家庭教師

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家庭教師(かていきょうし)は、主に小学生から高校生に対し、家庭で勉強を教える私教師である。国家資格ではない。学習塾などと同様に、学校の授業の不足を補ったり、受験勉強を指導して志望校に合格させたりするために依頼されることが多い。大学生や社会人が学業や本業の傍らにアルバイトで行なう場合もあれば、職業として専業(プロ家庭教師)の場合もある。

なお、この項で主に述べられている家庭教師とは全く別の存在で、貴族や富豪の家でその家の子弟に学問を授けるために雇われている家庭教師が古くから存在した。こちらは将来貴族や富豪になるために必要な教養を授けるものであることから歴とした職業であり、たとえばアダム・スミスグラスゴー大学教授を辞めて貴族の家庭教師になっている(堂目卓生「アダム・スミス」中公新書、P16)。日本でも明治から戦前あたりまで同様の家庭教師が存在したが(一例として夏目漱石の妻である夏目鏡子は学校に行かなかった。鏡子は一応高級官僚の娘だが貴族というわけではない)、社会の大衆化・平準化、学術の高度化で、少なくとも現代日本では学校に行かずに家庭教師から学問を授かる人物は、不登校は別として皆無といってよい(日本の学校教育法上、保護者は子供に義務教育を受けさせる義務があるため、仮に学校同等の教育環境を自分の子供専用に用意できる大富豪が居ても「家で家庭教師に教えさせるから」として学校に入れないことはこの義務に反することになる)。

概要[編集]

家庭教師そのものを定義した法律は存在しないが、特定商取引法(特商法)における事業者サービスとしての定義によると、「学校(小学校や幼稚園を除く)の入学試験に備えるためまたは学校教育(大学や幼稚園を除く)の補習のための学力の享受(いわゆる学習塾以外の場所において提供されるものに限る)」とされている。

家庭教師事業者は、いわゆる家庭教師センターと呼ばれる法人派遣会社が主体であり、日本においては、もっぱらこの法人派遣会社が家庭教師を仲介、または派遣することが主流である。その他一部ではあるが、産業区分で出版社に分類される教材販売事業者が家庭教師サービスを提供していたり、個人営業で生徒を募集している個人事業主であったり、インターネット上で個人契約を斡旋する、法人派遣会社と個人事業主の中間形態としての情報サービスもある。

塾などを含めた小中高校生の受験または補習を目的とした、すべての学習サービス全体において、家庭教師が占める割合は数%程度である。

市場規模・傾向・展開[編集]

家庭教師業界の市場規模は、300億円から400億円程度と推計されている。学習塾市場の約1兆円と比べて小さいが、株式会社トライグループの市場占有率は過半に近い(ただし、株式会社トライグループはピーク時の売上高から2005年時点ではほぼ半減し、同社の市場占有率は大幅に下がっている。同期間の市場規模は微減程度であるため、これについては個別指導塾の台頭、特商法の施行とそれに伴う新興勢力のシェア獲得が原因と見られる)。最近では体育に対応した家庭教師を派遣する事業者もある。

少子化の影響と個別指導塾との競合により、市場全体では漸減傾向にある。2004年には西日本地域を基盤とし、当時年商22億円を誇り大手家庭教師センターの一角であった「家庭教師のファイト」(株式会社ファイトグループ)が倒産している。

既存事業者においては個別指導塾を併設運営したり、インターネットを使った遠隔指導(eラーニング)などの派生サービスなど、個別指導塾か遠隔指導のいずれ、もしくは両方を運営しており、学習塾など他の学習サービスと同様に少子化に伴う競争が激化している。

競争が激化する中、事業者の営業活動は、大きく分けて「商談即日契約」と「面会後日契約」の2つが目立つ。

「商談即日契約」の場合、利用者は商談時の説明によって即日入会を判断する。この事業者には自社アピールができるというメリットがある。しかし、競合時には自社が絶対的優位になるためのセールスを余儀なくされるため、利用者には客観的な判断が求められる。

一方「面会後日契約」の場合、利用者は担当教師に会って体験してから翌日以降に入会を判断する。この事業者には特別にセールスする機会はなく、紹介する教師が良くなければ顧客獲得には繋がらない。

市場の動向としては後者に関心が高まっている。

数十万円もする高額な教材の販売目的を隠して近づいてくる悪質な会社もある。「月謝しか頂きません」と言いつつもそれは「未経験の大学生限定」という業者や、子供がやる気になったタイミングで数万円の初期費用を請求する会社もある為、初期費用・年会費・月会費等を事前に確認しておくことが望ましい。

関連項目[編集]