学校裏サイト

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

学校裏サイト(がっこううらサイト)とは、ある特定の学校の話題を扱う非公式のコミュニティサイトである。学校非公式サイト[1]ともいう。

ほとんどが部外者が入れないようパスワードを設定されていたり、携帯電話からのアクセスしか出来なかったり(PCからのアクセスはIPアドレスで判断され拒否される)、学校名で検索してもヒットしないようになっており、そのため検索などで探し出すのは容易ではない。2008年3月に文部科学省が発表した「青少年が利用する学校非公式サイトに関する調査報告書」では38260サイトが確認されたとしている。ただし、この報告書においては、2ちゃんねるミルクカフェYahoo!掲示板などのいわゆる巨大掲示板の中のスレッドも1つとして数えている。これらを除外すると4733サイトとなる。巨大掲示板は部外者にも開放されており、パソコンでの検索・アクセスも可能であるため、この段落の冒頭の記述が当てはまるわけではない。

概要[編集]

情報社会論を専門とする下田博次群馬大学大学院社会情報学部教授は、こうした匿名掲示板を2004年頃から追跡を始めている。裏サイトがいつ頃広まったかは不明だが、下田教授のゼミ生の証言[出典無効]から2002年頃には既に存在していたとされる。学校裏サイトの存在が初めて取り上げられたのは2006年8月に放送されたNEWS23である[要出典]。NEWS23の取材スタッフが下田教授の研究室を訪れた際、裏サイトの調査資料を偶然目にした事がきっかけである。この時点ではさほど注目されなかったが、同年12月にFM群馬が、裏サイトをメインに据えた内容の番組を放送。これを契機に[要出典]、年明けから各メディアで特集が組まれるようになるなど社会問題として注目され始める。2007年9月に神戸市須磨区滝川高校いじめ自殺事件で、裏サイトに被害者の男子生徒に対して、誹謗中傷や脅迫紛いの文章を書き込んでいた事がセンセーショナルに取り上げられ、以後いじめ関連の報道の中で頻繁に取り上げられるようになり、2007年~2008年に放送されたテレビドラマ3年B組金八先生』の第8シリーズで題材のひとつとして選ばれたことから一般への知名度があがった[2]共同通信の報道によると、この事件の際には書き込んだ内容が名誉棄損的な内容ではなく、侮辱的書き込みであったために、書き込んだ者のみが処罰され、管理人側には幇助罪が適用されることはなく嫌疑不十分で不起訴処分となっている。これは、法定刑拘留または科料のみの罪については、刑法64条により教唆、幇助が犯罪とならないところ、侮辱罪の法定刑は拘留または科料のみだからである。一方、民事では2008年5月に、管理人の責任を認めて55万円の損害賠償の支払いを命じる判決が出されている[3]

同じく下田によると[要出典]ブラウザ機能付き携帯電話を子供が持つことが一般的ではない日本以外の国では、こうした匿名掲示板の問題は顕在化していないとされる。

問題点[編集]

下田によると[要出典]、こうした匿名掲示板には、実名を挙げての誹謗中傷や猥褻画像が大量に書き込まれているとされる。このうち、誹謗中傷については、神戸での事件でも問題になったように、在校生などが標的になる他、東京都児童相談センター児童心理司・山脇由貴子の『教室の悪魔:見えない「いじめ」を解決するために』では、在校生の保護者に関するデマがサイト内で流されて、最終的に被害者が転校を余儀無くされるという事例も紹介されている。

またイニシャル伏字などでの誹謗中傷が行われることもあるため、特定の個人ではなく該当のイニシャルを持つ全員が被害に遭う可能性もある。また時には児童・生徒以外にもその親やモンスターペアレントが、批判・攻撃目的で学校裏サイトに書き込む事例もある[要出典]

2008年に横浜市が行った調査では、市内にある145の中学校のうち68の中学校で学校裏サイトへの削除依頼を行ったことがあるとされるが、この際、削除依頼を担当した教職員も誹謗中傷の標的となるケースが少なくないという[4][5]

対策[編集]

2007年12月13日、PC版の学校裏サイトの一覧表を掲載したサイトが閉鎖したため、一覧サイトへのアクセスが一時的に不可となっていた。その後、2008年5月29日サイブリッジが、学校裏サイトの検索ができる「学校裏サイトチェッカー」のサービス提供を開始。裏サイトを発見した人が登録申請するナレッジ共有型のデータや、社内外の有志で組織された「チェッカーズ」と呼ばれるボランティアスタッフと協力しながら「2008年内には3万件の学校裏サイト掲載」を目指すとしている [6] [7] [8]

参考文献[編集]

  • 山脇由貴子『教室の悪魔:見えない「いじめ」を解決するために』(ポプラ社、2006年)

脚注[編集]

[ヘルプ]
  1. ^ 学校非公式サイト等の監視結果について(PDF) - 東京都教育委員会
  2. ^ 藤川大祐 『ケータイ世界の子どもたち』 講談社、2008年、48頁。ISBN 978-4062879446
  3. ^ 学校裏サイト、管理人に賠償命令…大阪地裁
  4. ^ 学校裏サイト、先生も標的 横浜市教委が調査
  5. ^ 「学校裏サイト」削除依頼し、休職に追い込まれる
  6. ^ 学校裏サイトを探し出す『学校裏サイトチェッカー』の提供開始 | ネット | マイコミジャーナル
  7. ^ 全国の学校裏サイトを検索、「学校裏サイトチェッカー」 - japan.internet.com Webビジネス
  8. ^ 学校裏サイトチェッカー公開 文科省発表の38,260件目指す - Ameba News [アメーバニュース

関連項目[編集]

事件
作品
  • 2000年のゲームキッズ - 生徒達が運営した「スクールサイト」による教師への攻撃がテーマとなった作品を収録。本著は「学校裏サイト」の一般化以前に執筆された。
  • 3年B組金八先生第8シリーズ - 日本で初めて、連続ドラマのメインテーマの一つとして取り上げられた。
  • 相棒Season7 - 第18話にて、学校裏サイトが事件のテーマとして取り上げられている。
  • 怨み屋本舗 REBOOT - ドラマ第1話・第2話にて、学校裏サイトが事件に関わっている。
  • 35歳の高校生 - 第3話以降、学校裏サイトが登場している。

外部リンク[編集]