大魔法峠
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『大魔法峠』(だいまほうとうげ)は、月刊少年エース(角川書店発行)で短期連載された大和田秀樹作のギャグ漫画作品。続編に『超・大魔法峠』、『超・超・大魔法峠』、『超・超・超・大魔法峠』がある。2006年に邪道魔法少女シリーズの3作目としてOVA化された。作品名は『大菩薩峠』に由来する。キャッチコピーは「マジカル血煙コミック」
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注意:以降の記述で物語・作品・登場人物に関する核心部分が明かされています。
目次 |
[編集] あらすじ
可愛らしい魔法少女の外見をもつ田中ぷにえのどす黒い内面や血まみれの手のギャップを楽しむギャグ漫画。魔法の国のプリンセスであるぷにえが修行のために地上の学校に転入し、様々な騒動を巻き起こす。聖魔法王国の衣装や町並みは少女漫画風の愛らしい設定だが、その実態は力によって打ち立てられ圧政を敷く専制王権である。田中一族は魔法力より肉弾戦闘や権謀術数で政敵を排除しており、治世の手段も恐怖政治である。ぷにえも魔法より肉体言語(サブミッション)を駆使して敵と戦い、冷酷な心で他者を支配する。
[編集] 登場キャラクター
- 田中ぷにえ
- 声 - 佐藤利奈
- 魔法の国のプリンセスで次期女王の継承権を持っている。可愛い風貌で転校先の男子生徒を悩殺するが、その実態は冷酷無慈悲な専制主義者である。力こそ正義を信条とし、自分の行く手を阻む相手は誰であろうと、魔法を駆使した姦計や得意の関節技攻撃(肉体言語)で徹底的に潰す。覇者の度量と大望を持ち、容姿と力と権謀術数の限りを尽くして世界征服を目指す。嫌いなものはキャベツ畑人形と民主制。イメルダ夫人とチャウシェスク夫人がモデル。ただ聖魔法王国の教育水準がとても低いため学校の勉強はからっきしである。名前の由来は田中邦衛。
- 魔法の詠唱はプリンセスロッドを持ち「リリカル・トカレフ・キルゼムオール」と唱える。リリカル(抒情的)は魔法少女物に良くある形容詞であり、トカレフはトカレフ拳銃、キルゼムオールは“kill them all”(皆殺し)から。
- 姉御
- 声 - 川澄綾子
- ぷにえの学校のスケ番、喧嘩が強い。転校してきたばかりのぷにえにヤキを入れようと手を出したが、魔法と肉体言語で返り討ちにあう。それ以降は腐れ縁…というか、すっかり立場が逆転してしまっている。復讐を企むも悉く返り討ちにあい、再起不能一歩手前まで毎度追い込まれる。可愛いもの好きな一面を持ち、ポエムやケータイ小説を書いている。
- 国鉄子(こく てつこ)
- 声 - 下屋則子
- ぷにえと親友になった少女で、鉄道研究会の部長。品行方正成績優秀の優等生。本作唯一とも言えるふつうに優しい女の子。しかし非道をとがめるような強さは無く、ぷにえに対する抑止力にはなっていない。父親譲りの重度の鉄道ファン。第2話(アニメ版第1話)でキハ65形と書かれたエプロンを着けていたほど。実家は鉄道関連品で埋め尽くされており、父は駅員の格好をしているが家業は寿司屋で、ぷにえも「あまり関わりたくない」と思っているほどの複雑な事情を抱えている。ぷにえのプリンセスロッドを借用して魔法を詠唱した時は、ぷにえを捩じ伏せるほどの実力を発揮した。大和田秀樹の奥さんがモデルらしい。
- パヤたん(パヤ=リビングストン大佐)
- 声 - 斎藤千和/中田譲治
- 一見ただの愛らしいマスコットキャラクターだが、世界中の戦場を経験してきた歴戦の軍人。関節が360°自由自在に動く特異体質で、ほとんどの関節技が通用しない(なぜか首も回転する)。
- 主従契約を求めるぷにえに自分との決闘を要求。一度はぷにえを地に這わせるが、ぷにえの起死回生のヘッドロックに敗れマスコットとなった。しかし今でも隙あらばぷにえの命を取ろうとしている。
- かつて聖魔法王国の永住権を得るために聖魔法王国マスコット海兵隊に入隊。その後長い間戦場で地獄を見、心に深い傷を負いながら戦い続け、除隊後も世間になじめず戦場に舞い戻った。深刻なPTSDを持っており、時折昔の様子(スターリングラード攻防戦など)がフラッシュバックする(アニメ版の回想シーンでは独ソ戦やベトナム戦争とみられる映像が流れる)。米軍に戦友を多く持ち、政府中枢まで顔が利く。
