失われた世界

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The Lost World 初版表紙

失われた世界』(うしなわれたせかい、: The Lost World、ロストワールド)は、1912年アーサー・コナン・ドイルが書いたSF小説。児童向け邦題には、『生きていたきょうりゅう』(唐沢道隆翻訳・1975年金の星社版)、『きょうりゅうの世界』(内田庶翻訳・1994年集英社版)などがある。

なお、本作の主要人物、チャレンジャー教授とシリーズについては、チャレンジャー教授を参照。

物語[編集]

愛する女性のために実績をあげたいと考えていた新聞記者エドワード・ダン・マローンは、古生物学者チャレンジャー教授を紹介される。彼の家を訪ねると、彼がアマゾン奥地で古代に絶滅した生物達が生き残っているという「失われた世界」を発見したことを知らされる。教授はそれを学会でも述べて、その地への探検旅行を提案する。マローンも名乗りを上げ、チャレンジャー教授に批判的なサマリー教授や世界的冒険家のジョン・ロクストン卿Lord John Roxton)らとともに、南米のアマゾン流域へ向かう。

川をさかのぼり、ジャングルと沼地を抜け、たどり着いた「失われた世界」は、平原に屹立する巨大な台地にあった。直接に登るのが困難なことから、隣接する岩山に登り、その頂上の大木を切り倒すことで丸木橋を作り、一行はそれを渡って目的地にたどり着くが、ロクストン卿に恨みを抱く案内人にその橋を落とされ、帰り道をなくしてしまう。

台地は驚くべき古生物達の世界であり、一行は様々な生き物に遭遇する。見るものすべてが新種という有様で、しかも恐竜の類が多数棲息していた。 ある晩、マローンは一人でキャンプを抜け出す。肉食恐竜に追われるなどの冒険の後キャンプに帰ってくると、テントは荒らされ教授たちはいなくなっていた。凶悪な猿人の群れに襲われ、連れ去られたのである。なんとか猿人の村から脱出した教授たちとマローンは、猿人に圧迫され虐殺されていた人間の原住民たちと協力し、猿人たちを滅ぼす。そして、原住民から教えられた秘密の通路を通り、「失われた世界」を脱出した。

ロンドンへ戻ったチャレンジャー教授は学界で冒険の成果を発表するが、もちろん誰も信用しない。この事あるを予見して秘密裏に運んできた大きな箱を人々の目の前で開けると、中から飛び出してきたのは翼竜プテロダクティルスであった。翼竜は南米の方向に逃げ去ったが、チャレンジャー教授たちの話は事実であると証明され、彼らは一躍時の人となった。

書誌情報[編集]

映画[編集]

テレビドラマ[編集]

備考[編集]

舞台のモデル
本作の舞台となる台地は、ギアナ高地テーブルマウンテンロライマ山がモデルと言われている。
キングコング
1933年版は、両作ともウィリス・H・オブライエンSFXを担当している。
日本で発売されたDVD『ロスト・ワールド』には、解説(「『ロスト・ワールド』から『ジュラシック・パーク』へ」)で、オブライエンを接点とし、『ロスト・ワールド』から『キングコング』に繋がる部分を指摘している。
続篇
SF作家田中光二は、独自の続編『ロストワールド2』を発表している。
マイケル・クライトンの小説
ロスト・ワールド -ジュラシック・パーク2-』(1995年)の原題は、本作と同じThe Lost Worldである。これは本作を意識してなされたことであり、1997年に『ロスト・ワールド/ジュラシック・パーク』として映画化されている。
時間に忘れられた国 (The Land That Time Forgot)
エドガー・ライス・バローズの小説。本作を参考にしている(エドガー・ライス・バローズ 「訳者あとがき」『石器時代から来た男』 厚木淳訳、東京創元社〈創元推理文庫〉、1977年、279頁)。
ダイナソー・ハンティング~失われた大地~
Xboxのゲームソフト。本作のオマージュ作品であり舞台がギアナ高地、主人公の名前がマローンなどの共通点が有る他、コナン・ドイルがイギリスから参加した恐竜ハンターの一人として登場する。

関連項目[編集]