大きな古時計

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みんなのうた
大きな古時計
歌手 立川澄人(*1)
立川清登/長門美保歌劇団児童合唱部(*2)
平井堅(*3)
作詞者 保富康午(訳詞)
作曲者 ヘンリ・クレイ・ワーク
編曲者 小林秀雄(*1)(*2)
亀田誠治(*3)
映像制作者 谷内六郎(*1)
竹口義之(*2)
塩田雅紀(絵)+スリー・ディ(アニメーション)(*3)
初放送月 1962年6月(*1)
1973年6月(*2)
2002年8月(*3)
再放送月 2004年4月(*2)
2006年10月(*3)
2014年8月(*3、予定)
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大きな古時計」(おおきなふるどけい、: My Grandfather's Clock)は、アメリカ合衆国ポピュラー・ソング

作詞・作曲はヘンリ・クレイ・ワークで、1876年に発表され、当時アメリカで楽譜が100万部以上売れた。ワークがイギリスを訪問している際に、宿泊先のホテルの主人から聞いたエピソードにヒントを得て歌にしたものである。

内容[編集]

おじいさんが生まれた時から90年間[1]保富康午による日本語詞では100年間)ずっと時を刻み続けてきた大きなのっぽの古時計が、おじいさんが亡くなった後の今では、もう動かなくなっている」と言うのが、歌詞の内容である。

日本での受容[編集]

1940年(お祖父さんの時計)[編集]

戦前の1940年に、吉本興業東京吉本)所属の子供歌手兼タップダンサー・ミミー宮島による歌唱、門田ゆたか作詞、仁木多喜雄編曲で「お祖父さんの時計」としてリリース。1943年に製造中止となるまでに5173枚(2002年の音楽市場規模に換算すると5万枚に該当[2])のレコードを売り上げた。

このときの歌詞は原詞とは全く異なり、シンデレラをモチーフとしたものだった。「お祖父さんの時計」はコロムビアミュージックエンタテインメント(現・日本コロムビア)から発売されたオムニバスCD『舶来流行歌 笑・撃篇』に収録されている。

1962年(みんなのうた)[編集]

1962年NHKテレビ番組みんなのうた』で、保富康午の訳詞によって「大きな古時計」として放送され、日本人の間に急速に浸透した。歌を担当したのは立川清登

現在日本でよく知られている歌詞は、このときのものである。

NHKの本部が1973年7月渋谷区神南NHK放送センターへ移転する前で、1961年4月からの『おお牧場はみどり』以来12年間続いた千代田区内幸町NHK東京放送会館時代で最後の曲となった。竹口義之作品で渋谷移転後の最初の曲は1974年の『思い出のグリーングラス』。

原詞との相違点[編集]

保富による日本語詞は、英語原詞に近いものだが、以下の相違点がある。

  • 歌詞中のおじいさんの年齢は、原詞では90歳だが、保富による日本語詞では「90年では響きが悪い」との理由で100歳に変更された。
  • 原詞では4番まであり、3番の詩は「おじいさんが時計を褒め称える」内容であるが、保富による日本語詞では3番が丸ごとカットされている。
  • 原詞には「The old man died(おじいさんが死んだ)」という歌詞が頻繁に出てくるが、保富による日本語詞では保富の意向で3番(英語版の4番に相当)で「天国へのぼる」とあるのみで直接的には老人の死が表現されていない。

2002年(平井堅)[編集]

大きな古時計
平井堅シングル
収録アルバム LIFE is...
リリース 2002年8月28日
ジャンル J-POP
レーベル デフスターレコーズ
プロデュース 平井堅
ゴールド等認定
チャート最高順位
  • 週間1位(4週連続、オリコン
  • 2002年9月度月間1位(オリコン)
  • 2002年度年間7位(オリコン)
  • 1位(CDTV
平井堅 シングル 年表
Strawberry Sex
2002年
大きな古時計
(2002年)
Ring
(2002年)
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2002年8月28日に、男性シンガーソングライターの平井堅カバー

元々は自身のライブで歌っていただけであったが、2001年7月9日に、(同曲が『みんなのうた』で紹介されてから40年を迎える)2002年にCD化することが発表される[3]。オリジナルとの違いは、2番の一部だけサビがなく、3番でサビの最後の部分が2回歌われている。

平井は本作でシングルでは初のオリコンチャート1位を獲得し、累計出荷枚数85万枚[4](90万枚[5]とも)を記録する大ヒットとなった。『第53回NHK紅白歌合戦』に出場した際に歌われたほか、2003年には第75回選抜高等学校野球大会開会式の入場行進曲に選ばれた。