- お腹の「パ」の字は捕虜になったとき拷問を受け焼印された痕である。
- キャラソングCDに収録されている「ぼくパヤたん」(大和田作詞)1番・2番はその様子が描写されている。ちなみに曲調はほのぼのとしているが1番・2番共に非常に過激な内容(差別関連((マルキシスト等)や残酷表現等)であり、公開されてない3番・4番はさらにひどい内容とのこと。出身はルイジアナだが、地球に実在するそれであるかは不明。
- 声優が2人いるのは普段のマスコットとしての声(斎藤)と軍人としての声(中田)を分けているため。
- 田中ぴゅん、田中ぽたる
- 声 - ぴゅん(齋藤彩夏)、ぽたる(花澤香菜)
- ぷにえの双子(8歳)の妹達で金髪の方がぴゅん、黒髪の方がぽたるである。ぷにえの抹殺による王位継承権奪取を目論んで地上に降り、現在雀学園幼年科に通う。口が悪く舌たらずの発音で罵倒語を連発する。魔法の指輪で古代神を使役し、パヤたんを軽く捻じ伏せた。王位継承権を欲し、隙あらばぷにえの抹殺を狙っている。死者の書に記されていた成長のアルカナを使用して大人になった時は、モデル体型から繰り出される肉体言語でぷにえを敗北寸前に追い詰めた。ぷにえからお仕置きを受けそうになると失禁するのが通例になっている。名前の由来は『北の国から』の黒坂兄妹(純と蛍)。
- 魔法の詠唱は二人一組で「リリカル・トカレフ・天魔覆滅(てんまふくめつ)」と唱える
- 田中エスメラルダ
- 声 - 小山茉美
- ぷにえの母であり魔法の国の女王。ぷにえ以上の魔法と関節技、そして冷酷な心の持ち主で、彼女同様「力こそ正義」が信条。強烈な権力欲を持っており、王権を力で簒奪した。権力闘争期の王国では魔法力ではさらに上回る魔法使い(サリー、メグ、アッコ、マミ、モモなど)がごろごろいたというが、姦計を駆使して倒してきた。次は太陽系征服を目論んでいる。圧政を敷いているため内外に敵が多く、先王家をはじめとする多くの人間から命を狙われている。
- 魔法の詠唱はクイーンロッドを持ち「リリカル・トカレフ・ノーバディ・ノークライ(皆殺し・死人に口なし)」と唱える。
- 声優が小山なのはミンキーモモとキシリア・ザビを演じていたことからくるネタ。
- 田中キミヒコ
- 声 - 飛田展男
- エスメラルダの夫。巨大な金髪モヒカンヘアーに加えて額には「Z」の文字、パンツ一丁の裸体にマントを纏うというとんでもない格好をしている。心配性で娘達の挙動を見てはオロオロしている。真性のマゾヒストでエスメラルダに虐げられることに快感を覚えている。浮気症の持ち主。
- ぷにえの祖母
- キミヒコの母親で、白雪姫に毒リンゴを食べさせ、眠り姫に呪いをかけた張本人でもある。その存在は『ファウスト』にも記されている。ぷにえに会うために300年ぶりに地上に降りてきた。巣鴨のアイドル・屁川きよしの大ファン。
- 白色矮星でとれた巨大ダイヤを使用した重量400kgのカートがお気に入りで、常にペットの超巨大なケルベロスチワワのピッピちゃんを入れて運んでいる。
- エリィ(エリーゼ=フォン=バルバロック、通称 穴掘りエリィ)
- 声 - 能登麻美子
- 男勝りな口調、青の基調とした服装とメイクをし、大鎌状の魔法アイテムを持つ一見悪役風の魔法少女。実は誇り高き先王家の娘である。王権を奪った田中家を不倶戴天の宿敵と看做しており、その打倒とバロバロック家復興を目指している。ぷにえと互角に渡り合うほどの肉体言語(格闘技)の使い手である。一応魔法力も互角。
- 正統王室と銘打った家に住んでいるが、実際には空地に建てられたハリボテ。その実態は雨露すら凌げない空き地である。そこに放置してある土管の中で一家3人寝泊まりしている。父は王様という立場上なかなか再就職できず、毎日ハローワーク通い。エリィはフィギュアの色塗り、母は造花作りの内職をして口を糊している。ぷにえと同じく学業はできない。
- 猫恵、犬美、カバ香、象子、虎里
- 声 - 猫恵(黒河奈美)、犬美(平田絵里子)、カバ香(青山桐子/AKIKO)、象子(寺田はるひ)、虎里(斎藤千和)
