[6]。
1958年(昭和33年)に小坂鉄道は同和鉱業に吸収合併され、同社の小坂鉄道事業所となった。
1962年(昭和37年)、全線の軌間を1,067mmに改軌するとともに、電気運転を廃止した。762mm軌間時代は非電化区間では蒸気機関車、電化区間で電気機関車が使用されていた[4]が、改軌とともに客貨分離と全線の内燃動力化(ディーゼル動力化)が行われた[5][6]。
1989年(平成元年)に同和鉱業から小坂製錬が分離され、同社の小坂線となり、1994年(平成6年)10月1日には旅客営業が廃止された[5]。そして前述のとおり2008年(平成20年)に濃硫酸輸送がトラックに切り替えられたため、3月に貨物列車の運転を終了[1]、同年9月18日に東北運輸局に鉄道事業廃止届出を提出し[2]、2009年(平成21年)4月1日に全線が廃止された。
[編集] 年表
- 1908年(明治41年)9月15日 : 藤田組(DOWAホールディングスの前身)が大館 - 小坂間、茂内 - 二ツ屋(後の長木沢)間に小坂鉱山専用鉄道(軌間762mm)を開設。
- 1909年(明治42年)
- 1915年(大正4年)10月20日 : 小雪沢駅が開業。
- 1927年(昭和2年)12月25日 : 新沢駅が開業。
- 1928年(昭和3年)1月15日 : 茂内 - 小坂間が電化。
- 1949年(昭和24年)12月10日 : 小雪沢 - 茂内間が電化。
- 1951年(昭和26年)4月5日 : 長木沢支線の茂内 - 長木沢間が廃止。
- 1954年(昭和29年)8月1日 : 雪沢鉱泉駅が開業。
- 1956年(昭和31年)2月1日 : 篭谷駅が開業。
- 1958年(昭和33年)2月1日 : 小坂鉄道が同和鉱業へ吸収合併され、同社の小坂鉄道事業所となる。
- 1961年(昭和36年)10月1日 : 小雪沢駅が廃止。
- 1962年(昭和37年)10月1日 : 全線の軌間を1,067mmに改軌するとともに、電気運転を廃止。
- 1970年(昭和45年)11月1日 : 東岱野駅が開業。
- 1971年(昭和46年)
- 10月1日 : 雪沢鉱泉駅が雪沢温泉駅に改称。
- 11月10日 : 深沢駅が開業。
- 1985年(昭和60年)10月1日 : 古館駅が開業。
- 1988年(昭和63年)12月1日 : 旅客列車のワンマン運転を開始。
- 1989年(平成元年)10月1日 : 同和鉱業から小坂製錬が分離され、同社の小坂線となる。
- 1994年(平成6年)10月1日 : 旅客営業を廃止し、貨物専業の鉄道となる。岱野駅、東岱野駅、雪沢温泉駅、新沢駅、深沢駅、篭谷駅、古館駅が廃止。
- 2004年(平成16年)11月9日 : 14時ごろ、旧雪沢温泉駅付近で15両編成の濃硫酸を積んだ大館行き貨物列車が走行中に11両が脱線。濃硫酸の漏出はなかったほか、負傷者もなかった。なお、濃硫酸の抜き取りは同月25日までに終了した[7]。
- 2006年(平成18年)1月14日 : 10時30分ごろ、12両編成の濃硫酸を積んだ貨物列車が線路上に積もった雪に突っ込み先頭の機関車が脱線。濃硫酸の漏出はなかったほか、負傷者もなかった。
- 2008年(平成20年)
- 2009年(平成21年)4月1日 : 全線が廃止。
[編集] 駅一覧
所在地は廃止時点のもの。全駅秋田県に所在。
[編集] 小坂線
| 駅名 | 駅間キロ | 営業キロ | 接続路線・備考 | 所在地 |
|---|---|---|---|---|
