太陽の神殿 アステカII
| ジャンル | アドベンチャーゲーム |
|---|---|
| 対応機種 | PC-8800シリーズ[PC-88] PC-9800シリーズ[PC-98] X1[X1] FM-7[FM-7] MSX2以降[MSX2] ファミリーコンピュータ[FC] セガサターン[SS] Windows95/98[Windows] |
| 開発元 | 日本ファルコム[PC-88][PC-98][X1][FM-7][SS][1] 東京書籍(トンキンハウス)[MSX2][2][FC] アンバランス[Windows][3] |
| デザイナー | 宮本恒之 |
| 音楽 | 阿部隆人 |
| 人数 | 1人 |
| メディア | 5.25インチフロッピーディスク[PC-88][PC-98][X1][FM-7] 3.5インチフロッピーディスク[PC-98][FM-7] バッテリーバックアップ付2Mbitロムカセット[MSX2] ロムカセット[FC] CD-ROM[SS][Windows] |
| 発売日 | 1986年10月24日[PC-88] 1986年11月20日[PC-98][X1] 1986年12月12日[FM-7] 1987年12月10日[MSX2] 1988年8月3日[FC] 1998年7月9日[Windows] 1998年10月29日[SS] |
| 価格 | 7,800円[PC-88][PC-98][MSX2][X1][FM-7] 5,900円[FC] 3,980円[Windows] 5,800円[SS] |
| デバイス | BEEP/FM音源[PC-88][PC-98] PSG[MSX2][X1] PSG/FM音源[FM-7] CD-DA[Windows] |
| 必要環境 |
要漢字ROM[PC-88][PC-98][X1][FM-7] |
『太陽の神殿 アステカII』(たいようのしんでん アステカツー、太陽の神殿 〜ASTEKA II〜、スペイン語副題:TEMPLO DEL SOL : ASTEKA II)は、1986年に日本ファルコムからコンピュータゲームとして発売された、古代マヤ文明をモチーフとしたアドベンチャーゲーム。
目次 |
概要 [編集]
メキシコの古代遺跡「チチェン・イッツァ」を舞台に、遺跡のどこかに隠された「太陽の神殿」と「太陽の鍵」を探し出すアドベンチャー。
ゲームシステムには当時の先進的であるアイコン選択式や時間概念を取り入れていた。時代背景は前作『アステカ』同様に現代で、同社発売の未来設定のゲーム『イース』にはこのゲームの陸地が登場し、関連付いた場所で、太陽の神殿での重要アイテムである「金の台座」も登場する。他にPC-9801、X1、FM-7でも発売され、MSX2、ファミコンにも移植された。さらに後にセガサターン用ソフト『ファルコムクラシックスII』にも収録された。このバージョンでは「太陽の神殿 ASTEKAII」と記述されている[6]。
ストーリー [編集]
古代マヤの神官達は神々の国に至る道への扉を開き、そして人々に数々の予言を行い、人々を畏怖させ絶対の服従を誓わせた。その扉を開くものが「太陽の鍵」だった。時を越えて、チチェン・イッツァ遺跡のカラコルの前に立つ主人公"あなた"は伝説の神聖な鍵「太陽の鍵」を手に入れる事ができるだろうか・・・[7]。
システム [編集]
ゲームの進め方 [編集]
他のアドベンチャーゲームと違い、遺跡間の移動はRPGのようにキャラクタを動かす(フィールドモード)。特定の場所に来ると四角い枠が点滅し、スペースキーを押すとアドベンチャーシーンになる。アドベンチャーシーンでは押す・待つ・洗うなどの命令アイコンおよび「金の玉」や「金の首」などのアイテムを駆使し、フィールドモードで遺跡間を移動しながら、ゲームを進めていく[8][9]。
特徴 [編集]
他のアドベンチャーゲームとは違い、全コマンドを一つずつ実行すれば謎が解けるというわけではない。それどころか、ゲームが進行しているように見えても「実はトラップ(罠)にはまっている」、いわゆる「ハマり」や「詰み」があり[10]、これ以上のゲーム進行が不可能となっても「GAME OVER」と表示されない。謎を解くには「時間」「場所」「順番」を考慮する必要があり、歯ごたえのある内容となっている。
キー操作 [編集]
フィールドモード [編集]
- カーソルキーまたは2,4,6,8のテンキー : 主人公の移動
- スペースキー : アドベンチャーシーンへ
- Sキー : サウンドのON,OFF
- Qキー : セーブ、ロード
アドベンチャーシーン [編集]
- カーソルキーまたは2,4,6,8のテンキー : アイコンの選択、カーソルの移動
- スペースキー : 機能の選択、持ち物アイコンの選択