- 姉御が率いるスケ番グループのメンバー。
- ピピル、ピルピル、ピピルピィ
- 声 - ピピル(飛田展男)、ピルピル(飯島肇)、ピピルピィ(船木真人)
- パヤたんを兄貴と慕うわくわくマスコット村の住人。名前の由来は撲殺天使ドクロちゃんが唱える呪文。
- ゲソ美
- 声 - 千葉紗子
- ぷにえ達の学校の教師。カンニング発見に全力をかけているらしく、眼鏡には折りたたみ式ミラーが搭載されている。発見するとスカート内に忍ばせたチョークで一撃する特技を持つ。ぷにえの成績悪化などを理由に家庭訪問に訪れたこともあった。
- ピーター
- 声 - 中多和宏
- パヤたんのベトナム戦争時代の戦友。
- グレッグ、ジョー、スコット
- パヤたんの戦友達。特にグレッグは同郷。全員戦死。
- ダニエル
- パヤたんの元部下で現在はNORAD司令官。パヤたんの依頼でNORADが運営するジョークサイト「NORAD Tracks Santa」の秘密を伝える。
- サンタクロース
- 常に獣の臭いを漂わせ、牙を生やした4つ眼のトナカイに橇を曳かせて地球上を飛んでいる。
- 山田保健委員
- 声 - 中野慎太郎
- 腕に赤十字の腕章を嵌めている保険委員。爽やかな性格で、クラスメートの誰にも好かれている。姉御が一目惚れしてデートに誘ったが、ぷにえのコーディネイトのお陰で滅茶苦茶にされてしまい、泣きながら家に逃げ帰った。
- 近衛兵
- 声 - 伊丸岡篤
- 先生、ギャンブラー
- 声 - 桐井大介
- 第三セク太
- 声 - 飯島肇
- JR男
- 声 - 船木真人
- ジャガイモ、ニンジン、玉ねぎ他野菜たち
- ぷにえが畑に魔法をかけて作り出した下僕。なのでぷにえの能力(学力)を超えることはできない。
- 自らを仮初の傀儡と称し、ぷにえに文字通り命を捧げる忠義の徒。
- 走り屋
- 声 - 飛田展男
- ぷにえが魔法で呼び出した、免許取りたての癖に走り屋気分で車を暴走させるバカ。脇役だがキャラソングまで作られている
- ウプ
- 女癖の悪いマスコット。UPLIFTがモデル。ラジオ『峠のラジオ』で偽まるとUPLIFTが原作者を「キチガイ」呼ばわりしたことへの「制裁」として原作(月刊少年エース2006年12月号掲載)に登場。このエピソードには、偽まる似のウサギ(名前は不明)と、佐藤利奈を思わせるエクレアも登場した。
- 邪神アニサキスの像
- 魔法世界で普及している魔法封印アイテム。これがあるためか、戦闘は結局肉体言語の勝負になることが多い
[編集] 舞台
- 日本
- 現実の日本とほぼ同じ。
- 聖魔法王国
- 地球上空に浮かぶ浮遊都市。バロバロック王家を打倒した田中王家の専制。地上には無い魔法が存在する反面、教育水準は低く、交通機関の一部は人力(強制労働)に頼っている。消費税80%。ぷにえぶろぐによると現在革命中らしい。
- アトランティス帝国
- 数々の伝説に謳われる大帝国だったが、訳有って鹿島灘に転居。ぷにえの魔法によって滅亡した。
- 金星
- 金星人が住み、公国が統治している。ぷにえが公国の王子と結婚しかけるが、王子のあまりの下品ぶりにぷにえの怒りが炸裂し破談。その後、地球との戦争が勃発する。
[編集] シリーズ一覧
- 大魔法峠(2001年から2002年まで連載)ISBN 978-4-04-713526-0
- 超・大魔法峠(2004年連載)ISBN 978-4-04-713677-9
- 超・超・大魔法峠(2005年12月から2006年6月まで連載)ISBN 978-4-04-713857-5
- 超・超・超・大魔法峠(2006年7月から2007年1月まで連載)ISBN 978-4-04-715011-9
[編集] アニメ
1話15分でDVD各巻に2話ずつ収録されている(初回版には「峠のラジオ」、「放送禁止ソング」収録のCDと、映像特典として「ぷにえの里帰り」を収録。1巻のみ全巻収納BOX付属)。ただでさえ原作の大和田のギャグが強烈なのに、水島努による毒のある演出が加わってさらに強烈な内容となっている。また、原作以上にパロディネタが豊富にある。
