夜想曲第4番 (ショパン)

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夜想曲第4番 ヘ長調 作品15-1 は、フレデリック・ショパン1832年に作曲した夜想曲集の第2作で、作品15の第1曲である。献呈はフェルディナント・ヒラーに対して行われた。

概要[編集]

前作の作品9-19-29-3以上に華々しい中間部を設けるなど、単なるサロン音楽の域を越えた野心作である。

構成[編集]

夜想曲第4番の冒頭部分

ヘ長調アンダンテカンタービレ、4分の3拍子

単純で伸びやかな旋律が、左手3連符のオクターブ長三度に乗って現れる。左手和声は半音階的進行で単調さを避けている。

夜想曲第4番の中間部分

その後、ヘ短調コン・フオーコの急に荒々しい部分が始まる。右手は6度の主和音和声をトレモロで強調する。左手は低音域で音階進行。途中4分の3拍子から8分の6拍子に変えるなど、速度について作者の詳細な指示が残っている。やがて再び冒頭のヘ長調の部分が現れ、アルペッジョコーダで曲を閉じる。

夜想曲第4番が使用された作品など[編集]

外部リンク[編集]