- RETURN (ENTER) キー : アイコンとカーソルで選んだものを実行
アドベンチャーシーンでの命令アイコン [編集]
- 移動
- アドベンチャーシーンで移動する時に使う。このアイコンを選びスペースキーを押すと「前」「後」「右」「左」「上」「下」と方向のウインドウが現れるので、リターンキーで決定する
- 見る・調べる
- 物を見る時に使う。カーソルを出さずにリターンキーを押すと画面全体の説明となる。持ち物アイコンを表示しアイテムを見る事も出来る
- 取る・外す
- アイテムを取ったり外したりする時に使う
- 置く・はめる・セットする
- アイテムを置いたり、セットする時に使う (持ち物アイコンを表示しアイテムを選んだ時のみ有効)
- 使う
- アイテムを使いたい時に使う(持ち物アイコンを表示しアイテムを選んだ時のみ有効)
- 動かす
- 物を動かす時に使う
- 押す
- 壁などを押す時に使う
- 壊す・掘る
- 物やアイテムを壊したり地面を掘ったりする時に使う
- 引く
- 物を引く時に使う
- 洗う
- 持ち物を洗う時に使う(持ち物アイコンを表示しアイテムを選んだ時のみ有効)
- 待つ
- 時間を強制的に経過させる時に使う。なお、この命令を実行しなくてもゲーム中に様々な行為をする事により時間は過ぎていく
- 組み合わせる
- アイテムを組み合わせる時に使う。持ち物アイコンを表示し、組み合わせたいアイテムをリターンキーで選んで組み合わせる事ができる
主なアイテム [編集]
- 片目のマスク
- 見えない物が見えるようになるマスク。他のアイテムと組み合わせて使用する
- 赤い宝石
- 赤く透き通った直径2cm程の宝石。他のアイテムと組み合わせて使用する
- 鉄の鍵
- さびが浮いている、とても小さな鍵。なお、MSX2版は他機種版とは全く違う場所で使用する
- 金の笛
- 長さ25cmくらいの笛。発見時には一部に穴が空き壊れていて、このままでは使えないため「修復」が必要。アイテムを活性化させたり、動物を沈静化する効果がある
- 皮袋
- 中にはコパル(香)が2つ入っている。炊くと不思議な気分になる[12]。ただし、一定時間経つと気分が回復する
- 銀の香炉
- コパルを炊くための香炉
- 黄金の鏡
- 発見時には汚れている
- 金の玉
- 直径12〜15cmくらいの純金の玉
- 金の台座
- 高さ4cm程の台。上に12〜15cm位の物がのせられる
- 底浅のカメ
- 真ん中にピンのようなものが立っている変わった形のカメ。他のアイテムと組み合わせて使用する。なお、MSX2版は他機種版とは全く違う場所で使用する
- 銀の玉
- ぼんやり光っている8〜12cmくらいの玉
- 青いブロック
- 肉眼では発見できない
- 胸飾り
- 別名「太陽の時計」で時間を知る事ができる。なお、MSX2版では発見時に汚れていて、そのままでは使えない
遺跡 [編集]
- カラコル (Caracol)
- ドーム状の建物で床の中央に台座がある。カラコルとはスペイン語で「巻貝」と言う意味。天文台としてマヤの神官達が使っていた。なお、MSX2版やファミリーコンピュータ版は2階へ行く事ができる
- 尼僧院 (Casa de las Monjas)
- 天井が低く、三体の石像がある
- 球技場 (Juego de Pelota)
- 左右に高い壁があり、正面に像がある。マヤの球技は豊作を願って行われる宗教儀式で、ゴムのボールを壁にもうけられた輪にくぐらせて競ったという
- 高僧の墓 (Tumba de los Sacerdotes)
- 高僧の墓と呼ばれる建物。文字通り墓を納めたピラミッド
- 南の泉
- あまり深くなく水もきれいな様子。なお「南の」泉のゆえんは、このゲームが画面左が北、上が東、下が西、右が南という構図となっているため
- カスティーリョ (Castillo)
- カスティーリョとはスペイン語で「城」という意味。別名「ククルカンの神殿」とも呼ばれている
- 千柱の間
- たくさんの柱が並んでいる
- 崩れた壁
- ゲーム中に4カ所ある(MSX2版は3カ所)
- 戦士の神殿 (Templo de las Guerreros)
- 左に乙女像、右に戦士像、正面にジャガー像がある
- 生け贄の泉 (Cenote)
- かつて生け贄を投げ込んだと言われている聖なる泉。生きて上がって来れた者は神々から授かった予言を語ったと言われている
- 神殿跡
- 密林の中にある建物
機種間の違いや特徴など [編集]
- PC-8801版
- 全ての元となった原作版である。このヴァージョンでは「オープニング」は無し。フィールドモードは縦15×横15=225面と広大。裏技で幼い女の子のグラフィック(本編との関連無し)が登場、さらに隠し操作を行なうとヌードになる[13]。専用の音楽も有り。