先行放送として第1、2話が2006年3月18日(tvkでの日付)のAnime TVで放送された。また2006年3月20日から3月27日までBIGLOBEストリームにてネット配信。
第3、4話は2006年6月17日のAnime TV、2006年6月19日から6月26日までBIGLOBEストリームにてネット配信。
第5、6話は2006年10月14日のAnime TV、2006年10月16日から10月23日までBIGLOBEストリームにてネット配信。
[編集] DVD
- 大魔法峠 I 2006年4月5日発売
- 大魔法峠 II 2006年7月5日発売(当初予定は6月23日)
- 大魔法峠 III 2006年10月25日発売(当初予定は8月25日→10月4日)
- 大魔法峠 IV 2007年3月21日発売(当初予定は2月23日)
[編集] スタッフ
- 原作:大和田秀樹
- 企画:川村明廣、臼井久人
- 監督・脚本:水島努
- キャラクターデザイン:磯野智
- 作画監督:山内尚樹
- 美術監督:古賀徹、楠元祐也
- 色彩設計:海鋒重信
- 撮影監督:関谷能弘
- 編集:岡祐司
- 音響監督:岩浪美和
- 音響制作:ACクリエイト
- 音楽:高木隆次
- 音楽プロデューサー:川瀬朗
- アニメーション制作:スタジオバルセロナ(現 ディオメディア)
- プロデューサー:川瀬浩平、伊平崇耶、里見哲朗
- 制作プロデューサー:須賀信行
- 製作:「大魔法峠」製作委員会(ジェネオンエンタテインメント、東芝エンタテインメント)
- 発売元:東芝エンタテインメント、ジェネオンエンタテインメント
- 販売元:ジェネオンエンタテインメント
[編集] 主題歌
- オープニングテーマ「大魔法峠」
- 作詞:水島努、作曲・編曲:高木隆次、歌:田中ぷにえ(佐藤利奈)
- エンディングテーマ「骨ある限り榮えあれ!」
- 作詞:枯堂夏子、作曲・編曲:高木隆次、歌:田中ぷにえ(佐藤利奈)
- オープニングは典型的な魔法少女もの作品らしい曲(但し歌詞・映像共に大和田節を強調するかのごとくブッ飛んでいる)だが、エンディングは軍歌調の歌という言う凄まじいギャップである。
- 挿入歌「本日走り屋開業」(第6話)
- 作詞:枯堂夏子、作曲・編曲・歌:高木隆次
[編集] 各話リスト
| 話数 | サブタイトル | 脚本 | 絵コンテ | 演出 | 作画監督 |
|---|---|---|---|---|---|
| 1 | ミラクルロッドで学園祭は大パニック☆!?魔法のプリンセスぷにえちゃん登場!!の巻 | 水島努 | 水島努 | 山内尚樹 | |
| 2 | お茶目でキュートなマスコット☆パヤたん登場の巻 | ||||
| 3 | どっきり★ブレックファースト大作戦☆!?鳴かぬなら殺してしまえホトトギスさんっ!!の巻 | 池端隆史 | 吉本拓二 | ||
| 4 | いや〜んカワイイ!ふたごの生まれる確率は120分の1って知ってる?の巻 | 磯野智 | |||
| 5 | テストの点数だけで人間の価値が測れるんですか?どうせ私は0点ですよああそうよの巻 | 大河原晴男 | |||
| 6 | まだ上げそめし前髪の、林檎のもとに見えしとき、前にさしたる花櫛の、花ある君と思ひけり……の巻 | 池端隆史、水島努 | 石川雅一 | ||
| 7 | 参加することに意義があるなんてヌルい事思ってんじゃないでしょうね☆の巻 | 常磐一郎 | 水島努 | ||
| 8 | いつまでも子供のままではいられないのよ大人になるってなんだかコワいわ☆の巻 | 水島努 | 石井繁 磯野智 中澤勇一 吉本拓二 |
||
[編集] CD
- 大魔法峠―サウンドトラックの章― 2006年4月21日発売(OP・EDのフルコーラスを収録)
- 大魔法峠―ドラマCDの章― 2006年7月26日発売
- 『田中ちゃん、最近どーよ☆シーメとミーノどっちがいい?の巻』と『あかるい町をつくるわよの巻』の2エピソード、挿入歌「恋をINPUT♪」のフルバージョンを収録
- 大魔法峠―キャラクターソングの章― 2006年10月25日発売 (DVD3巻と同時発売。当初は8月23日発売予定だったが、DVD2巻の延期に伴い変更された)