収録内容
  1. 大きな古時計
    編曲:亀田誠治
    • 保富康午による訳詞。
  2. Grandfather’s Clock
    • 原詞(英語歌詞)。ただし、3番の歌詞は省略されている。
  3. 大きな古時計(Less Vocal)
  4. PAUL
    • 平井のオリジナル曲。
    • かつて飼っていた犬に対する思い出をつづった歌で「大きな古時計」と曲のコンセプトが類似するという理由で収録された。[要出典]

替え歌・パロディ[編集]

所ジョージ2006年発売のアルバム『安全第二』に、「豪華な金時計」という曲が収録されている。

2009年日本テレビの『誰も知らない泣ける歌』で、伊藤秀志が大きな古時計の秋田弁バージョンを披露したことがある。そのとき、「フランス語に聞こえる」と紹介された。

続篇・アンサーソング[編集]

ワークが1878年に、古時計のその後を歌った続編 Sequel to "Grandfather's Clock"を発表した。しかし、前作のようなヒットには至らなかった。その続編では、新しい時計が壁にかけられて古時計が役立たずとなり、古時計はがらくた屋に売り払われ、バラバラに解体されたというのが歌詞の内容となっている。

In the Soupが2000年7月20日に発売したシングル『あの頃は〜大きなノッポの古時計〜』は、『大きな古時計』のアンサーソングである(イントロで『大きな古時計』の一部の歌詞を歌っている)。

絵本[編集]

本曲を題材とした絵本。

  • 平井堅(作)、塩田雅紀(絵)『大きな古時計』ピンナップスアーティスト、2002年、ISBN 4052017978
  • 伊藤正道(作・絵)、ヘンリー・クレイ・ワーク(作)、保富康午(訳)『大きな古時計』白泉社、2003年ISBN 4592761014

クラシックにおいて[編集]

ピアノ伴奏つきのチェロソロ曲として、比較的初心者のチェロ奏者用によく演奏される。また4パートほどに分けてチェロアンサンブルとしても演奏される事がある。もちろん編曲の内容によっては相当な難易度となることもあり、プロ奏者がCD収載曲として選択することもある。

歌詞[編集]

My grandfather's clock was too large for the shelf,
So it stood ninety years on the floor.
It was taller by half than the old man himself,
Though it weighed not a penny weight more.
It was bought on the morn of the day that he was born,
And was always his treasure and pride.
But it stopped short, never to go again
When the old man died.

CHORUS:
Ninety years with out slumbering, tick, tock, tick, tock
His life seconds numbering, tick, tock, tick, tock
It stopped short, never to go again
When the old man died.


In watching it's pendulum swing to and from
Many hours had he spent while a boy.
And in childhood and manhood the clock seemed to know
And to share both his grief and his joy.
For it struck twenty-four when he entered at the door
With a blooming and beautiful bride.
But it stopped short, never to go again
When the old man died.
CHORUS


My grandfather said that of those he could hire,
Not a servant so faithful he found.
For it wasted no time, and had but one desire,
At the close of each week to be wound.
And it kept in its place, not a frown upon its face
And its hand never hung by its side.
But it stopped short, never to go again
When the old man died.
CHORUS


It rang an alarm in the dead of the night
An alarm that for years had been dumb.
And we knew that his spirit was pluming for flight
That his hour of departure had come.
Still the clock kept the time with a soft and muffled chime
As we silently stood by his side.
But it stopped short, never to go again
When the old man died.
CHORUS

著作権情報[編集]

JASRACによると、翻訳前の元々の作詞・作曲に関しては著作権は消滅しているが、日本語訳詞の保富康午(1984年没)については没後50年経過していないので、その分に関する著作権は有効である。

脚注[編集]

  1. ^ 原詞の冒頭では、おじいさんの古時計は「棚に置くには大きすぎて、90年間ずっと床に置いてあった」となっている。そのためgrandfather clockは「床置きの大型振り子時計」の意味で用いられるようになった。
  2. ^ 2002年日本テレビズームイン!!SUPER』での説明による
  3. ^ 「R&Bの貴公子原点に帰る 平井堅 童謡『大きな古時計』CD化」、サンケイスポーツ2001年7月10日付。
  4. ^ 平井堅、全シングル収録の初ベストアルバムが発売決定!、SANSPO.COM、2005年9月8日
  5. ^ 僕らの音楽 平井堅フジテレビジョン2008年3月21日

関連項目[編集]

外部リンク[編集]