- MSX2版
- オープニングあり。漢字ROMを準備せずとも、ロムカセット内に独自フォントが入っているため正常に漢字表示される。セーブやロードは当時一般的だったパスワード方式やカセットテープ等ではなく、バッテリーバックアップ方式で9カ所セーブができる[14]。アイテム、遺跡の位置、アドベンチャーシーンのグラフィック等が他機種版と異なっており、かつ謎や仕掛けが追加されているため難易度が上がっている。フィールドモードは縦6×横6=36面と必要最小限に縮小されたが、他機種版と違い森の中へ入る事ができないため、遺跡間の移動もやや複雑になっている。エンディングも他機種版とは違うストーリー展開になっており、スタッフロールは無く遺跡の紹介へと変更されている。コンパイルが移植を担当し、東京書籍から発売された。
- ファミリーコンピュータ版
- オープニングあり。セーブやロードは当時としては一般的なパスワード方式である。主人公や後述の幼なじみに名前を付ける事ができるほか、シナリオ自体についても「考古学者のしらとり教授が謎の死をむかえ、その一人娘(主人公の幼なじみ)と一緒にメキシコへ行き、事件の真相を探る」という内容へと変更されている。フィールドモードは縦8×横8=64面の画面切り替えスクロール方式で、遺跡一つ一つが画面を覆うほどの巨大なグラフィックに変更されている。さらに遺跡は他機種版とは違って高低差があるので素通りができず、入り口のルートも決まっているため、より現実に近い感覚を味わう事ができる。また森の中へ入る事ができないため遺跡間の移動がやや複雑になっている。遺跡には単身ではなく複数人の同行者で向かうこととなっており、同行者が遺跡の謎や仕掛け、アイテムの説明をしてくれるため「ハマり」にくくなっている。遺跡に数々の悪霊がおり、戦ってレベルを上げるというRPG的な要素の追加や、「GAME OVER」やBGMの追加などがなされている。コンパイルが移植を担当し、東京書籍から発売された。
- セガサターン版
- 本体に8カ所セーブできる。フィールドモードは他機種版のような画面切り替え方式ではなく、ハードウェアスクロール方式でダッシュもできる。またアドベンチャーシーンでは、いちいちアイテムの「見る」コマンドで確認しなくても「太陽の時計」が画面に常に表示されるので時間を知ることができる(もちろん太陽の時計を手に入れていないと反映されないが)、「移動」コマンドに「出る」が追加される等、操作性が向上している。アイテム使用時にはCGのアニメーションが入る。「GAME OVER」も追加されているので「ハマり」にくくなっている。さらに「詰み」や「ハマり」状態でセーブしていると「GAME OVER」時のロード画面に、「DEAD LOCK」と表示されるので分かりやすくなっている。
- Windows 95/98版
- 原作に忠実な「オリジナルモード(PC-8801版)」とグラフィックや音楽を強化・アレンジした「アレンジモード」がある[15]。BGMについてはCD-DAでの提供。アレンジモードは
- といった特徴がある。
BGM [編集]
- Templo del Sol(太陽の神殿)
- タイトル時
- Cerote(聖なる泉)
- フィールドモード / アドベンチャーシーン
- Mundo Perdido(失われた世界)
- 不思議な気分 / コパル使用時
- La norche triste(悲しみの夜)
- エンディング
- El Castillo(エル・カスティーリョ)
- スタッフロール
スタッフ [編集]
PC8801版 [編集]
- DIRECTOR : MASAYUKI KATOH
- SCENARIO : TSUNEYUKI MIYAMOTO
- GRAPHICS : TAKAHIRO OHURA,TOMOO YAMANE
- MAP DESIGN : TSUNEYUKI MIYAMOTO,TAKAHIRO OHURA,YOMOO YAMANE
- TITLE GRAPHICS : TOMOO YAMANE
- ICON DESIGN : TAKAHIRO OHURA
- FONT : TOMOO YAMANE
- CHARACTOR : TOMOO YAMANE
- TITLE DESIGN : KAZUMI HIRANUMA
- MUSIC : TAKAHITO ABE
- (TEMPLO DEL SOL)
- (CENOTE)
- (EL CASTILLO)
- (MUNDO PERDIDO)
- (LA MOCHE TRISTE)
- SOUND EFFECTS : TAKAO OCHIAI
