女の平和

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
移動: 案内, 検索

女の平和』(おんなのへいわ、古希: Λυσιστράτη, Lysistrate)は、古代ギリシアの喜劇作家アリストパネスによる戯曲で、喜劇。原題のリュシストラテ(軍隊の解散者の意)は登場人物の一人の名である。

目次

[編集] 概説

アリストパネスの女物3作のひとつであり(後の2作は『女だけの祭』『女の議会』)、平和もの3作のひとつでもあり(あとの2作は『アカルナイの人々』『平和』)、また彼の伝わっている全作品のうち、彼の代表作でもある。アテネとスパルタの戦いを終わらせるために、両都市の女が手を結び、セックスストライキをおこなう、という、下ネタに満ちた喜劇である。

紀元前411年に上演された。当時の劇は数作品のコンクールの形式で上演されたが、同時に上演された他作家の作品名やこの作品の受賞がどうであったかなどは伝わっていない。

[編集] 時代背景

この作品の時代は、長く続いたペロポネソス戦争の時代の中でも、アテネにとって非常に暗い時期であった。アテネによるシシリア遠征でアテネ海軍が全滅し、兵力と多くの優秀な人材を失い、さらに国力の低下から周囲の同盟諸都市の離反が相次いだ。アリストパネスはこの間、一貫して平和主義を主張し、『アカルナイの人々』や『平和』などの作品を発表した。しかし、この作品ではそのようなまっすぐな主張はややトーンを落とし、それを色気でくるんで差し出しているように見える。おそらく当時の社会情勢が素直な平和主義的主張を許さなかったと考えられる。

[編集] あらすじ


注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。免責事項もお読みください。 [記述をスキップ]


この作品ではコロスは二手に分かれて男性老人とアクロポリスを占拠した女たちとなる。

舞台は一人立つ主人公リューシストラテーの様子から始まる。アテネスパルタとの間の戦争に明け暮れる男性達に対して、戦争を止めさせようと考えた彼女は、密かに敵味方の女たちに招集をかけたのである。次第に集まってきた女性達に彼女が持ちかけた計画は、戦争終結を要求してセックスストライキを行う、というものであった。さらに、アテネの持つ軍資金を押さえるべく、アテネの女たちはアクロポリスを占拠するという。皆は一旦は尻込みするが、戦争終結のためならと互いに誓いを立てる。

次にコロスが登場、アクロポリスを巡る攻防戦を演ずる。その最中、役人がリューシストラテーを捕らえにくると、彼女は自らの主張を告げる。「女に政治がわかるか」と言われるのに対して、女だからこそわかる戦争のつらさを述べ、家事になぞらえて和平への方法を説明してみせる。

膠着状態が続く中、男性恋しさに脱走を企てる女性も現れるが、何とか説得する。男の側からも妻を求めてやってくるものがあり、これはあしらって刺激した上で、自分たちの主張を通せるよう頼んでそのまま追い返す。やがて双陣営の男性は我慢しきれなくなり、相手に和平のそれぞれ使者を出す。使者は膨らんだ前を隠しながら女たちがセックスストライキをして困っている旨を述べ、不承不承ながらも和平に合意し、和平の会議を行うこととする。男女のコロスが今度は和解の歌を歌う。なお、当時の喜劇では股間から革製の陰茎をぶら下げ、あるいは突き出して着けるのが普通であった。このようなシーンではこれが大いに活用されたと思われる。

集まった代表たちの前にリューシストラテーが現れ、彼女の仲介で和平の会議が進む。多少のいざこざはあるが、男たちの眼は女性の体に釘付けで、うやむやのうちに和平が結ばれ、女性達の目的は達成されたのだった。最後は男女入り交じっての喜びの歌で終わる。


以上で物語・作品・登場人物に関する核心部分の記述は終わりです。


[編集] 関連作品

  • 映画『女の平和』(フランス、クリスチャン・ジャック監督、1953年)

[編集] 参考文献

  • 『アリストパネース 女の平和』 高津春繁訳、岩波書店〈岩波文庫〉、1951年、1975年改訂。
執筆の途中です この「女の平和」は、舞台芸術に関連した書きかけ項目です。この記事を加筆・訂正などして下さる協力者を求めていますPortal:舞台芸術)。
個人用ツール
名前空間
変種
操作
案内
ヘルプ
ツールボックス
他の言語