| 大館駅 | - | 0.0 | 東日本旅客鉄道:奥羽本線・花輪線 同和鉱業:花岡線(1985年4月1日廃止) |
大館市 |
| 岱野駅 | 2.9 | 2.9 | 1994年10月1日廃止 | |
| 東岱野駅 | 1.3 | 4.2 | 1994年10月1日廃止 | |
| 小雪沢駅 | 1961年10月1日廃止 | |||
| 雪沢温泉駅 (雪沢鉱泉駅) |
4.3 | 8.5 | 1994年10月1日廃止 | |
| 新沢駅 | 1.9 | 10.4 | 1994年10月1日廃止 | |
| 深沢駅 | 2.3 | 12.7 | 1994年10月1日廃止 | |
| 茂内駅 | 1.2 | 13.9 | 小坂鉄道:長木沢支線(1951年4月5日廃止) | |
| 篭谷駅 | 1.8 | 15.7 | 1994年10月1日廃止 | |
| 古館駅 | 5.8 | 21.5 | 1994年10月1日廃止 | 鹿角郡小坂町 |
| 小坂駅 | 1.8 | 23.3 |
小坂線の大館駅のホームと、JR線の大館駅のホームは離れていた。また、岱野・新沢・茂内・小坂駅の駅舎は現在でも残っている。ホームは岱野・小雪沢・雪沢温泉・茂内・篭谷・小坂駅で残っている。
[編集] 長木沢支線
| 駅名 | 営業キロ | 接続路線・備考 | 所在地 |
|---|---|---|---|
| 茂内駅 | 0.0 | 小坂線 | 北秋田郡長木村 |
| 長木沢駅 | 3.8 |
[編集] 脚注
- ^ a b c 小坂製錬、鉄道の運行休止へ 貨物の濃硫酸生産終了[リンク切れ] - さきがけonTheWeb(秋田魁新報社、2008年3月6日付)
- ^ a b c 小坂製錬株式会社の鉄道事業(小坂線)廃止について (PDF) - 国土交通省東北運輸局(2008年9月18日付)
- ^ 走行試験線を模索 秋田・小坂町の鉱山鉄道再生策 - 47NEWS(ソースは河北新報、2009年6月17日付、2012年2月3日閲覧)
- ^ a b c d e 岡本憲之『全国軽便鉄道』JTB、1999年、pp.44-45
- ^ a b c 寺田裕一『データブック日本の私鉄』ネコ・パブリッシング、2002年、p.28
- ^ a b 寺田裕一『データブック日本の私鉄』ネコ・パブリッシング、2002年、p.185
- ^ 広報大館 2004年12月16日付 P.2 (PDF) - 大館市(2012年2月3日閲覧)
[編集] 参考文献
- 青木栄一 「昭和52年5月1日現在における補遺」『私鉄車両めぐり特輯』1、鉄道ピクトリアル編集部、鉄道図書刊行会、東京、1977年、補遺9頁。
- 今尾恵介(監修) 『2 東北』 新潮社〈日本鉄道旅行地図帳:全線・全駅・全廃線〉、東京、2008年。ISBN 978-4-10-790020-3。
- 金沢二郎「小坂鉄道」、『鉄道ピクトリアル』No. 160(1964年7月号臨時増刊:私鉄車両めぐり5)、1964年、 pp. 3, 18-27頁。(再録:『私鉄車両めぐり特輯』1、鉄道ピクトリアル編集部、鉄道図書刊行会、東京、1977年。)
- 鉄道省 『昭和12年10月1日現在鉄道停車場一覧』 鉄道省(覆刻:鉄道史資料保存会)、東京(覆刻:大阪)、1937年(1986年覆刻)、p. 266。ISBN 4-88540-048-1。
[編集] 関連項目
[編集] 外部リンク
- 失われた鉄道 小坂精錬小坂線(秋田各駅停車の旅) - マタギ☆ファイターによる私設サイト