- ART DIRECTOR : KOU YOKOYAMA
- PACKAGE PHOTO : STUDIO DELUX
- MAIN PROGRAM : MASAYA HASHIMOTO
- PLOT PROGRAM : TSUNEYUKI MIYAMOTO
- SPECIAL THANKS : DR'KEY,TADANOBU INOUE,KAZUHIKO TSUZUKI,HIROSHI NAKAJIMA,KOICHI HATAKEYAMA,TOSHIO TACHIKAWA,TETSUYA IGARASHI,HARUMI IGARASHI,NORIYOSHI AKIBA,YOSHIHIKO KURATA,TOMOYOSHI MIYAZAKI,TOUKOUEN[18]
Windows版 [編集]
- ジェネラルプロデューサー : 池田修
- プロダクト管理 : 深川太治
- テクニカルアドバイザー : 来田宣之
- アドバイザー : 照山茂行、小野郁
- プログラム原案 : 本田久
- メインプログラマー : 水上智弘
- 特別寄稿 : 新井創士
- チーフグラフィック : 新山章吾
- グラフィック : 成田展也
- 広報 : 是枝由美子
- セールス : 武籘真奈美、高橋涼子、土手口由香
- 資材調整 : 宮田くみ子、広田光桧
- デザイン : 桜井千香
- サポート : 本多智弥、大山雅世
- デバック : 斉藤智成、滝川洋徳、河野泰三、高橋日菜、宗方謙太、田澤一茂
- マニュアルデザイン : F's factory
- パッケージデザイン : 有限会社アッシュ[19]
セガサターン版 [編集]
- (有)エグゼクリエイト : 仁賀正雄、掛水八恵、小笠原誠
- (有)メディアジャグラー : 佐藤修、西尾平、大脇弘嗣、谷口誠
- (有)笹原組
- (有)三協クリエイティヴ : 徳久雅文、木村浩
- ポールトゥウィン(株) : 寺田渉、今村真樹、横田真由美、高村和子
- (株)放送出版ブランニングセンター : 斎藤智博、坂田勝美、石田憲吾、玉田浩太郎、深谷雅弘
- 日本ビクター(株) : 大木正明、高久浩、鶴谷浩一、中村幸一郎
- 日本ファルコム(株) : 山崎伸治、中原嘉伸、他
- 製作総指揮 : 山崎伸治、大木正明[20]
ファミリーコンピュータ版 [編集]
- メイン プログラム : ぽち なかもり
- プログラム おてつだい : じぇみに ひろの
- ばけもの デザイン : ふじたか なすび
- グラフィック さくせい : ひょおじゅ むぅ
- オリジナル の MUSIC : NIHON FALCOM
- あたらしい MUSIC : みゃあも AND しゃんと
- こうかおん さくせい : シビック しんくん
- データうちこみ ごくろうさま : マイケル すえなが
- オリジナル ストーリー : NIHON FALCOM[21]
脚注 [編集]
- ^ セガサターン版「ファルコムクラシックスII」パッケージ裏 開発 : 日本ファルコム, 発売/販売 : 日本ビクター
- ^ MSX2版「太陽の神殿」パッケージおよび取扱説明書
- ^ Windows版「太陽の神殿」パッケージおよびユーザーズマニュアル
- ^ MSX2版「太陽の神殿」パッケージおよび取扱説明書(6ページ)
- ^ Windows版「太陽の神殿」パッケージおよびユーザズマニュアル(2ページ)
- ^ 更にタイトルコールでは「太陽の神殿」というナレーションがある。
- ^ MSX2版「太陽の神殿」パッケージおよび取扱説明書(4-5ページ)
- ^ a b MSX2版「太陽の神殿」取扱説明書(7-11ページ)
- ^ 山下 (1987)
- ^ MSX2版「太陽の神殿」取扱説明書(5ページ)
- ^ 他機種版はそれぞれの説明書を参照。
- ^ MSX2版「太陽の神殿」取扱説明書(2-3ページ)
- ^ 山下 (1987) p.204
- ^ MSX2版「太陽の神殿」取扱説明書(16ページ)
- ^ Windows版「太陽の神殿」ユーザーズマニュアル(10ページ)
- ^ Windows版「太陽の神殿」ユーザーズマニュアル(14-17ページ)
- ^ Windows版「太陽の神殿」ユーザーズマニュアル(18,20ページ)
- ^ PC8801版「太陽の神殿」スタッフロールから
- ^ Windows版「太陽の神殿」スタッフロールから
- ^ セガサターン版「太陽の神殿」スタッフロールから
- ^ ファミリーコンピュータ版「太陽の神殿」スタッフロールから
参考文献 [編集]
- 山下章、1987、『チャレンジ!!パソコン AVG & RPG II』1987年10月20日の改装小型版(オリジナルは1987年1月)、 電波新聞社