姫川亜弓

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姫川亜弓(ひめかわ あゆみ)は美内すずえ漫画ガラスの仮面』に登場する架空の女優。主人公北島マヤのライバルである。また本作のもう一人のヒロインでもある。

俳優は、藤真利子(1988年・舞台)、松本恵(現・松本莉緒)(1997~1998年・テレビドラマ)、中村愛美(1999年・テレビドラマ)、奥村佳恵(2008年・音楽劇)。声優は、松島みのり(1984年・テレビアニメ)、松井菜桜子(1998年・OVA)、矢島晶子(2005年・テレビアニメ)。

目次

[編集] 来歴

母親の姫川歌子は大女優、父親の姫川貢は有名映画監督という家庭に生まれ、容姿端麗・頭脳明晰な演劇界のサラブレッドと呼ばれる美少女である。身体能力も極めて高く、日本舞踊名取であり、ピアノの腕前は中学生でラフマニノフの「ピアノ協奏曲[1]」でコンテストで賞を取り、料理家の園部大に少々学び、月影千草が褒めるほど本格的な煮物[2]が作れる才女。好みの紅茶はクィーンメリー[3]

小学校から名門・聖華学園で学び、現在、大学部の演劇学科に在籍している。

[編集] 人物

主人公の北島マヤとは対照的な恵まれた生い立ちの少女であるが、親の威光に依らず自身の実力で評価されたいと渇望しており、名声の裏側で人知れず血のにじむような努力を積んで周囲に自分を認めさせてきた苦労人である。

芸の鬼ともいうべき性格であり、恋する女性を演じるために、さえない男性をわざと自分に惚れさせ、その様子を十分に参考にした後「使い捨て」にしたり、冷酷な女王の役を演じる際には、顔面に醜悪なメーキャップを施し街を練り歩いて喧嘩をするなど、役の本質をつかむためにはあらゆる手段を模索し苦労や負担を厭うことはない。ゆえに演技の才能で勝負せず、卑怯な謀略によって他人を蹴落とし名声を掠め取ろうとする役者は自分にとってもっとも唾棄すべき存在であると考えており、嫌悪感を露わにして制裁を加えることもある。作中では、マヤを策略で事実上の芸能界追放に追い込んだ乙部のりえを、共演した舞台で完膚なきまでに(演技力で)叩きのめしている。

マヤの才能に嫉妬を感じつつも、互いを認め合う良きライバルであり、マヤの最大の理解者でもある。感受性の強さ故に時に演技に支障が出るマヤに対し、理性の人であり公演で失敗したことがない。そのため世間の評価では終始亜弓がマヤより優位に立っているが、亜弓自身は、自分の演技は地道な努力によるもの、ひきかえマヤの持つそれは天性の才能であると誰よりも強く感じており、自分が飽くなき研鑽の果てに到達した演技の境地に事も無げに立っているマヤとの差に幾度となくひそかな敗北感に打ちのめされ、一度は自分を見限って勝負から降りようとし、あまつさえマヤが生命の危険に晒された時は見殺しにしようとさえした。それでも「今まで努力によって手に入れられなかったものはない」とする鉄の信念と至高のプライドに支えられ、自分の持てるすべての力をふりしぼって堂々たる勝負を挑んでいく。その実力は月影千草からも十二分に認められるものであり、北島マヤとともに紅天女候補に認定されている。「花とゆめ」の最新号及び「ふたりの阿古夜」の途中、連載休止時の漫画版では、倒れた機材にぶつかりそうになった団員をたすけるために自らがぶつかり、視力を失いかけてしまう。

[編集] 主な出演作品

美内すずえによる架空の作品と思われるものには簡単なあらすじを付した。

[編集] 舞台

  • たけくらべ - 美登利役。吉原の廓に住む地元の子供達のリーダー格の少女。
  • 灰の城 - 高波美弥役。没落華族の家に生まれながら、姫君として誇り高く生きていこうとする少女の物語。
  • 美女と野獣 - 野獣の使い魔役。養護施設慰問劇でこの役を演じる団員が決まらなかったが、自ら「紅天女」を目指す為に先駆けとなった役[4]
  • 王子と乞食 - エドワード王子役とトム役(二役)。
  • 夢宴桜 - 海堂寺月代役。海堂寺男爵家が栄華の絶頂から崩壊していくまでのさまを描く。亜弓は当主の長男の娘の役。
  • 奇跡の人 - ヘレン・ケラー役。マヤとのダブルキャスト。サリバン先生役は母親の姫川歌子。
  • 朱の彼方 - アーニャ役。実の叔父に恋してしまう少女の物語。
  • カーミラの肖像 - 吸血鬼カーミラ役。幼いころに遭遇した吸血鬼に再会した伯爵夫人の恐怖を描く。初めて親の七光りを利用し、この芝居で亜弓は芸能界を失脚をさせたマヤの敵を討った。
  • 夜叉姫物語 - 玉姫役。領民に過酷な仕打ちをおこない、夜叉姫と怖れられた玉姫の物語。マヤが演劇への情熱を取り戻すきっかけとなった芝居。
  • 一人芝居・ジュリエット - ジュリエット役。シェイクスピアロミオとジュリエットをジュリエットの視点から描く。
  • 赤いマント - エマ役。亜弓のデビュー作。弱い女の子と強い女の子を演じ、親の七光りと劇団員から仲間外れにされていた亜弓の実力を認めた作品[5]
  • 不明 - 仙女役。学芸会の主役。話題作りの為にシナリオを改変した劇「アシをペンをとれ」を断って、学芸会の方を選んだ[5]
  • ふたりの王女 - 王女オリゲルド役。北欧の小国を舞台に、何不自由なく育った王女アルディスと謀反人の娘として育てられた王女オリゲルドの葛藤。

[編集] テレビドラマ

  • 虹の記憶 - 聖子役。記憶喪失となった少女・聖子が自分の「家族」とされる家庭内で次第に追い詰められていくさまを描いたミステリードラマ。

[編集] 映画

  • ゼロへの逃走 - 金持ちの令嬢[6]。誘拐犯役の俳優・堀口武士が親の七光りと思っていた亜弓の実力を認めた作品[5]

[編集] その他の出演など

  • 服飾メーカー主催のちびっこコンテストで前評判の高かった小原百合子を抑えて1位を入賞。しかし姫川夫妻の七光りによる宣伝効果の審査基準だった[5]

[編集] 受賞歴

  • アカデミー芸術祭芸術大賞 - 「一人芝居・ジュリエット」のジュリエット役で。
  • 不明 - 「ゼロへの逃走」で特別賞を受賞。共演者の堀口武士も主演男優賞を同作品で受賞している[5]

[編集] 脚注

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  1. ^ ガラスの仮面 「冬の星座」より。正確な番号は作品中、記述されていない。
  2. ^ ガラスの仮面 「紅天女」より。
  3. ^ 作品中多く表記している名称を記載。ガラスの仮面 「炎のエチュード」では「クィーンメリー」「冬の星座」では「クーンメリー」と表記されている為。他に「冬の星座」では、マヤも姫川邸でこの紅茶を飲んでいる。
  4. ^ ガラスの仮面 「春の嵐」より。
  5. ^ a b c d e ガラスの仮面 「100万の虹」より。
  6. ^ 役名は記載されていない。
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