季節性情動障害

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内検索

季節性情動障害(きせつせいじょうどうしょうがい、: Seasonal Affective Disorder; SAD)とは、ある季節にのみ、体のだるさや疲れやすさ、気分の落ち込みなど、うつ病に似た症状が出る、脳機能障害の一種である。 季節性気分障害、季節性感情障害などともいう。

10〜11月ごろに憂うつな気分が始まり、2〜3月ごろに治まるというサイクルを繰り返す冬型のSADがもっとも一般的で、別名「冬季うつ病Winter Depression)」とも呼ばれる。 倦怠感、気力の低下、過眠、過食(体重増加、炭水化物や甘い物を欲する傾向が強まる)などの症状が見られるのが特徴。[1]患者の大部分は、冬以外の季節では健康な状態であることが多い。

冬だけでなく、夏や梅雨の季節など、他の季節に発症するSADもある。夏型は食欲低下(体重減少)、不眠などの症状が出ることが多い。

原因[編集]

冬型のSADは、冬季を中心に発症し、高緯度地域における発症率が高いことから、日照時間が短くなることに原因があると考えられている。メカニズムはまだ良く分かっていないところもあるが、次のような説がある。

  • 体内時計をつかさどるメラトニンが、日照時間が短くなることで分泌のタイミングが遅れたり、分泌が過剰となるために体内時計が狂ってしまう。[1]
  • 光の刺激が減ることで神経伝達物質の セロトニンが減り、脳の活動が低下してしまう。[1]

治療[編集]

光療法
冬型SAD(冬季うつ病)の治療には、高照度光療法[1]日光浴がもっとも有効とされる。午前中~昼間に行うのが効果的だが、夜間に強い光を浴びるのも有効である。
投薬治療
薬品による治療も存在する。
認知行動療法
精神科・神経科医師による認知行動療法も効果がある。
食事
過食しないよう、1日3食をきちんと取るようにする。
サバ・イワシなどの青魚を取り入れるのも効果的である。レトルト・缶詰などの生姜煮を利用することで、青魚の骨・油などを丸ごと食べられる。
早寝早起き
朝起きて、夜寝る生活を心がける。
お風呂
夜は湯船につかり、朝はシャワーを浴びて、体温を上げるのも効果的。
軽めの運動
ジョギング・ウォーキングなど軽めの運動をしたり、ストレッチをするのも良い。

関連項目[編集]

脚注[編集]