定数

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数学において定数(ていすう、じょうすう、常数とも、: constant)とは、が固定されて変化しない数のことである。固定されていると言っても、必ずしもその値が具体的に特定されている必要はなく、特定の値をとることが決まっているというのが定数の特徴である。すなわち、「未知の定数」あるいは「任意定数」という概念が存在するのであるが、これは変数とは異なる概念であることに注意されたい。変数には、ある範囲を任意に動かすことのみが想定されており、値が定められているわけではないのである(実際には、変数を任意定数と見なして議論をすすめることは少なからずあるが、そのことの詳細は変数の項を参照されたい)。

未知あるいは既知の定数を表す記号としては、ラテン文字の最初の方からとって、a, b, c がよく用いられる。特に c は英語の constant に通じるため他の文字より先に用いられることもある(これに限らず文脈に応じて、表す対象物が明確な数に対してはそれに相応しい文字が与えられることが多い)。ラテン文字の大文字か小文字のいずれを用いるかはそれほど厳格な指針があるわけではないが、複数の定数を扱う場合にはいずれか一方に統一されることが多い。小文字のギリシャ文字の最初の方から α, β, γ などを用いることもある。これはデカルトの記法に倣ったものである。また、ドイツ語 Konstante から k を用いることもある。

また、ある数が定数であることを示すために、

C = const.

としばしば書き表される。この場合、ある数 C が定数であることを意味する。const. は英語の constant を略記したものであり、著者によっては略さずに書いたり、頭文字を大文字にする場合がある。また、英語以外の文献では、その文献に用いられている言語の対応する語彙が使われることもある(たとえば日本語文献においては「定数」)。この記法は単一の記号で表された数に限らず、

x2 + y2 = const.

のように、ある演算結果が定数となる場合を示すためにも用いられる。

定数はしばしば関数引数である変数に代入される。たとえば x を引数に取る関数 f (x) について、x に定数 a を代入したものを f (a) と表すことがある。より厳格な記法として、以下のように関数の横に線を引き、線の横に代入する定数と定数が代入される引数を示す方法もしばしば用いられる。

\left.f(x)\right|_{x = a}

特定の定数には、特別の文字記号が与えられている。たとえば 0, 1, 円周率としての π, 自然対数の底としての e などがそうである。

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